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劇場総集編 幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-
本作は「ラブライブ!サンシャイン!!」のスピンオフとなるテレビアニメ「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」の総集編映画だ。
「幻日のヨハネ」は「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」のキャラクターをデフォルメしたショートアニメ「にじよん あにめーしょん」を除けば、「ラブライブ!」シリーズでは初のスピンオフとなったテレビアニメだ。そして、本作は「ラブライブ!」関連では初めての総集編映画ともなっている。
無印の「ラブライブ!」がテレビシリーズ計2期と劇場版で完結したので、これ以外の展開をするとイレギュラーと思われてしまいがちだが、よく考えると、この王道コースで終わったのは無印だけだ。
「サンシャイン!!」はテレビシリーズ計2期と劇場版、さらにスピンオフのテレビアニメとその総集編映画(本作)が発表されている。
「ニジガク」はテレビシリーズ計2期とOVA1作品(劇場でのイベント上映あり)、3部作構成の劇場版(尺を考えると実質イベント上映。現時点では1本目しか公開されていない)、ショートアニメ計2期と実に様々な展開をしている。
「ラブライブ!スーパースター!!」はシリーズ初めて本シリーズの3期目が放送されている(現在放送中)。
「ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」はゲームアプリにおける展開がメインで現時点ではアニメという形での作品発表は行っていない。
「スクールアイドルミュージカル」はその名の通り、舞台での上演がメインで本来は映像コンテンツではなかったが、一部キャストを変えて初の実写コンテンツとなるテレビドラマ版「ラブライブ! スクールアイドルミュージカル the DRAMA」が作られている(現在放送中)。
無印基準にするとイレギュラーだらけだ。
しかも、「スパスタ!!」3期、実写ドラマ版「スクールアイドルミュージカル」、そして、本作が同時期に発表されているのだからビックリだ。
「スパスタ!!」はNHK(正確にはEテレ)、ドラマ版「スクールアイドルミュージカル」はMBSを中心にした放送、本作の基となったテレビアニメ版「幻日のヨハネ」はTOKYO MXを中心にした放送と、放送局もバラバラ。
何でもありって感じになっている。
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そんなわけで、「ラブライブ!」シリーズ初の総集編映画を見た。
ヨハネが徐々に仲間を増やしていき最終的にはAqoursの9人が揃い、歌の持つ力を認識するというアイドルアニメ的な展開と、異世界のヌマヅ(現実世界で言うところの沼津)を襲う怪奇現象の解決を目指す異世界ものストーリーが融合した内容のテレビアニメをたった89分しかない作品にまとめるのはどう考えたって無理がある。
だから、キャラクター紹介はナレーション処理だし、9人が仲間になる過程の日常エピソードも、怪奇現象を巡るエピソードも超駆け足となっている。
典型的なダメな総集編映画だ。というか、ダイジェスト映像と呼んだ方がいいと思う。
テレビシリーズを1話も見たことない人は多分分からないのではないかと思う。
何故、この総集編映画を作ろうと思ったのか、全く理解できない。Aqoursのフィナーレライブが行われるが、そのプロモーションとしては個々のメンバーの活躍が中途半端になる総集編映画では効果がない。そもそも、「サンシャイン!!」の熱心なファンほど、「幻日のヨハネ」のテレビアニメ版に否定的だったという声もあったくらいだし。
じゃ、テレビアニメの2期か続編映画の制作決定を発表するための壮大な予告編がわりなのかなと言うとそうでもない。というか、そんな発表は現時点ではされていない。
一体、何のために作られたのだろうか。客の入りも悪いから、集金イベントとしても成立していないしね。
所詮はBlu-rayのイベント上映でしょという声もあるだろうが、そもそも、Blu-rayとして総集編を出す意味もよく分からないしね。
まぁ、89分という短い尺だから、この出来でも何とか見られたけれど、本当なら最低でも2時間くらいの上映時間はないと、テレビ版の内容はまとめられなかったのではないかと思う。
というか、1クール分まとめて見ると、脚本のアラが分かるね。親がいない間、ヌマヅで留守番させられていたはずのヨハネに都会でのオーディションの話が来て、いったんは都会に行こうとする場面があったが、親と話した形跡はなかったし、動物の研究家が“明日ヌマヅを去る”と行っていたのにいつまでもいるし…。
そりゃ、評判は良くないのも当然か…。
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