40代半ばでの転職・悲喜こもごも
定年までこの会社で働くと思ってた
転職の多い人生だった。
実家にいたころは、長く同じ会社に勤めた父から、「嫌なことがあったからってすぐ転職するのはどうなんだ、何を考えているんだ」的なことを居間に呼び出されて説教されたことも。
私としては、「嫌だ、辛い、先が見えない」と思いながら一日、一年、人生で多くの時間を過ごす会社での仕事をするよりは、新しい道を探した方がよいと思って、私なりに考えて転職はしていたんだけど…。
(もちろん、自分が努力しなければいけないこともあるけど、どうにもならないこともあるじゃない?)
そんなこんなで何度か転職をし、2023年3月までお世話になった会社に就職したときは、「仕事内容も給料も満足。この会社で定年まで働くのかも」と思ってました。
コロナ禍になってからはリモートワークも可能な状況にもなり、仕事も評価していただいていたので、この先東京を離れるような人生のイベントが発生しても対応できそうだったし、小さい不満はあるものの、「辞める」選択をするようなことはありませんでした。
そんな中、突然のトップから発表。
「今メインで請け負ってる業務の契約が終わることになりました」
守秘義務もあるので詳しくは割愛しますが、全く新しい業務、新しくグループ参加する企業の条件に就業条件などが変わることに…。
「おそらくこういう業務をするだろう」ときかされた内容は、興味はなくはないけど自分のやりたいこととはちょっと違う内容。
やればできなくはないと思うけど、やりたいかというとやりたくない気持ちの方が大きい…
なんといっても、始業時間が9:00→8:30に変更の上、今より遠く通いづらい場所への勤務。
テレワークはほぼ希望なし。
それでもやってみてからダメだったら転職を考えよう…と思ってたけど、確定拠出年金の話をきいて、気持ちが変わりました。
今まで個人型確定拠出年金(iDeco)に加入していたけど、企業型確定拠出年金に入るにあたり、そちらは停止して企業型の方に移管しなければいけないことが判明。
(企業の規則が対応していれば併用できるようですが、確認したところ併用はできないとのことでした)
だったら、今までやってきた業務が終了するタイミングで退職したほうが、自分にとっても周りにとっても迷惑がかからずよいのではないか…ということで2023年の正月休みあけ、退職届を出したのでした。
転職活動開始
はっきり転職を決意したのは2022年12月ですが、話をきいたときから「いいところがあれば転職もありかも」と思っていたので、夏ごろに某転職エージェントへ登録しました。
今まで転職は職安を使用していたのですが、この時点でははっきり転職をすることを決めていなかったこともあり、初めてエージェントを使用しました。
まずは規定の書式への履歴と職歴の記載、別に履歴書と職歴書をアップロード。
職歴書…これは勉強になります。自分の今までの仕事の棚卸。
今まで職歴書が必要な会社で働いたことなかったので全然作っていなかったのですが、これはその会社で働いている時にしっかりまとめておくべきだな…と!
どんな業務?
そこで学んだことは?
評価されたことは?
私は最初の会社なんて約20年近く前なので、「そんなの覚えてないよ~」です。
自己PRも何度も書き換えました。
四苦八苦して作成、一応エージェントに登録しているので担当エージェントに確認してもらいOKがでれば、あとは流れてくる募集企業で気になるところがあれば「応募」ボタンを押すだけ。
エージェントって色々あるので会社によっても違うのでしょうが、私が登録したときは最初に一度面談があったものの、それ以降は質問すれば返ってくるけど、自動と思われるおすすめ企業メールが定期的に届くのみ…
もっと「ここはどうですか?」とか、「もっとこうしてみましょう!」とか言ってもらえるものだと思ってました…
秋頃には「いいところがあったら転職」の気持ちが大きくなってきていたので、気になるところには応募してみたのですが、全然書類が通りません。
年齢?転職回数?スキル不足?
そりゃあ、同じくらいのことができる人だったら若い方がいいよね…
婚活と同じでへこみまくりの日々。
あまりに書類が通らないので別の転職サイトにも登録してみました。
(こちらは通常の転職サイトなので担当がつくとかではないサイトです)
こちらもやはり書類落ちばかり…
ただ、最初に登録した転職エージェントは「応募」ボタンを押すだけであとはエージェント側が処理、結果もエージェントからメールがくるのですが、こちらの転職サイトは応募の時にメッセージとして応募動機を送れたし、企業から結果メールがくるので、気持ち的にはその方が良かったです。
そんな中、同じ時期に2社から「面接しましょう!」と言っていただけたのは2023年1月。退職届を出した後でした。
自分なりには準備して臨んだ面接でしたが、やりきった!という感じではない出来でした…。
でも「もしどちらも採用になったらどちらを選んだら…!?」は、考えておかなければ、回答にそんなに時間はかけられません。
1つは大手企業の契約社員で3年契約。社員登用制度はあるので努力すれば社員になれる可能性もあり。
業務内容はやったことはないけど興味はある、チャットボットのメンテナンス業務。
一番の魅力は研修後はフルリモート勤務!
もう1つはこちらも割と大手のSES企業。
SESとは、その企業の社員として別の会社に派遣される、働き方としては派遣と同じですが、無期限雇用なので派遣と違って派遣先での期限なく働けます。
というかあまり理解しておらず、最初に応募したときにみたのが配属先の一つになっている内容だっただけで、どこに配属されるかは入社後に決まるということが面接時に判明。
配属先が見つからなければ東京近郊に範囲を広げて探します…というところが不安点。すごく遠い場所でしか働けなかったらどうしよう…
ただ、こちらの魅力は資格取得や勉強の補助が充実していること。将来はIT系でフルリモートで働けたらなぁという希望がある私にはありがたい限り。
結果は割と早くいただけ、前者は不採用、後者は採用の連絡があり、後者の会社でお世話になることに決めました。
転職先は決まったものの…
転職先は決まったとはいえ、SESの会社なので配属先が決まらなければいけません。
担当者から2社程度紹介され面談をする…という感じで進みました。
最初に面談したうちの1社から採用の連絡!
