カウンセラーさんに、カウンセリングの「受け方」を相談してみた
カウンセリングを何回か受けて、カウンセリングに関わる仕事をして、日々思うことがあります。
カウンセリングをどう受ければいいかって、難しい。
カウンセリングは、受ける人(わたしたち)の性格や相談したい内容、あらゆるものによって、かたちを大きく変えるものだと思っています。根本の「対話によって、気づきを得たり、傷を癒したりする」部分は共通しますが、行動計画を立ててバリバリ進めることが適する方もいれば、ひたすらに話を聞いてもらうことが助けになる方もいる。人と人である以上、相性も影響します。
わたし自身、これまでのカウンセリングを振り返って「あれでよかったんだろうか…?」と思う場面もあります。だから思い切って、カウンセラーさんに「どうカウンセリングを受ければいいのか」を相談してみました。
■相談したこと
・カウンセリングを受けるペース
・カウンセリングで扱うテーマの選び方
・長く抱えてきた課題を扱うことの不安とどう向き合うか
カウンセラーさんから聞いた話がとても参考になったし、その後の関係性にもよい影響をもたらしそうだなと感じたので、備忘録的にまとめてみます。
※あくまでわたしとカウンセラーさんとの間で話したことなので、方向性が異なる方もいると思います。もし不安な方、迷っている方は、ぜひカウンセラーさんにお話ししてみてね。
カウンセリングを受けるペース
ずっと抱えてきた悩みについて、根本から向き合うために、継続的にカウンセリングを受けたいと考えています。ただ、以前悩みと向き合った時は、毎日ネガティブな思いを抱えることが負担になり、挫折してしまいました。自分に合うカウンセリングの頻度を一度考えたいです。
まずカウンセラーさんから言われたのは、「毎日ネガティブなことを考えていると、つらくなってしまうのは当然」ということ。そして、「だからカウンセリングも、週に一度というよりは、二週に一度から一ヶ月、あるいは二ヶ月に一度程度がよいのでは」とお話しがありました。
カウンセリングを受けると、不安が軽くなったり、悩みが整理できたりします。次の道筋が見えるととても心強いし、カウンセラーという誰よりも味方である存在との会話は、それそのものが癒しになります。
しかしカウンセリングは、相応のエネルギーを使うんですよね。過去のつらい出来事に向き合えば多少当時の気持ちを思い出すだろうし、思うように物事が進まなければもどかしさを感じるでしょう。ずっとニコニコお喋りできるわけではなく、涙が溢れ、冷静に言葉を紡げなくなることもあるはずです。(わたしはめっちゃ泣く)
だから無理に短いスパンにする必要はないし、いつでも変えてかまわないとのことでした。
精神的なバランスの他に、経済的に懸念があったり、自分のために使える時間が限られたりする場合もあります。もちろん「定期的に受けることで安心できる」という方もいると思うので「月末になったら予約する」みたいな使い方もアリだと思います。
わたしの場合は、精神的な余裕の変動が大きいこと、定期的に受けようと思うと変なプレッシャーになってしまうことから、「流動的に利用する」ほうが合っているように感じました。これからもカウンセラーさんと相談しながら、自分に合った頻度で活用したいと考えています。今のところは。
カウンセリングで扱うテーマの選び方
「自分で考えること」と「カウンセラーさんに相談すること」の線引きが難しく考えています。以前、悩み事を相談してカウンセラーさんから提案があり、また悩みができたら解決策を提案してもらって…ということが続いた時があり、「このままでは自分で課題を解決できなくなってしまうのでは」と不安になって、いいコミュニケーションが取れませんでした。カウンセリングで相談するかどうかの線引きは、どうすればいいのでしょう?
カウンセラーさんの答えは端的で「カウンセリングに寄りかかりすぎてしまわないよう調整するのは私(カウンセラー)の仕事なので、自由に話して大丈夫ですよ」でした。
それまでわたしの脳内には「自分でするべきこと」と「カウンセラーさんと一緒にやること」の二つの枠があって。課題の大きさや緊急度を見て、どちらかに振り分けるイメージでカウンセリングで相談するテーマを決めていました。
でも実際には、その二つの枠のほかに「カウンセラーさんがしてくれること」もあるんですよね。もちろん判断できる部分は判断したほうがよいだろうし、話題を絞れればそのぶん話を進めやすくなります。けれどカウンセリングの必要性を感じる時、「判断するエネルギー」が足りていない人も多いはず。
無理に決めようとして心身に負担がかかる、カウンセリングを受ける前から疲れちゃうよりは、自分の考えていることや悩みをまるっと共有してみて、振り分けはカウンセラーさんと一緒にやる方法もあるのかなと感じました。
長く抱えてきた課題を扱うことの不安とどう向き合うか
10年以上抱えている課題に向き合いたいと思っています。ただ、どこかで「向き合いたくない」という気持ちもあって、不安定な状況です。これは「まだ扱わないほうがいい」ということなのでしょうか。
「ひとつのことを続ける」ことがたまらなく苦手です。カウンセリングも同じで、これまで何度か「ひとつのテーマについて、時間をかけて深掘り、考える」ことを試みたのですが、気持ちがひどく不安定になったり、仕事やプライベートの影響で話す時間が取れなくなったりで、頓挫してしまいました。
カウンセラーさんにそのことを相談すると、まず「たかれんさんのことを扱う、ということには変わりないので、いつ相談内容が変わっても大丈夫です」と言ってくださいました。
そして「気持ちが変わるのは当然のこと」「向き合いたくないと思ったらその時点で言ってくれれば大丈夫」「たかれんさんの気持ちを軸に考えましょう」と。
ポロポロと、音を立てて目から鱗が落ちるようでした。変わりやすい自分を否定的に捉えていたけど、今日と明日の気持ちが違う、一時間経ったらテンションが変わっていることは、ある種自然なことなのでしょう。その振り幅が大きすぎて困っているなら別ですが、感情が変わること自体はフラットに捉えていいように感じました。
今回、わたしは「向き合う」道を選びますが、来月のわたしは「向き合わない」を選ぶかもしれないし、別の問題にヒーヒー言ってるかもしれません。気持ちの向くままに、無理のないスタイルで自分と付き合っていこうと思います。
カウンセリングを受けること自体の相談から始めてみるのもよいのかも
カウンセリングというと、「悩んでいる課題の整理をする」「目標達成のためにできることを考える」「不安やモヤモヤを吐き出す」といったものをイメージされる方が多いのかなと思います。
でもカウンセリングは、いろんなやり方があり、受ける方の心身の状態や生育環境、価値観によって、かたちを変えるものなのだと思います。
だからカウンセリングの受け方に迷っている方は、一度カウンセリング自体の相談から始めてもよいのかもしれません。
「こういう悩みがあるんですけど、カウンセリングで相談してもいいものですか?」
「いろいろ不安なことがあって、何から相談すればいいか迷っています」
「定期的に心のメンテナンスをしたいんですけど、どんなタイミングでカウンセリングを受けるのがいいのでしょう?」
きっとカウンセラーさんは、親身になって話を聞いてくれると思いますよ。