明日ちゃんのセーラー服
本作について、ツイッターで検索すると、“気持ち悪い”というキーワードがサジェストされることが多い。
気持ち悪いという意見の意味するものは大きくわけて2つあると思う。
1つは、いわゆるフェミ的な人たちによる、未成年を性の対象にするなというやつだ。
確かに、主人公は女子中学生だが、その主人公の入浴シーンや着替えシーンが出てくるし、それどころか、小学生である主人公の妹の入浴シーンまであるから、キモオタロリコンのために女子生徒や児童が性的搾取されているという批判に対しては返す言葉はないと思う。唇をプルルンとさせるシーンなんてその極みだよね。
自分はエロいものは好きだし、風俗もAVも否定しないが、フェミの人たちが本作に対して“けしからん！”と言うのはごもっともだと思う。
そして、もう1つはキャラクターデザイン的な理由から来るものだと思う。性的な描写を好むアニオタの間からも“気持ち悪い”と言われているが、それはおそらく、独特な目の描き方にあるのではないかと思う。画として見れば、可愛いし、きれいなんだけれど、動くと、ちょっと不自然な感じがするキャラデザだしね。
それにしても、CloverWorksは今期土曜日24:00から「着せ恋」、続く24:30から本作と、2枠続けて、ちょいエロだけれど画がきれいなアニメを放送していてすごいよね。この2本をセットで見ていたアニオタも多いしね（自分もそう）。
エロ要因やキャラデザ以外の内容自体に関しては、まぁ、ツッコミどころ満載って感じだった。
そもそも、主人公の明日ちゃんだけ、昔の制服であるセーラー服で登校するというのが意味不明。公式な制服が複数パターンあって、セーラー服を選択したのが明日ちゃんだけというのなら分かるけれど、主人公が着ているのは廃止されたかつての制服だからね…。しかも、普通、制服って学校の指定した店で買うか、入学時に学校で注文するかみたいな感じだと思うが、母親が手作りってどういうこと？
それって、単なる私服だよね。普通、入学手続き時に、制服の案内って来るよね。というか、体操着は普通にみんなと同じ格好しているわけだし、普通、制服と体操着って一緒に頼むよね。
それにしても、声優の無駄遣いって感じだったな。明日ちゃんのクラスには彼女を含めて16人いるけれど、ほとんどの同級生がモブキャラなんだよね。担当声優は結構豪華なのにね…。
本来なら、こうしたグループものって、主人公のメイン・ストーリーと並行して、各話ごとにある1人にスポットをあてたサイド・ストーリーを描き、各メンバーに対する理解が高まったところで、全員で取り組む難題が描かれ、無事、最終回を迎えるというパターンなんだけれど、16人もキャラがいるために、とてもではないが1期全12話では、それぞれのキャラを深掘りできないんだよね。
しかも、本来ならクライマックスになるはずの体育祭のシーンも、後夜祭で明日ちゃんが親友・江利花のピアノ伴奏でバレエを踊るシーンのインサート映像として描かれただけ。前話で体育祭に向けた練習のシーンを丁寧に描いていたのに、この扱いでいいの？
2クールにして、個々のキャラの掘り下げや体育祭の描写もきちんとやった方が良かったのでは？
麻倉ももなんて、ほとんど台詞らしい台詞なかったしね。きちんと描いていれば、もちょが演じたチビロリ気弱キャラの蛍なんて人気キャラになれたのにね。
同級生できちんとした台詞が毎回出てきたのって、雨宮天演じる江利花だけだもんね。まぁ、明日ちゃんが最初に仲良くなった同級生＝親友だから、出番が多いのは当然なんだけれど。
あとは、鬼頭明里演じる透子も毎回出番があった。これは鬼頭明里人気を考慮したのかな？
あまり、意味のない台詞しかない回でも無理矢理出していたからね。
それにしても、最初はウザい系のキャラ、もしくは、明日ちゃんと江利花の百合関係を邪魔する存在かと思ったけれど、透子って、なかなか良い娘じゃん！
それから、明日ちゃんが好きなアイドル役に斉藤朱夏を起用しておきながら、ほとんど出番がなかったのもなんだかなって気がする。
せめて、明日ちゃんがライブを見に行き、そのMCで明日ちゃんに影響を与えるようなことを言うというシーンくらいあっても良かったのでは？
明日ちゃんは田舎民だけれど、夏休み中の話だったら、ライブくらい行けるよね？
それにしても、花澤香菜は色んなところに出てくるね。本作では明日ちゃんの母親役だったが。何か、毎期のように彼女が出てくるアニメを見ているような気がする。
《追記》
OP曲って、配信はされているけれどCDとしてはBlu-ray/DVDの特典のみなのかよ！かなりの神曲だし、参加声優も豪華だからCDとしてリリースすれば、こむちゃっとカウントダウンとかにもランクインできたのにね…。
まぁ、斉藤朱夏演じるアイドルのソロバージョンは一般販売されているCDにはなっているけれどね。