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「鬼滅の刃」柱稽古編

柱稽古編は「鬼滅の刃」全体のストーリー展開で言えば、クライマックスの無限城編に向けたブリッジ的なエピソードだ。
だから、せいぜいテレビの単発2時間スペシャル枠でやって終わりにしてもいいような内容だ。劇場版として公開しても、あくまで熱心なサービス向けのオマケ程度の展開だから、無限列車編のような記録的なヒットは期待できない。それを遊郭編や刀鍛冶の里編の全11話より少ないとはいえ、全8話のテレビシリーズとして発表したことには驚かされた。

しかも、今回は1話と最終話だけでなく、最終話の前の第7話も放送枠が拡大されている。
それだけの尺を使っているから当然、原作にはないエピソードを盛り込んだ、いわゆるアニオリ(アニメオリジナル)シーンの続出となっている。
80〜90年代の少年漫画原作アニメのような原作の未映像化エピソードを消化しないための尺のばしや、原作ファンの不評を買うような設定や展開を無視したものにはなっていないが、でも、露骨な金儲けであることは否定できないよねとは思う。

第7話なんて枠を拡大する必要なかったと思う。拡大した枠で流れたシーンはそのほとんどが最終話で見られたしね。
しかも、最終話はこの繰り返しの前にさらに、柱稽古編のこれまでの振り返り的なアバンもついていて、事実上、アバン2本立てだった。
アバン①・提供ベース→CM→アバン②→CM→本編①→CM→本編②→CM→オマケコーナー&予告(今回は劇場版「無限城編」制作決定のお知らせ)→CM→提供ベース(CX版は最後の提供ベースは予告と直結)というフォーマットだった。

いかにも、キー局ノリ、バラエティノリで作られた作品という感じだ。

決して褒められたものではないと思う。

まぁ、作画や声優の演技が良かったから、こういう構成でも不満が出ずに済んでいるというのはあると思う。

そして、前シリーズ(刀鍛冶の里編)の時は、CXがバンバン、CMを入れたいからエンディングの次週予告を兼ねたオマケコーナー(大正コソコソ噂話)がCX放送版にはなく(予告は次週のサブタイトルの文字が提示されるだけ)、かわりに冒頭に善逸のすごろくコーナーという謎の短いオマケ映像がつけられていた(こちらは、TOKYO MX放送版にはなかった)。
今回は、放送枠が拡大されたエピソードの際にCMが入るタイミングがCX版とMX版では異なるというのはあったが、オマケコーナーや予告、アバンなどに差異はなかった。おそらく、前回のやり方が批判されたのだろう。配信で見られたのはMX版で、CX版は配信されなかったというのも批判された理由の一つとしてあげられるかも知れない。

放送バージョンが刀鍛冶同様に複数あったら、今回のアニオリも快く思われなかったような気もする。まぁ、ファンに歩み寄ったおかげで今シリーズは評価されたというところだろうか。

個人的には禰󠄀豆子の出番が少なかったし、後半になるまで善逸や伊之助が出てこなかったのは物足りなかったが、原作がそうなんだから仕方ないよねとは思う。

というか、村田って、モブキャライメージだけれど、今回の柱稽古編でも順調に稽古を進めていたし、炭治郎・善逸・伊之助の3人と同じか、もしかすると、3人以上に強いのではないかという気がしてきた。

とりあえず、主題歌はシリーズを重ねるごとに注目度が低下しているなというのを実感した。今回も刀鍛冶同様、一般受けするアーティストのコラボだったけれど、そろそろ、LiSAとかAimerに戻った方がいいのではないかと思う。

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