大手通信会社で勤務地も虎ノ門、業務内容もすごくやってみたい業務(PCのテストやIT事務系)で、担当者もすごく感じが良い企業。
早めに決まってよかった~と思っていたのですが…
なんと「予算の関係で人員配置計画が無しになったため、見送りになりました」との連絡が…!!
すごく良い企業で働ける~とウキウキだったので、また面談をしなければいけないこともあり本当にがっかり…。
そして新しく2社面談したのですが、両方不採用。
あとできいたら同じように採用計画がなくなってしまったそうで…ということだったけど、本当のところは不明。
どちらも良い企業だったのでまたもへこみながら過ごす日々…。
転職が終わってもまだまだこんな日々が続くのか…。
あと、私を悩ませたのが入社書類の1つ「身元保証書」。
今までと似たような業務内容だから、親には転職のこといわないつもりだったのです…。でもこれにサインをもらうということは話さなければいけません。
最初の項でも書きましたが、私がちょくちょく転職することをあまり快く思わないだろうな…ということとか、実家を離れての東京暮らしで転職するっていったら心配するだろうな…とか。
仲が悪いわけではないし、どちらかというと良いほうだけど、性格もありシリアスなことをなかなか家族に言いだせなくて。
たまたま”転職先は決まったけど配属先は決まっていない”状態のときに予定していた帰省があったので、そこで…と思って書類は持っていたものの、結局言い出せずに帰ってきました…。
最終的に、郵便で送って送り返してもらう時間も考えたら、もう言わなければ…というぎりぎりのタイミングで、意を決して家に電話をし無事にサインをもらうことができました。
夜の公園でベンチに座って電話したよ(笑)
心配はされたけど特に怒られなかったよ…当たり前か。
そしてさらに新たに2社面談。
どちらも業務内容はIT事務で似たような感じ。
どちらも面談してくれた担当者は感じの良い方たち。
場所はまぁどちらも近くはないけど通いにくくはないかな…という距離。
ただ、1社は1年の期間限定。
もう1社は大企業で無期限。ただ、祝日が休みではないことが判明。(先に希望をだせば休んでもらうのは全然かまいませんとのこと。)
どちらも良い感じ。
期間限定も、スキルを積んでいつかフルリモートの仕事がしたいと思っている私には、考え方によっては自己都合ではなく会社を変更するチャンスがあるのも悪くないかなと…。
祝日休みだったら後者なんだけど、休みが少ないのはちょっと気になるな~。
そして、ありがたいことに面談当日の夜にすぐ両方から採用の連絡をいただけました!
へこんだりがっかりしたりが続いていたから本当に嬉しい!!
でもまたきた2択。
今回は嬉しいけど困った2択。
すぐに回答できなくて次の日まで少し時間をいただくことに…。
所属会社の担当者にどちらも良くて迷っていることを伝えたら、やはり配属先が変わる、というのは次の企業にとっては感じがよいものではないので、大企業で長く勤められるほうが経験としては良いのではないかと思います、というアドバイスをいたどきました。
祝日休みじゃない部分でものすごーーく悩みましたが、結局、先に言えば休めるのであれば必ず祝日休みでなくてもよいか…と思い、後者の企業にします、と返答したのでした。
これにより、長きに渡った私の転職活動は本当の意味で終了。
そして、これから
今回の一連の転職活動で思ったこと。
・職歴は在職中に細かくまとめておくほうが良い。
どんなシステムを使っていて、どういうことをしているのか、意識しないと自分の仕事を言語化できない。
・スキルはどんどん磨いていく。とれる資格はとったほうがよいし、業務でも新しいシステムにさわれる機会は積極的にやっていく。
・ちらりとでも転職がよぎっているのであれば、転職サイトには早めに登録しておく方がよい。
どんな企業がどんな業務で募集していて、どんなスキルが必要なのかの参考になる。
転職は大きな決断なので迷うけど、やっぱりタイミングはあると思う。
私は、このタイミングで転職しなければ、最低でも夏までは辞めれなかったし、他の人が先に退職を宣言してたら、「私が抜けると他の人も大変かも…」とかも思っちゃったかもしれないし、下手したら円満に退職できず有給消化もできなかったかもしれない。
業務内容も、トップに振り回されて胃を痛くする日々だったかも…と思う。
なので、転職してよかったなと思っています。
新しい職場も、蓋を開けてみれば働き方改革で休みが増えたらしく、会社カレンダーをいただいたところ全部ではないもののほとんどの祝日が休みでした。(休みじゃないのは2日くらい?その代わり全然関係ないところに振り替えで休みが割り当てられてたりしてました。なんと誕生日が休みだった!)
面談の時にも穏やかそうな感じの担当者だな~と思ったけど、全体的に穏やかで優しそうな社員さんが多そうな感じ。
去年オフィス移転があったそうで、めちゃめちゃキレイで素敵なオフィスで働けています。(フリーアドレスなので、どこに座るかが慣れるまでハードルが高い…!)
所属会社の方でもスキルアップの計画を立てたり、提出物なども多く大変な部分もありますが、どんどん学んでいきたいと思っているのでやりがいがあります。
そんなこんなで新しい生活はなかなか順調です。
悩むこともへこむこともたくさんあるけど(逆にとんとん拍子にいくときはタイミングなんだと思う!)、長い目でみて自分が楽しく過ごせるように、これからもいっぱい考えて選択していきたいと思った、40代半ばでの転職活動でした。
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