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デジタルMATSUMOTO書評「Azure OpenAI ServiceではじめるChatGPT/LLMシステム構築入門」第1部

デジタルMATSUMOTOによる初の書評シリーズです。
現在Microsoftで活躍中の元同僚の立脇さんも執筆された「Azure OpenAI ServiceではじめるChatGPT/LLMシステム構築入門」(ドーナツ本と呼ばれているそうです)について、デジタルMATSUMOTOに書評をさせてもらいました。
複数回に分けて書評を書かせていただこうと思います。

第1部 Microsoft AzureでのChatGPT活用

第1部は3つの章で構成されています。
各章のアウトラインを検討してもらった上で、以下のプロンプトで諸々検討してもらいました。
- 第1章 生成AIとChatGPT
- 第2章 プロンプトエンジニアリング
- 第3章 Azure OpenAI Service

1章~3章について、以下をまとめてください。
・各章の内容を夫々1000文字程度の文章で【要約】してください。
【学べたこと】を5つあげてください(「引用した箇所」も記載してください)。
・各章の内容は夫々【どのような読者にとって助け】になると思いますか?500字程度の文章で教えてください。
ヒトのように振る舞うChatGPTを開発する際に【参考になる点】を5つ程度あげてください(「引用した箇所」も記載してください)。
・今までデジタルMATSUMOTOが蓄積していた知識の中で【関連するトピック】を3つ程度あげて、どのような点が類似するかを夫々500字程度の文章で教えてください。

リアル松本

各章の主な内容

まずは、各章を【要約】してもらいました。

第1章 生成AIとChatGPT
第1章では、ChatGPTモデルと生成AIの概要について説明されています。ChatGPTは、OpenAIによって開発された対話型のAIで、自然言語処理を用いて人間のような会話を生成する能力を持っています。この章では、ChatGPTの衝撃的な登場とそれが社会にもたらす変化、GPTモデルの技術的背景、そしてChatGPTがこなせる幅広いタスクについて掘り下げています。また、ChatGPTの使用における注意点や、人間にとって好ましい応答を生成するためのRLHF(強化学習によるフィードバック)手法についても触れられています。

第2章 プロンプトエンジニアリング
第2章では、ChatGPTや他の生成AIを指示するためのプロンプトエンジニアリングに焦点を当てています。プロンプトの書き方の工夫によってAIの出力が大きく変わるため、この技術は重要です。具体的な指示の書き方、モデルの逃げ道となる「アウト」の指定、役割の明確化、入出力例の提供、構造的な書き方、そして思考の連鎖(Chain of Thought)などのテクニックが紹介されています。これらのテクニックは、AIにより望ましい回答を引き出すために役立ちます。
⭐️リアル松本が追記)「プロンプトエンジニアリングにおいて気を付けるべき観点」の表は、一般ユーザーにとっても為になる内容だと思います。

第3章 Azure OpenAI Service
第3章では、Azure OpenAI Serviceを利用してChatGPTアプリを開発するプロセスについて詳細に解説されています。Azure OpenAI Studioの利用方法、APIを通じたアプリケーションへの組み込み、チャットプレイグラウンドでのテスト、そして構成やデプロイに関する詳細な情報が提供されています。この章では、コストの考え方やリクエスト制限の管理、そしてAzure OpenAI Serviceを活用した開発プロセス全体のまとめが説明されています。
⭐️リアル松本が追記)サクッとAIアシスタンスをUI含めて作成できること、複数モデルやリクエストの管理等、企業内で様々な対話型生成AIモデルを管理していく部署に向けてはとても分かりやすい内容だと思います。

デジタルMATSUMOTO

続いて、この章で【学べたこと】を5つ挙げてもらいました。

1. 生成AIの定義と範囲:
生成AIは、大量のデータを学習することで新たなコンテンツを生成できるAI技術を指す(引用:第1章「このような、大量のデータを学習することにより、新たなコンテンツが生成できるようになったAIを生成AI(Generative AI)と呼びます」)。

2. ChatGPTモデルの技術的背景:
ChatGPTモデルはGPT(Generative Pre-trained Transformer)を基盤とし、Transformerのアーキテクチャを利用している(引用:第1章「GPTは2017年に発表された、Transformerと呼ばれるタイプのモデルの一種です」)。

3. プロンプトエンジニアリングの重要性:
AIの出力を最適化するためには、プロンプトの具体的な書き方が重要である(引用:第2章「プロンプトの書き方によってAIの出力が大きく変わるため、この技術は重要です」)。
⭐️リアル松本が追記) 「プロンプトエンジニアリングにおいて気を付けるべき観点」の一覧はイントラ等で共有いただいても良いかと思います。

