財政赤字は錬金術なのか?
以前の記事で説明したように、
デフレ下には、
金融緩和は効果が上がらなくなります。
インフレにするためには
財政赤字を拡大する必要がありました。
政府の赤字は
民間の黒字でしたよね。
これは、
貨幣についての理解が
できていれば
当然の話となります。
ただ、
世の中では
『財政赤字を拡大してはいけない。
それは、拡大し続けると
いずれ財政は行き詰まる』
『国家が無限に借金はできないのだから、
もしできるならそれは錬金術だ』
などの発言があります。
一般的には、
このような意見が
浸透している印象を受けます。
確かに、
貨幣が以前の金貨のように
金の価値に裏付けされた
商品貨幣であれば、
錬金術のようになるのかもしれません。
というのも、
金貨であれば、
その発行量は
金の保有量に制限されるためです。
だから、
無限にできるのであれば
錬金術なんです。
ただ、
現在は信用貨幣です。
このため、
銀行は返済能力のある
借り手の需要に応じて、
いくらでも貸し出しを行い、
貨幣供給が可能です。
そして、
復習ですが、
政府の赤字は
・金の保有量
・民間の貯蓄
などの制約は受けなかったですよね。
現代においては、
借り手の需要(生産力)を担保に、
錬金術は可能なんです。
次回もお楽しみに!