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writing とcleaning

ザンジバル島というところ

2番目に訪れたのは、
赤道直下の国、タンザニア共和国の島の1つ、ザンジバル島。
元は独立国で、ヨーロッパとアラブ諸国をつなぐ船の通り道だったためか
今もヨーロッパからのリゾート客も多く
インターナショナルなホテルが小さな島に並んでいました。

街中には大きなモスクが並び、朝の時間にはコーランのようなの音が聞こえてきます。道行く人も大半はイスラム教徒で、女性はヒジャブと呼ばれる被り物をしています。学生たちもブルーの制服にクリーム色のヒジャブをつけているので、まるで映画『天使にラブソングを』のウーピーゴールドバーグのようです。

初めてのアフリカ体験だったので、何もかもが新鮮でしたが、どこまでも砂漠、のイメージの本土とは少し様子が違います。周りは美しい海に囲まれて、モスクの寺院の鐘の音を聞いてちょっと不思議な気分になりました。

子供達が働かないですむために

翌日、車で中心地から2時間ほどの島の突端の村を目指します。この旅では、縁があってtable for twoというNPOの方にお世話になりました。

table for twoは
食材が余ったり、少し食べ過ぎの国(日本)の
企業の社食のメニューをヘルシーメニューにすること、
そのメニューを注文すると、
食べなさ過ぎの国の子供達の給食が一食分支援できること。
集まったお金で給食に使う食材、主に野菜や穀物を現地の農家が育てて、
政府が買い上げることで地元の農業にも貢献できること。

こうした双方の良いことにつながる
給食支援のプロジェクトを行なっています。

なぜ給食を支援するかというと、
支援が必要な地域では、子供達が学校に通わずに、家の仕事を手伝っていること多く、給食を一食食べられることがわかると、積極的に学校へ出してくれるからだそうです。そうでもしないと家事労働から子供達を守れない事情があることを教えてもらいました。

今回は実際にその学校へ行き、
支援が届いているかを見に行くという旅に同行しました。


Sharme (7) writing

視線とデジカメ

学校に着くとたくさんの子供達が私たちを教室から眺めていました。試しに手を振ってみると、すぐに振り返してきました。
今度はカメラを構えてみたら、、、なんと、逃げる逃げる。笑

でも興味があるから、柱に隠れているのですが、隠れているのは片目だけ。撮るフリ2,3回。構える。にげる。を繰り返す。
そのうち、そこから動かない子がいることに気づきました。
彼らを撮って、画面を見せたら、真顔だったのが急に笑顔になりました。
こんな時はデジカメに感謝です。周りの子にも見せてみると
みんな笑顔になりました。もうこうなったらこちらのものです。

じわじわと寄ってきて、気づけばたくさんの顔に囲まれました。
子供達は興味のあるものを直視します。
赤ちゃんたちの容赦ない視線に大人は戸惑いを覚えますね。
ザンジバルの子供達は、ほぼ全員がその目をしていました。白黒はっきりした大きな目と、白いローブが一層彼らの視線を際立たせます。

ただ見つめられて、ドキドキはしても、
まっすぐな彼らの視線は恐怖を感じません。
見てみないふりなどはせずに、人を見て近づいても大丈夫かどうか
自分でちゃんと確認しているのです。
大丈夫と分かれば、好意を持って、またまっすぐ近づいてきます。

自分だけの持ちものがないということ

学校でのインタビューは、少し苦戦しました。
日本大使館の方がスワヒリ語への通訳をかって出てくれましたが
宝物という言葉は、自分のものがあることが前提だから、
ここの子供達のように自分のものがほぼないと、
好きなモノが浮かばないようでした。

自ずと好きなモノから好きなコトへテーマが変わります。

ある男の子はライティング、作文の時間が好き。
ある女の子はクリーニング、みんなで掃除する時間が好き
というように。

Tatu (10) cleaning class room

大切なのは、目の前

何になりたいの?
Doctor Teacher Farmer
この3つがかっこいい大人の象徴なのかな?
それ以外知らないのかもしれません。

「writing 作文の時間が好き」と言ったSharmeの夢もTeacher。
彼の持ち物は短い鉛筆とノート1冊と穴があいた袋1つ。
ケラケラよく笑う愛らしい女の子たちは
みんなでするお掃除の時間が好きだそう。

夢みたいなことを言う子は
一人もいなかったのが印象的でした。
目の前のことを一生懸命やることで
いっぱいなのかもしれません。 
将来の不安ではなく、日々が全てだから。
今を生きるってこういうことかなと
彼らをみて教わりました。

それにしても言葉の捉え方、難しいです。
日本語の宝物は素敵なことばだなぁと同時に思いました。




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