4. Azure OpenAI Serviceの機能:
Azure OpenAI Serviceを利用することで、ChatGPTを含むAIモデルをアプリケーション開発に組み込むことができる(引用:第3章「Azure OpenAI Serviceを利用してChatGPTアプリを開発するプロセスについて詳細に解説されています」)。
⭐️リアル松本が追記) 要約に記載の通り、社内ChatGPTを展開・管理している部署には必携の一冊と言っても良いかもしれません。

5. コストとリクエスト制限の管理:
Azure OpenAI Serviceを利用する際は、トークン課金とリクエスト制限の管理が重要である(引用:第3章「コストの考え方やリクエスト制限の管理」)。
⭐️リアル松本が追記)これも社内運用の際には重要なポイントですね。

デジタルMATSUMOTO

ズバリ、この章は「どんな読者向け」でしょうか?

第1章は、生成AIの基本を学びたい初心者や、ChatGPTの機能とその応用に興味があるビジネスプロフェッショナルにとって助けになります。この章からは、ChatGPTモデルの能力とその社会への影響を理解することができます。

第2章は、AI技術者やデザイナーなど、AIを活用した製品やサービスを開発する人々にとって役立ちます。プロンプトエンジニアリングの技術は、ユーザー体験の向上やAIの応答品質の最適化に直接関連しています。
⭐️リアル松本が追記)プロンプトデザイナーという意味かな・・・

第3章は、Azure OpenAI Serviceを使って実際にAIアプリケーションを開発したい開発者や、AIプロジェクトのコスト効率を改善したいプロジェクトマネージャーにとって有益です。具体的な開発プロセスやコスト管理の方法が紹介されているため、実際の開発に生かすことができます。

デジタルMATSUMOTO

リアル松本のコメント

第1部はイントロダクション的な内容ですが、特に第2章のプロンプトエンジニアリング部分は初級ユーザーにとっても参考になりますし、第3章はAzure OpenAI Serviceを使った社内ChatGPTシステムを管理する人にとっては非常に分かりやすい内容になっていると思いました。

ヒトのように振る舞うChatGPTを検討する場合

デジタルMATSUMOTOのような「ヒトのように振る舞うChatGPT」を開発する際に【参考になる点】を検討してもらいました。

1. 多様なユースケースの理解:
ChatGPTは様々な業務タスクに使用できることから、特定のビジネスニーズに合わせてカスタマイズする方法を学べる(引用:第1章「ChatGPTはそれ単体でさまざまなタスクに利用されています」)。

2. テクニカルなスキルの向上:
Azure OpenAI Studioを用いた開発プロセスの理解は、技術者にとってAIモデルの統合とテストのスキル向上に役立つ(引用:第3章「Azure OpenAI Studioの利用方法」)。

3. プロンプトの効果的な書き方:
AIに対するプロンプトエンジニアリングの技術は、モデルからより良い出力を得るためのコミュニケーションスキルを教える(引用:第2章「プロンプトエンジニアリングの重要性」)。
⭐️リアル松本が追記)良いプロンプトデザインを行うためのスキルと言うところですね。

4. 倫理的な使用の検討:
ChatGPTの使用における注意点を理解することで、AIを倫理的に適切に使用する方法を考えるきっかけを提供する(引用:第1章「ChatGPTを利用するうえでの注意点」)。

5. コスト管理の知識:
Azure OpenAI Serviceのコスト管理に関する知識は、予算内でAIプロジェクトを運用するための財務的な判断力を養う(引用:第3章「コストとリクエスト制限の管理」)。

デジタルMATSUMOTO

リアル松本のコメント

Azure OpenAI Serviceでは複数のAIモデルを一元管理できるので、色々なペルソナや知識を設定したAIアシスタントを複数作って社内に展開したいという企業にとっては非常に便利な環境になると思います。
※ デジタルMATSUMOTOで考えると「デジタルMATSUMOTO」「川柳モデル」「エシカルチェック」が複数モデルで管理できるかと思います。
「川柳モデル」も専用のRAGを作ろうと考えていたので、個人でも使えると便利そうだなあ・・・と感じています。

おまけ:デジタルMATSUMOTOの知識との関連性

実験的ですが、デジタルMATSUMOTOに蓄積されている知識情報との関連性についても検討してもらいました。比較的「責任あるAI」的な論点で検討されていますね・・・
第4部がAIガバナンスに関わる内容なので、そこでは関連するトピックが見いだせると良いなと思います。
ただし、実装だけではなく、ガバナンスや運用においても「正しい知識を持つこと」が重要なのでそういう意味では間違ってはいないかなと思います。

