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公園をすすめられたので行ってきた。公園に惚れて帰ってきた。

わたしが普段、週末や休みの日にすることと言えば、寝るか、食べるか、風呂に浸かるか、映画を観るか、やり残した仕事をするかぐらいなのだが、今日の過ごし方は少し、というかだいぶ違った。
公園に行ったのである。

日頃犬の散歩で近くの公園に寄ることはままあるのだが、一人で、しかも公園に行くこと自体を目的として公園に出向くのはもう何年振りかも分からない。

公園に行こうと思ったわけ

そもそも出不精のわたしが特にイベントごとが催されているわけでもない公園に行こうと思い立ったのは、徳田さんの公園愛が溢れに溢れたnoteを拝見したからだ。

この素晴らしきnoteを読んだわたしの反応が以下。

徳田さんのnoteからは、徳田さんが無類の公園好きであり、そして公園に行く日々の中で大きな癒し・安らぎを得ていることが、ひしひしと伝わってくる。
だからこそ、わたしもその癒しと安らぎを得たいと思ったし、人が真正面から「好きだ」と表明できるものがどんなものか、純粋に興味を持った。
このnoteを読んだ次の週末、つまり今日、わたしは無事、公園で大きな癒しと安らぎを得たのである。

公園初心者のわたしがやったこと

公園熟練者である徳田さんが、公園初心者のわたしたちに向けて伝えている「良い感じの過ごし方」は、以下の4つだ。

①寝る
②コーヒーを飲む
③本を読む
④アクティビティを用意する

ツイートした通りコーヒーと本を携えて公園を満喫しようと考えていたのだが、残念ながらコーヒーを手に入れ損ねてしまったので(残念ながら近くに素敵なカフェはなかった)、「③本を読む」と、個人的にやりたかった「⑤写真撮影」の2つを公園でやってみることにした。

時にベンチに座って木漏れ日を浴びながら、時に切り株に腰掛けながら、時に遊具の馬さんに寄っかかって穏やかな揺れを感じながら、本の世界にずぶずぶと沈み込んでゆく。

かくしてわたしは、徳田さんの思惑(?)通り、「緑の茂るすてきな公園で爽やかに本を嗜む私」を満喫できてしまったのである。

音で、においで、空気で、わたしの中が公園で満たされていく

本を嗜んだ後、せっかくなので公園の中を少し歩いてみることにした。

生い茂る木々の間を通り過ぎた瞬間、体感温度が2℃ほど下がったことに気付く。
風が吹き、草花が揺れ、鳥が飛び立っていく。その音が、においが、公園の空気そのものが、わたしの中を満たしていく。
日々の喧騒の中でザワついていた心が、徐々に穏やかな凪のようになる。

変化しない、成長しない、動かないことが許される時間

いかに、自分が日常的に自分を追い詰めているかに気付かされる。
追い詰めるという表現はやや乱暴だが、とにかくわたしは、人生において、変化や成長や動きを求め続けてきたのだ。そして、今の今まで、それに気付きさえしていなかったのである。

慌ただしく平日を過ごしていると、なんとも言えない疲れに苛まれることがあります。体力的にもそうですが、精神的に多くのエネルギーを使って週末を迎える人は少なくないのではないでしょうか。

その消費の一部が、「成長や変化が当たり前の毎日」への疲れだと推察しています。(僕自身その疲れは結構あると認識しています)

(引用:note - 公園で過ごすことのススメ / 徳田/cotree

「はい、わたしです」という感じだ。
やりたいことを仕事にしている立場なので、普段は「まだまだ疲れたなんて言ってられん!!」と、結果を出し続けること、新しいものを生み出すことに全力を注ぎこんでいることが多い。本当に、"総量のコントロール"は重要である。

そして、今日。公園で過ごした1時間と少し、わたしはたしかに「普段の自分でいいんだ」と、変化や成長を求めないことを許していた。
強張った心がほぐれていくのを感じる。身体全体がリラックスして、公園の空気に馴染んでいくのが分かる。だんだんと溶けるように、自然と同一になり、曖昧な空間の中で、あらためて自己を再確認していく。

