Billboard年間チャート発表
Billboard Hot 100、いわゆる全米シングルチャートの年間1位はグラス・アニマルズ“Heat Waves”だった。
同チャート史上最長となる91週チャートインを果たした楽曲だし、ウィークリーチャートでも5週間トップに立っている。だから、年間チャート1位でもおかしくはない。
でも、普通に考えたら今年の年間1位はハリー・スタイルズ“As It Was”だと思うよね。
日本でグラス・アニマルズは無名に近いから、洋楽リスナーとしてはハリーの方が耳なじみがあるとかそういう話ではない。
“As It Was”は4月16日付けで初登場1位を記録して以来、29週連続でトップ3内にランクインしたし(この記録がストップしたのは11月5日付けでテイラー・スウィフトがトップ10内を占拠したため)、しかも、このうちの過半数にあたる15週は連続ではないものの首位に立っている。
通算15週目のナンバー1を獲得したのはチャートイン25週目ということを考えれば、実質、25週間トップに立っていたと言ってもいいレベルだと思う。
Hot 100の歴代記録であるリル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラスの“Old Town Road”の首位獲得週数が19であることを考慮すれば、“As It Was”は実質上、史上最大のヒット曲と言っていいレベルだったと思う。
でも、年間では2位なんだよね…。
獲得した順位を基にしたポイントが年間チャート集計の要素の一つになっていると言われているが、その通りであるとすれば、首位獲得週数の多い作品は稼ぐポイントも多いはずなんだけれどね…。
まぁ、16週間首位を獲得したマライア・キャリー & ボーイズIIメンの“One Sweet Day”やルイス・フォンシ & ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバーの“Despacito”も年間チャートのトップには立っていないので首位獲得によるポイントというのはチャートマニアが重視するほど実際の年間チャート集計には影響しないのかも知れない。
実際、1週しか首位を獲得していないとか、1週間も首位を獲得していないといった曲が年間チャート首位に立ったこともあるしね。
あと、ストリーミング時代になって年間チャートの予想が立てにくくなったというのはあるかな。
結局、長期にわたって、ストリーミングで聞かれている楽曲が年間上位に入りやすいってことなんだろうね。
ハリーの“As It Was”は今年4月に初登場した楽曲だけれど、グラス・アニマルズ“Heat Waves”は前年度の集計期間からずっとヒットしていたしね(2021年度年間チャート16位)。もしかすると、年間チャートランクイン2年目
の曲が年間首位に立ったのって初めてかな。
ところで、年間52位にはJoji“Glimpse Of Us”が入っているが、これって日本人アーティストとしては坂本九“上を向いて歩こう”の年間チャート入りだよね?
ウィークリーチャートでトップ10入りした時もそうだけれど、日本のメディアは相変わらずJojiの活躍を無視するよね。
海外で評価された日本人の報道をするのが大好きで、日本国籍を捨てた人ですらノーベル賞を受賞すると日本の快挙とか言って報道するし、日本人メンバーがいるというだけで、現時点では日本盤をリリースしていないK-POPグループを紅白歌合戦に出場させたりするのに、Jojiは無視だからね。
ハーフで、拠点が海外で、日本の事務所やレコード会社の所属じゃないから日本人扱いしないってこと?本当、日本のマスコミや芸能界はクソだね。
そして、アルバムチャートの年間トップはバッド・バニー『あなたのいない夏』(そんな邦題ついていたの?これって公式な邦題?)。スペイン語のアルバムが年間1位になったり、日本人アーティストが年間シングルチャート入りしたりといったことが可能になったのはストリーミング時代だからこそって感じかな。
そう考えると、いまだにCDセールスにこだわっているジャニーズや秋元康系アイドルはロートル中のロートル、老害中の老害って感じだね。
※画像はビルボードの公式HPより
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