1. AIガバナンス:
Azure OpenAI Serviceの利用は、AIガバナンスの観点からも重要です。AIの適切な管理と評価が要求される中、サービスの使用方法や制限に関する知識は、第Ⅲ期報告書「AIガバナンスエコシステム」の内容と関連しています。両者は、AIを責任を持って使用するための知識を提供する目的で類似しています。

2. AIとの協働:
AIと人間の協働に関する議論は、ChatGPTを使用する際の倫理的な検討と密接に関連しています。人間とAIがどのように協調するかについての記事「AIの倫理」ってナンだ?では、AIとの協働のあり方や倫理的な使用に関する議論が展開されており、この第1章~第3章の内容と類似する点が見られます。
⭐️リアル松本が追記)良い協働をしていくためにもプロンプトエンジニアリングの知識は重要ですね!

3. AIの社会実装:
ChatGPTの活用は、AIの社会実装という観点からも考察されています。報告書『AIガバナンスエコシステム - AIは誰が管理・評価するのか』では、AIサービスの信頼性向上に向けた議論が行われており、Azure OpenAI Serviceを通じたChatGPTの実践的な活用は、AIの社会実装に関する広範な議論とつながりがあります。

デジタルMATSUMOTO

デジタルMATSUMOTOが参照した情報

デジタルMATSUMOTOが解説時に参照した情報は以下になります。

1.2024-02-07時点の知識[類似度:0.159]AI法研究会のウェビナーイベント

2.2024-02-07時点の知識[類似度:0.165]2023年度スマートエスイーIoT_AIコース修了記念シンポジウム「デジタルMATSUMOTO」
https://www.youtube.com/watch?v=tUxpJaQfvYY&t=16s

3.2024-02-07時点の知識[類似度:0.174]【リアル松本の独り語り】2つのアプローチで国際的に研究を続けよう!これからのAIガバナンス|Digital MATSUMOTO(EU AI Act合意)
https://note.com/takash/n/n36daabda78b2

4.2024-02-07時点の知識[類似度:0.188]第Ⅲ期報告書『AIガバナンスエコシステム ―AIガバナンスの実践に向けて―』
https://www.jdla.org/about/studygroup/sg01/

5.2024-02-07時点の知識[類似度:0.189]AIガバナンス実践への課題

6.2024-01-19時点の知識[類似度:0.193]「言葉による解決、あきらめたくない」芥川賞の九段理江さん会見(産経新聞)
https://www.sankei.com/article/20240117-AAZSAIEHVJOJLEQOZTZPNHDDIQ/
[デジタルMATSUMOTOのnote]https://note.com/takash/n/naf22cfb7f331

7.2024-02-07時点の知識[類似度:0.195]報告書『AIガバナンスエコシステム - 産業構造を考慮に入れたAIの信頼性確保に向けて』
https://www.jdla.org/about/studygroup/sg01/

8.2024-02-07時点の知識[類似度:0.201]「AIの倫理」ってナンだ?(後編)~人間とAIはどのように協調するのか~
https://www2.deloitte.com/jp/ja/blog/d-nnovation-perspectives/2019/ai-ethics-02.html

9.2024-02-07時点の知識[類似度:0.208]第Ⅱ期報告書『AIガバナンスエコシステム - AIは誰が管理・評価するのか』
https://www.jdla.org/about/studygroup/sg01/

10.2024-02-07時点の知識[類似度:0.214]人材選考AIを例に「AIと公平性」の問題を考える、学習データに潜んでいたリスクとは
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02176/082400001/

11.2024-02-07時点の知識[類似度:0.216]「AIの倫理」ってナンだ?(前編)~人間とAI双方に求められる信頼性~|D-nnovation Perspectives|デロイト トーマツ クループ|Deloitte|
https://www2.deloitte.com/jp/ja/blog/d-nnovation-perspectives/2019/ai-ethics-01.html

12.2024-02-07時点の知識[類似度:0.217]AIサービスのリスク低減を検討するリスクチェーンモデルの提案 | 東京大学未来ビジョン研究センター
https://ifi.u-tokyo.ac.jp/news/7036/

13.2024-02-07時点の知識[類似度:0.217]工場の不良品検知AIを例に「利用者に起こりうるAIへの過信」の問題を考える
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02176/101300002/

14.2024-01-08時点の知識[類似度:0.218]神戸市 AI使用のルール明確化で条例制定へ|NHK 関西のニュース
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20240108/2000081042.html
[デジタルMATSUMOTOのnote]https://note.com/takash/n/nb704abf3f4e1

15.2024-01-09時点の知識[類似度:0.218]OpenAI、NYタイムズに反論 「記事の再利用はまれ」:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN083ZP0Y4A100C2000000/
[デジタルMATSUMOTOのnote]https://note.com/takash/n/n4689b1cf1b5a


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