得意/不得意を知れば具体的支援ができる
安心するための条件は?
あなたは、どのような状況にいるとき不安になりますか?
例えば…
・新しい場面にいるとき
・初めての人と活動するとき
・相手が言っているかわからないとき
・相手に思いが伝わらないとき
こんな状況にあれば、きっと誰でも少し不安になりますね。
だけどパニックを起こしたり、ドタバタしたりすることなく、乗り越えことができています。
それは周りの人の様子を見て合わせたり、
過去の経験から予想してみたりしているからです。
でも、もし相手の言葉がわからなかったり、経験が乏しかったりした場合は、そうはいかないかもしれません。必要な情報を受け取ることができない状況だったら、不安は解消されず、ソワソワしているでしょう。
そう、だから安心するためには「分かる」ってことが大事だと思うんです。
アセスメントで何をみる?
母体となるたすくグループは、アセスメントを基幹事業としていて、それは都立特別支援学校や福祉事業所への機関支援度用いられているものです。
そして、もちろん宝ものでもアセスメントから始めます。メンバーの方にとって、分かりやすい情報が何か? その人がわかりにくことがあるか?を知るためです。
“分かる”状況を作り上げることが、支援のはじめの一歩だからです。
コミュニケーションの障害があることへの具体的支援
先日、高校生や第二新卒の方が実習に来てくださいました。私たちは、障がいがある方の支援では、行動問題や疾病などのリスクを回避して、適応能力を引き出すことが大切にします。
特に、一人一人に応じた合理的配慮として、スケジュール、コミュニケーション、タスクオーガナイゼーションの枠組みを持ち合わせていることがポイントです。できること、苦手なことの現状を理解すれば、分かるように工夫ができます。
例えば、今回の実習生の皆さんには、次のような状態に対する具体的支援を考えていきました。
·フォーカスが狭まいこと.
·ひらがなの読字が曖昧なこと.
·模倣が得意で、正面がよく見えること.
·一度に意味が理解できる言語数が3つであること.等
主体的に一日を過ごすための構造化
知的障害やASDの障害があっても、他者から過剰に介入されることなく、自分で判断して活動に参加する“主体性”を重視しています。そのため、現状の課題を把握するためのアセスメントですし、その結果を受けて構造化を徹底していきます。
宝ものに集うみなさんは大人です。だから人から指図されずに、主体的に一日を過ごす力をコツコツと身につけていってほしいと思います。
『主体的に一日を過ごす』ことを保証することが、個人の尊厳を守るためのはじめの一歩です。少し大袈裟かしれませんが、毎日の生活を当たり前のように自分で判断していく、やり遂げられることを大切にしたいのです。
自分で判断して一日を過ごす。まずは、その当たり前を実行します。