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清めの泉 制作ノート
2018/8/2-8/6に都内自由が丘のギャラリーART FORUM One's 自由が丘でイラストグループ展「人魚・妖精展2018」が開催されます。
今回はそのイラスト展に出展する「清めの泉」の制作ノートです。
妖精王シリーズ
わたしが妖精王シリーズの絵を描き始めたのは、昨年の人魚妖精展2017への出展がきっかけとなりました。
その時は、生命の踊りを踊る妖精王というイメージが浮かび、踊っている妖精王をパステルでA4の紙に描きました。
その後、踊っている妖精王を2枚、妖精を1枚描いて、全部で踊っているシーンの絵は4枚となっています。
そこから派生して、妖精王のポートレートや、ちびキャラ系の絵が増えていきました。
清めの泉、背景
今回の作品は「清めの泉」というタイトルですが、これは、妖精王が生命の踊りを踊る前に、森の泉でその身を清めているシーンです。
妖精王が治める森では、秋に年に一度生命の祭りが開かれます。
収穫の祭りでもありますが、生きとし生けるもの、森の恵みに感謝し、そして、森の命を繋ぐ祭りです。
妖精王は森の泉で妖精王として誕生しますが、その身が果たす大きな役割のひとつとして、この森の祭りの開催と、その祭りのクライマックスで生命の踊りを踊ることを担います。
妖精王の踊りは、単なる踊りではなく、森の生命のエッセンスを集め、また、森に行き渡らせていく、森を生きながらえさせるために必要な、重要な祭事でもあります。
それほどに重要な踊りのシーンですから、その前にはきっと身を清めるよね、ということで、この絵が生まれました。
こちらです。
清めの泉、シーン解説
妖精王誕生の泉は、周りをうっそうとした針葉樹に覆われた泉ですが、こちらは、ちょっと洞窟っぽい場所にある泉です。
そこは足元は全て水に覆われていますが、台座になっているような場所があり、そこに妖精王がひざまづいています。
ひんやりとした空気が立ち込める洞窟の中、水が細かな霧のようになり、妖精王の身を清めます。
洞窟の右上は開口しているので、そこから、外からの光が差し込んでいます。
手に持っているのは、妖精王の力を宿すペンダントです。
背中の羽に、その指先に、豊かでなめらかな髪の一筋一筋に、森の光と生命の力が蓄えられていきます。
まもなく、森の生命を謳歌するFairy Danceが始まります!
清めの泉、制作手順
さて、今回の作品は、透明水彩で制作していますが、一部ガッシュを使っています。
まず、F4サイズの水彩紙にシャープペンシルで線画を描きました。
身体の線を気に入った感じに描けたので、これで色を塗ることに。
ただ、色味については試行錯誤したかったので、二回ラフを描きました。
まず、線画をスキャンし、パソコンに取り込み、デジタルで色をつけてみました。
それがこちらです。
次に、この線画をA4の水彩紙に縮小コピーしました。
わが家のプリンタは、一部耐水インクのプリンタです。最近は、このプリンタで300gの水彩紙に印刷したものを、ざっと水洗いして、透明水彩で着色する、ということをやっています。
水洗いするのは、そのまま塗るとインクがにじむからです。300gくらいの分厚い水彩紙なら、洗ってもたわみは少なめです。
その過程を書いた記事がこちらです。
しかし、A4で描いたものを眺めていると、コントラストが少し足りないような気がしました。こちらがそのA4印刷線画を使ったラフです。
わたしは、同系色の色が好きなので、妖精王を描いていると、ついついグリーン系統で統一してしまいます。
が、今回はもう少しインパクトのある絵面にしようと思いました。
そこで、F4の線画オリジナルに着彩する際には、背景により鮮やかな、ブルーとバイオレットをたらしこんでみました。
それにより、結果的に、洞窟内の神秘的な印象が増し、良かったと思います。
あと、妖精の羽は毎回描き方に迷うところです。前回よりは進歩したと思います。
3月に発表したFairy Dance 4 から4ヶ月、かなりたくさんほかの絵を描いたので、透明水彩としての表現力はかなり向上したのではないかと思います。
清めの泉 展示のご案内
ということで、こちらの妖精王さんですが、2018/8/2-8/6に都内自由が丘のギャラリーART FORUM One's 自由が丘で開催される「人魚・妖精展2018」で展示予定です。
同時に妖精王のATCも2点展示します。
こちらは展示する絵で作成したポストカードですが、参考においておきますね。
ATCについても、4ヶ月前よりクオリティーが上がったと思いますので、是非合わせてご覧いただければ幸いです。
開場時間は、初日は16時から19時。
あいだの日は13時から19時。
最終日は13時から17時となります。
会場の場所等、詳細はこちらのURLと当日の急な変更は主催者様のTwitterでご確認ください。
人魚・妖精展2018、ぜひご高覧くださいませ。
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