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若手じゃなくなるとき。

まだまだ若手でいたいとか、まだまだ若手のつもりですとか、そういうことではないです。先に言っておきますね。

えっ、高瀬さんもう全然若手じゃないですよね?という突っ込みもあろうことは承知してます(笑)

けれど、なんだかんだ様々な場面で若い方に分類されることが多かったのです。でもそれも最近ではすごく端境期にさしかかっていると感じる今日この頃。

ま、来年、不惑ですからね。

会社にいて管理職なんかやっている人なら、すでにそんなのとっくの昔に感じていることでしょう。でも、私は転職を数回しているし、いまでは自営業でもあるので、部下を持つという感覚もあまりなく。

さらに、業界のさまざまな場面(イベントや講演等々)では、未だ比較的若手に分類される訳です。20~30歳上の先輩方を前に、いっぱしにものを言ってみたり、そしてそれを大目に見てもらったり。活躍する上の世代を見ながら、自分も一人前になるべく、悩みながらも研鑽してきたんです。

でも、今日(!)、私のバックグラウンドでもある環境教育の大きなフォーラムで、ガツンとやられました!

あ、次世代は、なにかに追随するのではなく、新路線を突き進んでいるのだ、と。

環境活動家・露木志奈さんのお話を伺いました。彼女は、大学を休学し、全国の中学高校を回って気候変動などについて講演会をしている方です。彼女の話は、環境に関わる人間にとって真新しい情報はけっして多くないかもしれません。でも新情報の有無より、これまでの世代とは違う感覚で行動を起こせること、そのことに心の内をかき乱されました。

私も、10代のころは、環境にもっと配慮すべきだと、熱量を持って関心をもっていた一人です。だから「地球環境課程」なんて学科にも進学したし、きちんと勉強もしていたつもりです。

でも、勉強は好きで得意でも、行動ができなかった。行動をするという発想がなかった。なにより、自分で事を起こすなんて想像もつかず、就職した会社で何をやるか、そういう考えだったのは間違いないです。

いまでこそ、ひょんなことから起業支援をしているので、「行動」の重要性はよくよく分かっているつもりです。でもそれは、かつて自身が「事を起こす」「自ら動く」ができなかった人間だからこそ説いているとも言えます。

一方で、そんなこと言われなくても、さらりとそちらに行ってしまえる人がいる、それを改めて知らされました。ほんと羨ましい。

振り返れば、環境問題に熱心だった私は、世間を知れば知るほどトーンダウンしていったように思います。世の中そんなに単純じゃ無い、あれやこれやしがらみが多すぎる、やる気を削がれる状況ばかりで、打ちのめされていきました。加えて、どんなに環境問題に関心があっても自身の生活も維持していかなくてはいけない、これらの状況に八方塞がりとなっていきました。

ネイティブアメリカンのお話「ハチドリのひとしずく」のように「私ができることをやるだけ」だとか、「Think globally , Act locally 」のようなマインドを習得すれば、要は気負わずにやれればよかったのかもしれません。

でも、私にはできなかった。柔軟性がなくて、まだまだ未熟でした。まさしく若すぎた。

ようやく今になって、自分なりのスタンスで、自らの得意も活かし、関心のあることにも関れわるポジションを取れるようになりました。これはこれで、自分としては一段落ついて、人生折り返し、次のフェーズを模索する手前にあります。

そんな時に、今日の志奈さんのお話。いい刺激になりました。横浜生まれ、中華街のすぐそばのご出身だそうで、ほぼその界隈で生きている私としては尚のこと親近感。とっても応援したい。

そうそう、タイトルの意味。

特に環境問題だと、大人の世代のツケを子どもたちの代が払うとよく言われます。それで10代の頃の私は、環境を破壊する大人というものを眺めながら、子ども世代として何をすべきかと熱心に勉強をした訳です。

でも、時は過ぎ、、、私はすっかり大人世代の側になってしまった

いま私が環境を破壊しまくっているということではなく(環境負荷ゼロにはなれないけど)、気づけばシフトしてそちら側に来ているということ。

これは地味にダメージがあります。そして、きっと当時私が見上げた大人世代という人たちも気づけばシフトしてそうなっていただけかもしれません。

知らぬ間に、ツケを回す大人側になり、もはや若手とも目されなくなり、そんなことを改めて実感している師走です。

今日の志奈さんのお話で「役割」というフレーズが出てきました。学生だがらこそ、その立場を活かしてできることをやる。

ならば、環境問題に関心を寄せながらも、社会のさまざまなしがらみも、環境だけでなくありとあらゆる社会課題があることも知り、自身が生活する大変さも分かってきた、そんな今の私にできることを改めて考えたいと思いました。

ひさびさにグサグサ刺さったわ。めずらしく羨ましいって思った。

いい日だ。

※露木志奈さんの留学先であるインドネシアのグリーンスクールも、ものすごく興味津々。正直羨ましい。そもそも私が10代の頃にはなかった学校だけど、かといって10代の頃にあったとしても、やっぱり当時の私には留学の選択肢はなかっただろうな。


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