2015年夏、コペンハーゲン 北欧デザイン豊かなコンパクトシティ
ストックホルムでの視察を終えて、この夏のインスピレーショントリップ最後の目的地、コペンハーゲンに向かいます。
今回の旅のテーマのひとつがサステイナブルだったので、この経路は、スピードよりもエコに優しい?鉄道を利用してみることにしました。
ストックホルムーコペンハーゲン鉄道の旅
ストックホルムの中央駅からコペンハーゲン中央駅まで、5時間強
鉄道での国境越えの移動は、10日間で4か国を回る今回の旅の中で、最もゆったりした時間でした。
(車中で出た朝食です)
90年代に仕事でドイツからイタリアへ鉄道を使って移動したことがありましたが、その際は、国境越えの際にパスポートチェックがあったと記憶しています。
今は、シェンゲン協定のおかげでヨーロッパの多くの国で国境方法にかかわらず、それはありません。
しかも、自転車をそのまま列車に持ち込んで国境越えをする旅人もいるようです。いいですね♪
コペンハーゲン中央駅はクラシックで国際的、とても絵になる鉄道駅
コペンハーゲン中央駅に到着しました。13のプラットフォームがあり、デンマーク近郊、郊外、陸路でドイツやスウェーデンから列車が乗り入れます。
そのため、駅なのに、すごく国際色豊かで、しばらく居ても飽きない雰囲気でした。
自転車利用率の高い都市。観光客はご注意を。
駅から街に出て気が付くのが、実に自転車が多いということです。
当地は、コンパクトシティとして知られており、エコの観点からも自転車での移動が推奨されており、通勤にも使う方も多く、観光客にも自転車が利用できるようにとレンタサイクルや参加者が自転車で移動するツアーがあるようです。
街の至るところ、車道と歩道の間に自転車専用通路がたくさんあります。
自転車利用率が多いことで、国際的にもエコな都市という評判もありますが・・・一方、観光客よろしく、キョロキョロして、しっかり前を向いて歩いていないと、しょっちゅう自転車のベルを鳴らされますし、肩をぶつけられます。
駅からホテルへスーツケースをひいて移動中にも何度もそんな洗礼?を受け、そういう意味では、ちょっと落ち着かないスタートでした(汗)。
消費税25%と物価の高さ
当地の消費税にあたる付加価値税は25%(内税)。ストックホルムも同じ25%だったのですが、当地では食品などの軽減税率がほとんどないので、ストックホルムよりも物価が高く感じられます。
朝食に入った、チェーンっぽいベーカリーカフェ、ファストフードっぽいので油断して注文した、ブレッド、OJ、コーヒーだけで日本円で約2000円にはびっくりしました。
当地で、軽減税率を設けないのは、複雑な徴収をするよりも、シンプルに徴収して、その分、福祉で還元するという考えだそうです。
ファッションストリート ストロイエ通りと百貨店
気を取り直して、コンパクトシティ、コペンハーゲンを歩きます。
歩ける範囲にショッピング街、観光名所、などが集中しているのはありがたいです。そして、ファッションだけではなく、インテリア、さまざまなグッズのデザイン性の豊かさに魅了されます。
百貨店Magasin Du Nord、セレクトショップCOMPANYS、多くのグローバル、ローカルチェーンの店舗が並ぶストロイエ通りが見ごたえがあります。
当時日本でも話題だったスタイリッシュ雑貨店Tiger(Flying Tiger)の本拠地もこちらコペンハーゲンで、ファンである僕は路面店、ショッピングセンターfield's 、空港など、あらゆるところで店を見かけては、日本になさそうな商品を買いあさりました(笑)
この通りで、最も美しかった店舗は、H&Mグループの&other storiesの店舗です。このブランドについては、以前ロンドン訪問時にご紹介した通り、H&Mよりも上質で、インナー、コスメなどが充実した大人の女性向けのブランドです(2020年現在、日本未進出)。
その後(2018年)、日本のユニクロもこのストロイエ通り沿いにデンマーク1号店を出店しています。
ローカルスーパーマーケットirmaはすべてがお土産になりそうなパッケージ
視察地では、スーパーやコンビニもチェックポイント。当地でよく見かけるirma(イヤマ)は女の子のキャラクターで有名(創業者の娘さんがモデルだそうです)。このキャラクターが入ったグッズだけでなく、ここで売られている食品や日用品もパッケージやデザインが素敵で、すべてがお土産になりそうです。
コペンハーゲンで一番のご馳走?
その昔、バイキングが商売した港として名高い都市であるコペンハーゲン。
今回、当地で一番、満足度が高かったグルメは運河沿いのオープンカフェで頂いた、さまざまなニシンの酢漬けのバイキング。ローカルクラフトビールで頂きました。共に美味しかったです♪
コペンハーゲンの印象
同じ北欧と言っても、落ち着いた雰囲気のヘルシンキやストックホルムと比べて、コペンハーゲンはちょっと違う印象を受けました。
コンパクトシティの中に、観光客が多すぎるのかも知れません(そういう僕もそんな状況をつくってしまった旅行者ですが・・・)。
コペンハーゲンはどちらかと言うと、南側にあるドイツ北部やオランダに近いとおっしゃる方もいらっしゃいます。いつか、そちらと共に旅してみたいものです。
もしかしたら、スウェーデンとドイツを結ぶ、北欧にとっての欧州大陸との玄関口なので、北欧を代表しながら、文化もミックスしているのかも知れません。
街並みから、ショップウィンドウから、実際、販売されている商品のディテールまでデザイン豊かにものが多いです。
以前、ご紹介した、「北欧デザインはフィンランドがデザインし、スウェーデンがつくり、デンマークが売り、ノルウェーが買う」
というフレーズにあるように、コペンハーゲンは北欧プロダクトのマーケッターの役割を持っているのかも?という印象も強めました。
また、コペンハーゲンが首都であるデンマークは、
・税金が高い反面、福祉、教育、医療が充実
(世界幸福度ランキング2位)
・世界指折りのエコなコンパクトシティ。
・世界電子政府ランキング世界一。などなど。
日本では同国の先進的な取り組みが報道されることが多いです。
今後、日本がビジョンを考える上で、参考国のひとつとして、学ぶことも少なくないかも知れません。
同国のそういったサステイナブルな取り組みは、もう少し学んでみた上で、また、いずれ訪問し直してみたいと思っています。
2015年のインスピレーショントリップで訪れた、ヘルシンキ、ストックホルム、コペンハーゲンはいずれも魅力的な未来型都市。日本が学ぶべき、サステイナブル先進国と言ってもよいでしょう。
そんなテーマで、2019年にあらためてヘルシンキに出直します。
また、コンパクトシティというキーワードについては、2018年夏にアメリカオレゴン州ポートランドを訪問しています。
それぞれ、その時のnoteをお楽しみにしていただければと思います。
翌年、2016年夏は、アジアの国際都市、シンガポールを訪れた時のエピソードをご紹介します。
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