時が過ぎ、影が伸びていくのにあわせて、帰路についた。
公園に、惚れていた。

公園に行く時のすすめとして。

公園の楽しみ方や、よりハッピーになれる持ち物については、徳田さんのnoteにて十二分に紹介されているので、そちらを参考にしてみてほしい。
それに加えて、と表現するのにはまだまだ公園初心者としてはお恥ずかしいのだが、公園で過ごす最中「来週、公園に来る時には、こんなことしたらよりハッピーかな」と考えたことがいくつかあるので、つらつらとメモしておく。

①急ぎの仕事や重要な案件は先に済ませちゃったほうがいいかも
これはわたしが切り替えベタな不器用系女子だから、というのもあるのだが、急ぎの要件などがあると、どうしても頭の余白が少なくなる気がする。
なるべく心をカラッポにすると、公園の幸せな空気がたくさん入って来てくれてハッピー。

②あらかじめ本を厳選したり、行きたい公園をピックアップしておくといいかも
わたしは徳田さんのnoteを読んでから公園に行きたくてうずうずしっぱなしだったので、行けない間は、近くの大きな公園を調べてワクワクしたり、公園の雰囲気に似合いそうな小説を厳選してワクワクしたりしていた。
おかげで今日は朝からワクワクが止まらなくて、公園に行くまでも公園に着いてからも公園から帰る後も幸せで幸せで幸せだった。
でも、「あ、今日天気いいなぁ」と思い立って当日の気分で近所の公園に行くのもきっとハッピー。つまりはどんなきっかけでいつ行こうと公園に行けばみんなハッピー。しあわせな世界。

③公園に行くまでの道中も楽しめるといいかも
今日は少し遠めの公園に行ったこともあって自転車で行ったのだが、その道中も、道端に咲く花がきれいだったり、空が青々としていたり、すれ違った犬さんの毛並みがお見事だったり、たくさんの「小さなハッピー」とすれ違った。
公園の中はもちろん幸せな空気で満たされているけれど、公園の近くや、あるいは公園に行こうと思っている人の周りも、幸せな空気が漂っているのかもしれない。その空気に目を向けられるととってもハッピー。

徳田さん、ありがとう

ということで、本当に穏やかな時間を過ごすことができた。
公園から帰ってきてから、確実にわたしは3ランクくらいやさしい人間になっている。気がする。どうだろう。

徳田さん、ありがとうございます。
良い休日になりました。

おまけ話

公園で写真撮影に夢中になっていたら、近所に住むという老婦人が「何を撮っているの?」と声をかけてくださった。
公園内を散歩するのが日々の趣味だというご婦人は、その後も公園の中を歩いていて、同じく公園を満喫していたわたしとは計三度ほど顔を合わせることとなった。
ルートが重なる度に、婦人はにこやかに声をかけてきて、以前は高校の先生をなさっていたことや、娘さんの仕事の影響で越してきたこと、そして今いる公園の素晴らしさを教えてくださった。
三度目の時、「いろんな人に言っているんだけどね」と、60年以上生きてきた中で得た知見を伝えてくれた。

「やりたいことがあったら、欲張りに、全部やったほうがいいわ。私は結婚して、出産した時、多くのものを諦めてしまったから。最後の15年は、子どもも大きくなって、無遅刻無欠勤でいれたけれど」

別れ際、「ありがとうございました」と伝えてみた。ご婦人は微笑みながら「あそこの家に住んでいるから、何かあったらいらっしゃい。歓迎するわ」とおっしゃって、また公園の中を歩きだしていった。

こういう出会いがあるのも、老若男女問わずさまざまな人が目的なく集える公園の魅力かもしれない。
そのご婦人に、「月に一度、お昼前から一日中、公園のベンチに座ってスケッチブックに絵を描いている人」がいることを教えていただいた。次に行った時には、お会いできるだろうか。

普段、街中で見かけたらほぼ間違いなく「おあああっ!!」と焦りまくるであろうハチたちも、公園で出会うと自然と平和の象徴のように感じられる。
公園、すごい。

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