【メタ勉06】「メタバースと社会課題」→ルッキズムからの脱却!
記事執筆日 2022/6/6
メタバースは究極の「ユニバーサル空間」であるというお話。はじめに体験談から。
私、「メタバースの学校」という日本でも唯一の珍しい学校をやっていまして、東京の麻布十番のリアルの教室でVR活用と3Dソーシャルを体験するスクールを始めて半年。
今では個人、法人、イベント含めて月100名近くが体験する学校で生徒さんの顔ぶれから感じたことを解説させていただきます。
ちなみに、この「メタバースの学校」の生徒さんの男女比は40%が女性。男女全体で見ても生徒さんの年齢層は50歳周辺と当初の想像よりも、女性比率が高く、かつ年齢層も高い結果に驚いています。
70歳以上でゲームも初体験という生徒さんも珍しくありません。この学校を始める前の想定ターゲットは35歳付近の男性100%だったことを考えると感慨深いんですね。
というのもVRは髪型やメイクが崩れるので女性には不人気という前評判はありましたし、年配の人はそもそも理解できないという思い込みがあったからです。
で、皆さんに来校の目的を聞くと皆一様に「これからの時代に必須になるから今から勉強しておきたい。」というまだ漠然とした回答なのですが、カリキュラムの体験後に感想を聞くと「アバターでのコミュニケーションに可能性や未来を感じる」という具体的な感想を言われる方が多くなる事も興味深い点なんですね。
■メタバースを構成する背骨は「アバター交流」
メタバースというテクノロジートレンドが実現する社会(世界)とは「アバター交流社会」と言い換えてもよいと思っています。「交流」があるところに「会話」が生まれ「価値交換」や「喜怒哀楽」が生まれ、そのことが「ビジネス機会」や「雇用の創出」に繋がっていく世界がメタバースという概念になる、というのが私の捉え方です。
で、「アバター交流」が中心になれば、移動も必要がなくなることに加え、年齢や性別といった「見た目」評価が出来なくなる、もしくは必要なくなると言い換えてもよいかもしれません。
例えば、先日来校された50代の男性は熱心に質問をしてくるので理由を聞くと奥様が寝たきりで外に出れないので、「メタバースで社会との接点を持たせてあげたい」という動機で代わりに学んでいるとのことでした。
加えて月に数件は「メタバースの学校は車椅子でも体験できますか?」という問い合わせが来ます。残念ながら教室が車椅子で入れない会場なのでいつもお断りするしかないのですが、こういうところにも「メタバース」を求める方々のニーズを肌で感じています。
■「ユニバーサルデザイン」という言葉を聞いたことがありますか?
メタバースの基本構造は「3D空間」での「アバター交流」ですが、同じ3D空間でもゲームとメタバースを分けるポイントは「アバターでのプレイ」なのか「アバターでの交流」なのかの部分です。
加えて、人と人が交流するとき、人は見た目の第一印象で他人を評価しますが、アバター交流の際は「見た目評価」という人類が培ってきた第三者の評価方法が通じなくります。言うなれば「ルッキズムからの脱却」という状況になる事にすごく可能性を感じています。
メタバースが社会に受け入れられ、多くの人が活用し、もうひとつの「アバター交流社会」が生まれるとき、ルッキズムから脱却した「新しい交流」がメリットに働く人たちが多く生まれると感じています。
例えば、年齢(若い、年寄り問わず)、性差(LGBTQ含む)、体格差(大きい、小さい、太っている、痩せている)、顔評価(整っている、傷がある他)、身体障害の有無(車椅子、寝たきり他)etc… つまり、参加者の前提を選ばない社会の実現こそが「ユニバーサル空間」と言ってよいと思っているからです。
このアバターでの交流による「見た目評価」ではない評価基準の誕生とは、よくよく考えると人類史上初めて迎える新しい価値基準であることにワクワクしています。人間の本能は危険察知能力であり、危険察知をするために「見た目評価」能力は磨かれてきたと言ってよいからです。
この本能の部分が使えなくなる、と考えると興味深いと思いませんか!?。*もう一つの本能の遺伝子を残す話はまた別の機会に
メタバースはさまざまな可能性を持つ新しいテクノロジートレンドでありますが、活用の定義として「ユニバーサル空間」であるということを1つの企画軸に置いておくことをお勧めします。この事はSDGsにも繋がりますので。
追記:6月はLGBTQ月間らしく、Google検索にLGBTQと入れると7色の紙吹雪が舞う演出が出てくるんですね。粋なはからい。
レインボープライド
https://tokyorainbowpride.com/news/notice/20107/
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