家計におけるヘルスケアリスクマネジメント

医学的視点から家計について考えていくシリーズ。健康なひとの健康に対する不安について考えてみたい。

あたりまえの生活が当たり前でなくなる日。そんな厳しい現実にむきあわなければならなくなるときがくる。

リスクについてただ漠然と

・貯金が必要

・生命保険が必要

と考えている人が少なくない。

将来のために準備をすることは大切であるが、ただ不安だからと漫然と高い生命保険料ほ払うこと、定期預金をすることは必ずしも人生にプラスにはならない。

生命保険の原理は、みんなでお金を集めて、病気になったり怪我をしたりした不幸な人にそのお金を分配すること。

健康に気をつけているひとは、不摂生なひとより病気になるリスクは少ない。それでも同じ保険料を払わなければならない。

事故にあわないように気をつけているひと、安全に気をつけている人は、無鉄砲でけがをしやすい人のために保険料を払っているようなものである。

保険運営のための手数料も馬鹿にならない。通常の生命保険の保険金の半分以上は保険の胴元のために支払われてしまう。実際に支払いのためにプールされるお金はわずかだ。

生命保険から恩恵を受けられる人は、そもそも自分の健康リスクをコントロールできない人ということになる。結論から言えばどんな粗悪な生命保険もそれを評価できずわけもわからず加入する人はそれなりに保険の恩恵を受けられる。

しかしながら、公務員や大企業に勤めていて比較的優良な福利厚生があり、自分の健康について関心があり、ちょっと考えれば金融商品の損得がわかるようなひとにとってはむしろ自由に使えるお金を削る金食い虫の割りにリスクヘッジになっていないことがある。

自分のおかれた状況を判断して自分で進む方向を決めることは多くの場合苦手とする人が多い。

不安の原因として、なにが不安なのかわからないことがあげられる。

生命保険や定期預金は病気や怪我になったときに役に立つ商品である。病気や怪我をしたときのことを考えるより、まずは病気や怪我をしないようにすることを心がけていきたい。


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