体験を経験に変えて、挑戦の機会を!
20代、30代の暮らし方を考える
18歳になると特別支援教育から障害福祉サービスへ、障がいのある方をサポートする制度が切り替わります。韓国は特別支援学校を卒業した後、多くが専攻科の設置していますが、日本にはほとんど設置されません。18歳で一般就労や福祉的就労という進路選択が迫られることがほとんどです。
人生100年時代。一度きりの人生をどのようにデザインしていくか
もちろん、みんな親なきあとが心配ですし、手厚い支援があれば安心です。
でもそれだけでなく、自分らしく生きる機会をなくさないようにしたい。
私たちは、どんなことで役に立つことができるのか?? 必死で考えた結果、私たちは、”挑戦”や”再挑戦”できる環境を用意したいと考えました。 一度きりの人生だから、18歳からのライフデザインを重視し、挑戦を全力応援します。
🟡どのように暮らせると幸せなのか?
🟡どのようにしたらハリがある生活を続けられるの?
🟡どのような大人になってもらいたいのか?
さて、どれだけ個別化できるか
比較的重度の知的障害がある場合は、特別支援学校を卒業した後、「生活介護」事業所を利用する方がいます。この事業は、いわゆる日常生活を介護していく事業所です。ところが、たとえ比較的重度の知的障害があったとしても、“自分で出来ることを増やしてあげたい”と願う家族、“自分のことは自分でやりたい”と思っておられる本人がいます。きっと自立度や適応力が高まること(=成長すること)に手応えを感じている家族だと思われます。
ところが介護ばかりでは、どうしても適応力は低下します。自分は何もしなくても、周りがやってくれる環境で適応力が下がってしまう状況を、“生活の自動化”と呼んでいます。大人になる程「主体性」が肝になります。
また、中軽度の知的障害がある場合は、働くための意欲が芽生えていることがあるので、就労継続支援B型を希望されることが多いです。ところが、対人関係や職業人としての態度やマナーが不確実だったり、精神的不安定が残っていたりすることもあって挑戦できないこともあるようです。
こうした方は、トレーニングをして仕上げたり、インターンをして経験を積んだりしたいですね。でも、ちょうど良いサービスがなくてお困りになっている方が多いです。
どちらにも共通するのは、「18歳で結論をつけるのは早すぎる」「自己決定するにも経験が足りなすぎる」という事実があることです。そして「障害特性に応じた個別化」、つまり適切な配慮が必要であることです。それは障がいの程度には関係ありません。さて、どこまで個別化して、青年期を過ごせるか??
挑戦するって素晴らしい
適切な配慮を経験を重ねてきた青年が、企業インターンシップへの挑戦を開始しました。重度の知的障害を伴うASDのある方ですが、身支度や休憩の過ごし方などの適応力が高まり、スケジュールの自己管理の方法を身につけてきました。
そして、何度も企業の方と打合せを重ねてきました。
例えば、こんなこと。
・担当する作業分析と手順の切り出し
・必要な道具や手順変更の許容範囲の確認
・本人との情報のやりとりに関する配慮
・個別ツールの持ち込みと社会規定への対応
・作業と休憩のサイクル設定と休憩方法 など
先方の企業内ではタブレット端末でのスケジュールを携帯して、いざ挑戦。
初めての作業も多くて若干スキル不足もありますが、
作業時間内の遂行は滞りなくできたようでスタートは上々です。
良い緊張感の中、汗をいっぱいかいている彼は、やはり誇らしい表情でした。
私たちはこれからもずっと家族と協力して、
彼らの挑戦を具体的に応援し続ける存在になろう。
そう改めて誓った幸せな一日でした。
<私たちのこと>
社会福祉法人宝ものは、本人主体で生涯を送ることができるように、意思決定を支援します。ここに集う方は皆さんが「宝もの」です。家族、地域社会、人類にとっての「宝もの」として光り輝く存在になるよう、共に努力を重ねることを誓います。
法人概要:社会福祉法人宝もの
所在地:東京都国分寺市内藤二丁目41-69
設立日:令和4年9月28日
事業所:令和5年7月1日開所
多機能型事業所(自立訓練6名・生活介護14名)
相談支援事業