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【メタ勉20】マークザッカーバーグ応援コラム-その2)VRデバイスMeta QUEST2の評価と今後

記事執筆日 2022/12/07

まずはじめにQuest2の歴史と経緯から確認しますね。
注意)文中の数字は出典があるものは*をつけてコラム下にまとめて置いています。*がないものは私の個人的観測なので軽く流してくださいね♪

■Meta Quest2とは何か

2020年10月にOculusQuest2として全世界に発売されたスタンドアローン型のVRデバイスです。37,180円(128GB)と49,200円(256GB)の2つのタイプで発売されました。

結果、2年足らずで1500万台*を売り上げ全世界のVRデバイス市場シェアの78%を占めるに至ります。

で、まずはこの1500万台と言う数字の凄さを物語る比較資料としてPlayStationVRを挙げてみます。

2016年にPlayStationVRは44,980円(399ドル)で発売され、5年間で500万台を売り上げています。

・PlayStationVR =5年で500万台

・Meta Quest2 は2年で1500万台


単純にこの数字と比較するだけでもQuest2は大きな成果を挙げていると評価していいと思います。また有料ゲームの売上においても15億ドル(約2249億円)を達成できたことを10月の責任者インタビュー*で回答しています。

上記の通り、Meta Quest2はコンソール(家庭用ゲーム機)としては上々の数字を上げているんですね。

ただ販売エリアの分布には偏りがあり米国を中心として英語圏での販売が70%と言われており、日本でのシェアは4%程度と聞いたことがあります。

つまり日本でのMeta Quest2ユーザー数は60万人くらい?という所では日本でのサービスが後回しになっている現状も仕方がないのかもしれませんね(泣

■メタバース観点での評価

家庭用ゲーム機は市場分析の観点から見れば「嗜好品」と呼ばれます。ゲーム好きな人が買うゲーム専用端末という事ですね。その比較となるのが「日用品」です。電話やパソコンといった誰もが日常的に使うモノです。

メタバース=3Dソーシャルネットワークという一般のユーザーを巻き込む為には「日用品」の端末で動かせなければ一般ニーズは喚起できません。やはり誰もが手軽に参加できるデバイスが必要です。この辺の説明資料が資料Aです。

第一章で説明した「垂直統合モデル」の雄であるAppleは「日用品」しか手がけていないんですよね。反対に任天堂は「嗜好品」しか手がけていないんですが、Playstation1の成功は「日用品」の機能であるDVDプレイヤーを搭載する事でゲームユーザー以外の一般層を大きく取り込んだからと言われています。「日用品」と「嗜好品」の真ん中を獲得できたんですね。

*この辺は久多良木さんに直接聞きました。
余談ですがPlayStationのスペックの進化が凄いので参考資料としてあげています。

このコンソールの歴史から見る場合、Quest2の戦略はどこにあったのかというと、まず初めはただひたすらにVRゲーム機としての販売台数を伸ばすことにあったと思います。


そこに「ネットワーク効果」を発揮させるFacebookのソーシャルグラフでフレンドとの連携を喚起する事で更なるユーザー数の拡大を計る。というストーリーにあったのでは?と推測しています。

■予期せぬ?事態の発生

しかし、ここで2つの問題が浮上します。それが「本業の広告事業の不調」と「独占禁止法」です。まず今年の一番のMeta Quest2のニュースは8月の約2万円の販売価格の値上げだと思っています。このニュースには超ガッカリしました。

基本的に家庭用ゲーム機は収益よりもインフラを作る為にゲーム機の販売はトントンまたは赤字で行います。SwitchもPlaystationも同様の歴史を歩んでいます。収益はゲームの販売がメインとなりますのでまずは有料ゲームを販売するためのインフラを整備することが優先されるんですね。

今回Quest2は2万円の値上げだったことを考えると一台販売するごとに2万円の赤字を見込んでいたという事だと思います。

ただ、上場企業としてのメタ社はクッキー規制や幹部の離脱といった様々な事情により本業の広告売り上げが落ち込み、これ以上の戦略的赤字は株主に許容されないと思ったのでしょう、長期的視点でVRデバイスを普及させる戦略を断念してしまいます。

もう一つのポイントが「メタアカウント」です。これは従来、Meta Quest2を利用する際にはFacebookアカウントでログインする必要があったのですが、それを必要としない制度として新たに設けられたアカウント管理の仕組みです。

突然のように出てきたこの新しい仕組みですがFacebookアカウントを必須にすると「独占禁止法」に抵触する可能性があったので新たにこの仕組みを設けたと言われています。

マークザッカーバーグとしては2万円の赤字で提供するけどもFacebookのソーシャルグラフ(友達リスト)と連携する事で「ネットワーク効果」を効かせて販売台数を伸ばせるぜー、と思っていたのでは?と推測しています。

実は近年のマークザッカーバーグの最大の不幸と不運は「独占禁止法の呪縛」なのですがこの辺はまた後述します。

■Questデバイスの今後

まず先月発売されたQuest PROは完全に高機能路線を取ってきましたね。23万円という価格帯をみても既にコンソール(家庭用ゲーム機)ではなく業務用ツールという位置付けですね。

メタバース的観点で見るならば1年後に販売予定*されているQuest3の動向です。この価格設定が大きく未来を決定すると思っています。機能を削ってでも安い価格帯を実現して欲しいですね。

ではまた次回に

#metaben05

<出典>

・VRデバイス「Quest2」の販売台数が1500万台目前 21年にはVRヘッドセット市場の78%を占める

https://gamebiz.jp/news/350771...

・ストア売上15億ドル(約2249億円)突破。Metaのキーパーソンが語る“Meta Quest 2”の成功要因は「完成度にこだわってVRゲームを配信したから」 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

https://www.famitsu.com/news/202210/25280345.html

@famitsuより

・「Meta Quest 3」が2023年に登場へ、2022年第3四半期決算報告で判明

トップ画像:https://wired.jp/article/best-oculus-meta-quest-2-games/

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