"ゲームチェンジャー"になるために。【新人戦振り返り】
※いい写真がなかった為、今の四年の先輩方の代が全国優勝した時の写真を入れました。
筑波大学蹴球部は、新人戦のグループリーグの試合を全て終わらせました。
まだ他チームの結果が出ていない為グループリーグを突破できるかどうかわかりませんが、ひとまず新人戦はひと段落ついた所です。
僕は、怪我をしてメンバーに入れなかった法政戦を除いて全ての試合メンバーに選ばました。そこで考えた事、感じた事を話していこうと思います。
『ゲームチェンジャー』
今現在B2(三軍)に所属する僕にとって、新人戦はB1(二軍)やTOP(一軍)とサッカーをする事ができる貴重な機会だ。
なによりTOPチームには、推薦で入ってきた、関東リーグで活躍している選手達がメンバーに入って、試合に出る事があった。
関東リーグで活躍している選手と、そうでない選手。何が違うのか。
関東リーグで活躍している選手は
『ゲームチェンジャー』だった。
彼1人で、プレー1つで、戦況が、流れが変わる。
彼自身が『戦術』になる。
そのくらい強烈な『個』を持っていた。
そしてそんな彼らですら、関東リーグでは多くの
出場機会を与えられている訳ではなかった。
自分は『声出し要員』でしか貢献出来なかった
前回のnoteで話した通り、僕が新人戦の開幕戦の
メンバーに初めて選ばれた時、新人戦のヘッドコーチに言われたのが、
「お前の役割は盛り上げ役だ。とにかく声を出してチームを盛り上げてほしい」であった。
僕のnoteで散々話しているように、
僕はチームの雰囲気を大事にしていて、その為に
『ムードメーカー』になる事を意識してきた。
だからこうして自分が意識してきた事が評価されて新人戦のメンバーに選ばれたのは素直に嬉しかったし、新人戦でもいつも通り『雰囲気』を大事にした。誰よりも声を出した。
でも結局新人戦を通して、僕は『それ』ができる
選手でしかなかった。
自分で言うのもなんだが、実際チームには貢献していたと思う。
『お前の声かけが聞こえてきた』
『お前の声がいい』『お前の声で勝たせろ』
そう言う声をかけてもらった事も多々あった。
でもプレーの面では、大した活躍は出来なかった。
「1試合も出れなかったんだから当たり前だろ」とか
そういう話ではない。
新人戦での練習、新人戦vs TOPチームの紅白戦。
そしてベンチで見ていた試合。
別に誰かに言われた訳ではない。
でも、
「筑波に入ってからの全てのプレーにおいて、お前は強烈な『個』を見せつける事ができていない。チームにとって、『歯車が円滑に回るための一部』でしかない。」
そんな事実を強く、強く突きつけられた。
関東リーグで活躍する彼らのように
『ゲームチェンジャー』にはなれなかった。
『いいなぁ』
僕は1選手として、
『個人の能力』が圧倒的に足りないという事実。
を突きつけられた事の方が今でも心に残っている。
どんな事よりも鮮明に焼き付いている。
なんでなのかわからなくて、立ち止まって考えた。
「好きな選手は誰ですか?」
「参考にしている選手は誰ですか?」
沢山いる。
でも、もっと掘り下げる。
自分の奥深くの、見たくない感情に。
「羨ましいと感じた選手は誰ですか?」
「『いいなあ』と思った選手は誰ですか?」
...いる。
中学生や高校生になって、周りの背が伸び始めた。
185.6.7.8.9...190cm。
当たり前のように身長の高い同年代のキーパーが
出てきた。
僕は伸びなかった。
成長期は小学生の終盤でほぼ終えた。
180cmで止まった。
どんどん周りに身長を抜かされた。
クラブユースに出場していたGKのほとんどが、
僕より身長が高かった。
そしてそんな時期から、
僕は選抜に選ばれなくなっていった。
それだけじゃない。
運が味方してチャンスを掴み、
頭角を表していく選手。
環境に恵まれて急成長していく選手。
彼らが、羨ましかった。
身長と身体能力に恵まれたキーパーが。
運と環境という不確定要素に愛されて、
スーパーになった選手が。
強烈な『個』を手に入れた彼等が。
...違う。本当は違う。
才能だけ、境遇だけな訳ない。
みんな努力してる。間違いない。
それでも、体育祭のnoteで語った通り、
『努力は、運が良ければ報われる。』のだ。
『運が良くて努力が報われた選手』が
僕は死ぬほど羨ましかった。
羨ましくて、改めて自分はそういう選手じゃないと突きつけられて、それが死ぬほど嫌だけど、それは目を背けられない事実で。
だから強く心に残っているんだと思う。
今はダメでも、それでも。
今考えると、最近の僕は100%の努力で出来ていなかった。
「努力は、運が良ければ報われる」
これは事実だ。
努力すれば報われる訳じゃない。
だから怖かった。
全力で努力して、それでも上手くいかなかったら、プロになれなかったら、TOPチームにすら行けなかったら?
だから『努力の方向性』を大事にしよう。少しでも効率よく実力を上げる為にここに特化させよう。少しでも上に行く為に周りには努力を見せないようにしよう。
そうやって冷静ぶって、シンプルな努力の量とか、本当はもっとかけるべき情熱とか、そう言うのが欠けていた。
『自分はJのユースだから』と外見ばかり
気にしていた。
上手くいかない自分に、十分な努力を出来ていない自分に、才能や運などの『不確定要素』を理由に逃げようとしている自分に向き合おうとしてなかった。
多分、だから最近上手くいかなかった。
...もう、そういうのやめにしよう。
もっと情熱持って、泥臭くサッカーに向き合おう。
もう今日の練習なんて酷かった。
止めれそうなシュートを止めれなくてチームの中で気まずい沈黙が流れるのが何回もあった。
それでもいいんだ。
今はダメでも、それでも努力を続けるんだ。
正直、これまでも、今も辛い。
よくわかんない怪我で三ヶ月サッカー出来ずに、復帰したとしても三軍で試合にも出れない。TOPの練習参加には程遠い実力。正直ユースにいた時の方が上手い。
これからだって不安だ。
怪我をしてしまったら?来たチャンスをモノにできなかったら?TOPに行けなかったら?プロになれなかったら?
そういうの全部、『今に向き合う』事でしか
昇華出来ないんだ。
今に向き合って、積み重ねないと、辛い過去を美化出来ないし、明るい未来も来ない。
報われるかどうかなんて、わかんない。
それでも僕は『サッカー』に懸けてみたい。
それが僕の本心。
サッカーに対する嘘偽りのない情熱だ。
もっと自分らしく、泥臭く、情熱持って、
サッカーと、自分と、今に向き合おう。
きっとそれを積み重ねた先に、
『ゲームチェンジャー』になれるほど
強烈な『個』を持った自分に出会えるはずだと、
そう信じて。