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フランス・ハルス展でずっと泣いていた@アムステルダム国立美術館


先日アムステルダムに行ける機会があり、久々に訪れました。アムステルダム国立美術館。

そこで開催されていたフランス・ハルスの特別展があまりにもよく、何度反芻しても胸が詰まるほどよく、どこかに書いておかないと私の心がオーバーヒートでやばくなりそうなのでnote覚え書きしておきます。ダダダーと思いのまにまに綴るので、読みにくさ満点でしょうけれどもすみません。

フランス・ハルスは17世紀のオランダ絵画黄金期を代表する画家の一人。レンブラント、フェルメールと並ぶ巨匠ですが、日本での知名度は他の二人に比べてちょいと低いような気がします。

肖像画の大家で、写真のように一瞬を捉えた表情が素晴らしい。当時には珍しく笑顔を多く描いたことから「笑いの画家」と呼ばれることも。
どの作品もハッピーで明るい命のかがやき的な何かを放っていて、人間ていいな、と思わせてくれるものばかりです。

登場人物みんなよすぎんだろ……語彙力の喪失……泣きながら撮ったから斜めってるすまんです!


私は10代の終わり頃に「新婚夫婦の肖像」という作品を見て以来、それまであまり興味のなかった「結婚」を、なんかいいな、こういう感じならしてもいいな、と考えるようになりました。
ライフイベントを「自分ごと」として考えるようになるかどうかは、人それぞれ経験や出会い、環境に左右されるものですが、この絵を見ていなかったら私は結婚しない人生を歩んでいたかもしれない。そのくらい影響がありました。


また会えたね……おまいらお似合いだよ……

で本題に入って特別展はですね、ハァ、めっちゃよかった。目に焼き付けようと必死で眺めていたけれどすぐに涙が溜まって、視界がぼやけるくらいよかった。

まず作品の画面から伝わる何かがもうね、あれ何?遠赤外線出てる? 前に立ってるだけでほんわぁとなんか私の真ん中にある魂的なものがあったまるような感覚になりました。

遠目では写真ほどリアルなのに、近づいて見たらざっざっと粗めの筆致で描かれていて、いやもうどうなってんのこれ? て絵の前を前後左右に往復することn回。 近くまで寄れる展示だったので(圧倒的感謝)、他の方々の迷惑にならないタイミングで最大限近づいて凝視していました。

凝視してどこを見てたかというと、主に顔面部の脂肪です。私にとってハルス最大の魅力、それは顔の脂肪だから。

人間て大抵の人は、顔の顎とか眉間とかにタルっと脂肪がついてますよね。 ハルスはその脂肪を描くのがクッソうまい。顔面脂肪オタクか?!どこにどんな脂肪がどの厚さでついてるか透視できたんか?!なぁどうやったんだよ脂肪神!!!!そう問い詰めたくなるくらいうまい。脂肪が抱え込んでいる温度まで感じられて、見てるうちにその脂肪が震え出して、絵の中の人物が動いているのに気がつくようなそんなふうに思えてくるんですSUKI……

赤ちゃんと成人女性は顔の脂肪のつき方もその弾力も違うよねDAYONE !!!!

ハルスの肖像画には脂肪以外にもえっまじこれどうやって覚えてたの?てな驚きの細部の描写があって、それを眼前にしてダッフンダ憤!!!!!と感動で一瞬意識が飛んでしまうことも何度か繰り返しました。たとえばここ。

右のおじさまの口元を見て
ここさ……

話そうと思って口を開いた瞬間、唇と唇の間に唾液が糸を引くことあるでしょ?
それが描かれてるんですよ!!!!!!
えっやばくない?!?!?!なんでここまで見てるの覚えてるの描いてるの?!?!?!?!17世紀に指ピンチ拡大できるタッチパネル式のスマホあった?!?!SUKI!!!!!!!!!!!!

これ以外にも、レースやら服の質感やら果物の表面のざらっと感やらワイングラスの透け感やら何でもかんでも細部がものすごくて、このお方いわゆるフォトグラフィック・メモリーがあったんじゃないのかな?と永遠に解明されることのない問いが頭をぐるぐるるるるるる……そうでないと意味わかんねえよSUKI……

ウルウルッ憤SUKI!!!を繰り返して情緒がめちゃくちゃになった2時間巨匠称揚しきったワイ、なんかもう無理になって他の展示は見ないでグッズ買って館内でワイン飲んで帰りました。

この特別展、作品解説がまたよくってねぇ(*この点、後日末尾に追記しました)。17世紀のオランダのあの時代、なぜハルスがこのような人々を描いたのか、どうしてハルスの絵の人々は笑っているのか、それらに思いを馳せてさらに情緒がめちゃくちゃになる情報がたくさんありました。絵の登場人物とそっくりな人々が周りで絵を見ているのもよかった。一人くらい画面から出てきてたかもしれんね。

2024年の6月まではアムステルダム国立美術館で、7月からはベルリンを巡回するらしいので、行ける人は行って見てほしいなぁ〜〜〜〜できれば全人類行って〜〜と思いましたです。てか秋あたりに日本にもいかないかな日本の人々に見てほしい。

とりあえずドバーと感想を噴出しましたがまだまだ全然足りないな。ハルス好きな方と雑談したいな〜…… 他の方がハルス画をどう見てるか知りたいな……私は⇧のようなSUKIばかり話すと思いますがそれでもよかったら……

*推敲なしでドガガガと思いをぶつけたnoteなので、予告なしに消すかもしれません。悪しからず!

*以下、後日の追記です。
作品解説に書いてあったことをいくつかご紹介します。
肖像画が富裕層の受注販売品だった時代、ハルスはそのような経済的余裕のない庶民層を多く描いたのですよね。しかも歯をみせて笑う笑顔は当時の価値観ですと「はしたない」とされ、社会的にはポジティブに扱われなかった。またハルスは多くの子を持ち、その中に精神障害を持つ子もいたのですが、ある作品のモデルはその障害を持つ人がする表情や笑い方をしているのだそうです。
このような社会や創作の背景が簡潔にかつポイントを押さえて解説されていること、とってもよかったです😭この展覧会の担い手がハルス強火担だったことを示してくれていて……その愛が解説のプレートからも発光しているようで……ウッまた見にいきたい今すぐいきたい、日本の美術展覧会畑の方々に是非、日本での開催に尽力して欲しいです😭今の日本の方々に見てほしい展覧会ですMAJIDE😭

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