ガールズ&パンツァー 最終章 第4話
一体、この最終章はいつ完成するのだろうか?1クール全12〜13話のテレビアニメ6期分とか、1時間半から2時間程度の劇場版6作品なら時間がかかるのは分かるが本シリーズは上映時間50分前後のOVAのイベント上映だ。
第1話は2017年12月に公開され、第2話は1年半後の2019年6月に発表された。なので、1年半に1本ペースで進むのかと思っていた。
しかし、コロナの影響もあり、第3話が上映されるのは1年9ヵ月後の2021年3月まで待たなくてはならなかった。これは仕方のないことだとは思う。
しかし、ガルパンに限らず、アニメ業界では制作遅延の問題が相次いでいて、第4話の公開は前作から2年半以上もの間隔があくこととなってしまった。現場でコロナ感染者が相次いだこと、下請けに出した中国のサプライチェーンの問題など色々な要素が重なったことを考えれば、これも仕方のないことなのだろう。
この調子でいくと、完結するのは5年後くらいになるのだろうか?第1話から完結まで11年もかかるという計算になってしまう…。
それにしても、前作から2年半も月日が経ったことにより、このガルパンというコンテンツに対する見方も変わってしまったよねって思う。
なかなか完成しないので、ライト層のファンが離れてしまい、客席に空席が目立つというのもあるが、何よりも気になるのはロシア要素の描写における印象度の変化だ。
第3話の時点では、オタクはロシアネタが大好物だった。ロシア(ソ連)軍にしろ、ロシア人美少女にしろね。右派・左派問わず、普段の政治思想に関係なくロシアものが好きなアニメ業界関係者やアニオタは多かったはずだ。上坂すみれの人気も背景にはこのアニメ業界やオタクのロシア好きがあったのでは?
でも、2022年2月にロシアがウクライナに侵攻してからは、ロシアが好きと言えない雰囲気が作られてしまった。
ネトウヨの間では、どんな理由であれ軍事行為を行うことは悪いと主張し、ロシアのみならずウクライナをも批判する左派は結果的にはロシアを正当化することになるという意見が主流だ。
そのため、ネトウヨ寄りのアニオタはロシアネタが好きと言えなくなってしまった。
そして、左派は左派で戦争行為そのものを批判しているため、ウクライナ同様、ロシアに対しても批判的だ。なので、左派アニオタに多いミリタリーオタクもロシアの軍事的なもので喜ぶことができないでいる。
今回の第4話を見ていても、スタッフ側がどこまでロシア要素を描いていいか迷っているようにも感じた。これまでと比べると明らかにトーンダウンしているしね。
とりあえず、本作をもって決勝進出2チームが決定した。おそらく、5話は決勝戦の途中までを描き、最終6話を期待させるハングオーバー的な場面で終わるんだろうなというのは想像できるかな。まぁ、本シリーズのきちんとした評価は6話を見てからかな…。