パパのもてなし
デンパーク、コペンハーゲン空港から列車で南スウェーデンの都市、
ヘルシンボリへ。海岸線を北上して途中マルメという港町を経由して、
約40分ほどで到着します。空港から直結しているので、とても便利です。
最初にこの列車に乗るときに、全ての案内板がサインで書いてあって
英語も怪しい私ですから、スウェーデン語は全くわからないのですが、
この絵サインが本当にわかりやすくてまず感動しました。
車両も用途によって分かれていて、
自転車や、ベビーカー、大きな荷物を抱えている人が乗る車両があり
これも大変ありがたかったです。
ゴミ袋一つとっても、シンプルでデザイン性に優れていて
あのIKEAの家具に通じるところがあちらこちらにありました。
以前はこちらの近くに本社があったと聞きました。
ヘルシンボリは中世の建物が残っている、
静かなのんびりした町という感じで味わい深い場所です。
おうちと家族
さらに北上し、友人を介して、ご家族をご紹介いただいて、
ハルムスタッドという町を訪れました。
私が訪れたのは夏。それでも少し肌寒い感じでした。
最初に伺ったお家でのこと。
ランチタイムにどうぞと招いていただいたのですが、
そこではパパと息子さんたちが出迎えてくれました。
おうちの中を一通り案内してもらって、
パパが5年かけて手入れをしているという素敵なお庭もあり
食事もできる大きなテーブルや備え付けのグリルがありました。
まあまあと、撮影前にまずはランチを食べましょうと、
キッチンに立ち自家製のパテを用意してくれて、
パパは外のグリルで焼き始めました。
なるほど、煙の出るものは外で調理しているのねと納得。
さすがインテリアを大事にしているのがわかります。
お客さんのお相手もしながら、グリルやオーブンを使い、
手際よく作っていきます。息子さんたちもテーブルセッティングを
手伝ってあっという間に完成しました。
ところでママは?
勇気を出して聞いてみると、今日は仕事なんだとのこと。
パパ一人でランチタイムにお客さんを呼べる!?
食べ終わった食器など、これを片付けるのも男性陣。
同行した女性は、あら、これは普通のことよと言ってのんびりしています。
それだけではありません。15時近くになると今度はさあ、
おやつタイムだね、とホールで焼いたパイが出てきました。
これには本当にびっくりです。いつ??誰か??
ー今朝、僕が焼いたんだ。
お庭のガーデンテーブルでゆったりとした時間が続きました。
ここで、質問が湧き上がってきます。
日本との違いについて言っても仕方ありません。
どうしておうちのことを率先してやるのでしょう?
スウェーデンといえば、育児、医療、年金制度など福祉の充実が話題にもなります。これに対してはやはりその通りで、その代わり物価もそれなりに高いし、税金を多額に収めているそうです。税金は貯金のような感覚で、だからこそ、共働きしないと成り立たないとも聞きました。
あかりのこと
もうひとつ、スウェーデンに限らず、北欧諸国は日照時間がとても短いです。冬になると、14時、15時ぐらいに暗くなり、1日6、7時間が普通だと言います。こんな時キャンドルと灯したり、少しでもおうち時間を楽しく過ごすためにお部屋の中を素敵にする事はとても大切で、家族と過ごす時間も
増えるからみんなで家事をするのは当たり前になるそうです。
また終業時間も17時ぐらいと早く、
日本だと平日はなかなかお家による遊びに行くことがしづらいですが一家でおうちにご飯を食べに行ったりするそうです。
ー会社の人と飲みに行ったりは?
ーなんで会社の人と行かないといけないの?家族や友達に会うんだよ。
日本人は働きすぎなんだ!
と言われて、確かにね。。。と苦笑いでした。
日本でも近頃はパパも育休をとったり、イクメンという言葉が聞かれるようになりましたが、この元祖イクメンの国に追いつくのはまだまだ時間がかかりそうです。