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聖☆おにいさん THE MOVIE〜ホーリーメンVS悪魔軍団〜

福田雄一という存在が演劇やテレビドラマのマニア以外にも知られるようになったのは2011年にスタートした「勇者ヨシヒコ」シリーズあたりからだろうか?

それ以降、福田雄一は演劇やドラマのみならず映画監督としての活動も増えていった。「ヨシヒコ」以前にも監督や脚本を担当した映画はあったが本格化したのはこのあたりと言っていいと思う。

2012年以降の監督作品の公開本数は以下の通りだ(イベント上映を除く)。

2012年:1本
2013年:3本
2014年:2本
2015年:1本
2016年:1本
2017年:2本
2018年:2本
2020年:3本
2022年:1本
2024年:1本(本作)

1本を除いて、全て劇場で見ているのは謎だ…。福田雄一作品は映画ではないと思っているのに…。
演劇やドラマとしては楽しめても映画としては成立していないという点では三谷幸喜と同じだ。

2012年から18年まではコンスタントに発表されていたが、ここ何年かは1本も公開されない年も出てくるようになった。自分のようなシネフィルから酷評されていることを意識しているのだろうか?

まぁ、2019年は洋画の吹替版の演出、2018〜20年には本作のドラマシリーズ版が発表されイベント上映もされているし、2023年にはNetflix配信映画も発表しているので完全に沈黙状態だったのは2021年くらいだが、これはコロナ禍で企画がストップしていた影響と思われるのでそんなに心配することはないとは思うが。



それにしても酷い映画だった。

いや、笑えるんだよ。しかも、大声を出して笑える。でも、これは映画じゃない。

シネフィルとか映画批評家のほとんどは福田雄一作品を映画として認めていない。それは福田作品が映画として作られていないからだ。同じような傾向があっても、三谷幸喜作品は「ギャラクシー街道」が発表されるまでは批判しにくい雰囲気があったが、福田作品にはそういのがないのでみんな、堂々と批判している。
マニア寄りの映画ファンが一定の評価をする福田作品って「銀魂」シリーズくらいしかないと思う。あとは、個人的には女優としての指原莉乃をうまく活用できた「薔薇色のブー子」が評価できるくらいかな。

本作も他の多くの福田映画同様、映画というよりはコントを積み重ねただけの作品だ。だから、瞬間瞬間ではくだらないと思いつつも笑ってしまうが、全体を通じて見ると非常に退屈な作品となっている。なので、深夜放送のショートドラマやコントの舞台を見たと思えばそれなりに我慢はできるが、映画として見てしまったら怒りしかわいてこないと思う。

それにしても原作やアニメも含めて、この「聖☆おにいさん」ってコンテンツは宗教観がいい加減な日本だから作られたものって感じだよねって思う。
世界的にはイエス・キリストとブッダが同列の存在として並ぶことはないからね。シバの方が世界的には認知されているのではないかという気もする。それにイエス・キリストと日本式の表記にするなら、ブッダは釈迦でしょって思う。
というか、実は同じ存在のキリスト教の父なる神とユダヤ教のヤハウェ、イスラム教のアラーが並んでいる方が世界的には受けるのでは?




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