緊急事態宣言(Part 3)下の映画館への休業要請案について考える
※午後4時時点での情報で執筆しているので、その後の情報とは異なる場合があります
映画館は換気が良いから休業は必要ないとか、映画館でクラスターは発生していないから休業要請するのはおかしいとか主張する人がいるが、本当にそうだろうか?
換気が良いと言われているが、じゃ、コロナ前に映画マニアがシネコンでヒット作を見るとポップコーンのニオイが場内に充満していて腹が立つとかよく言っていたのはなんなんだ?
それに、場内でマスクを外して飲食している人がいる以上は100%安心とは言えないでしょ。本編が始まるまで飲食するなと劇場側が言っているのに飲食しているのは多いし、しかも、そういう人たちってのは大抵、連れがいるのが多いから、マスクを外して会話していることになるしね。
それから、連れがいようと、お一人様だろうと、自宅と映画館の往復だけで終わる人はほとんどいないよね。前後で飲食したりとか、飲食店ではなくてもショッピングモールに寄ったり、量販店に寄ったり、あるいは書店やCDショップに寄ったりとかするよね。どんな店にも寄らないって人だって、自販機とかコンビニで飲み物くらいは買って飲んだりするでしょ。つまり、自宅と映画館の往復の間でマスクを外す時間が少なからずあるってこと。
だから、感染拡大防止の観点からすれば、映画館など娯楽施設は休業すべきなんだと思う。
勿論、きちんとした補償はすべきだけれどね。
世の中には、飲食店とか映画館に休業要請する必要はない。コロナ脳の連中の言う通りにしていたら経済が破綻するみたいないことを言っている勢力がいるが、個人的にはこういう何かにつけて“経済ガー”と叫ぶコロナは風邪論者のせいで、いつまで経っても感染状況が改善しないのだと思う。
というか、こういう映画館を休業させるなっていう主張をする人たちって、映画ファンというよりかは、特定のジャンルや俳優のファンなのではないかと思う。
そもそも、最近ヒットしている映画ってアニメばかりだし、アニオタにはネトウヨ的思想の人も多いから、コロナは風邪って考えているのでは?
コロナ禍になってから、毎週末のたびに映画館にやってきていたような中高年の客がいまだに戻ってきていないが、それは、映画館内や自宅と映画館の往復路が決して安全なものではないと経験上知っているからだと思う。
年間50回とか100回とか200回とか映画館に行くような人なら、こういうご時世なら映画館の休業は仕方ないと思っているのでは。自分は勿論、映画館で働く人たちの健康も気になるからね。当然、国なり自治体なりがきちんと補償をし、劇場側がスタッフに払うものをきちんと払うのが条件だけれどね。
結局、それができないから映画館側は休業しないし、観客側も休業しなくていいってなってしまうんだよね。何で、補償しない国や自治体を責めるのではなく、休業すべきと主張する映画ファンを責めるのか理解できないよね。
本当、この8年くらいの間で日本人は批判の矛先を間違えるようになってしまった。というか、為政者の批判をする人間は反日扱いされるようになってしまった。本当おかしいよ。
緊急事態宣言の再発令の議論とともに、映画館の休業を巡る論争が繰り広げられる中、「クレしん」最新映画の公開延期が公開予定日の前日に発表される異例事態となってしまった。
去年、「しまじろう」映画の公開がやはり前日に延期発表されたけれど、東宝配給の「クレしん」は公開規模が違うから、これは異例中の異例だと思う。
同じ23日公開予定の注目作品(ランキング上位入り期待作品)には実写版「るろ剣」最新作や、アニメ「バンドリ 」のスピンオフがあるけれど、「クレしん」のみが直前で公開延期を発表できたのは、東宝が自ら大規模な興行網(TOHOシネマズ)を持っているというのが大きいと思う。
TOHOシネマズに関していえば、自社内で調整すればいいだけの話だし(まぁ、プログラムを組む人は大変だけれど)、他の興行会社が運営する映画館に対しても、「コナン」や「エヴァ」、「鬼滅」といった東宝作品の上映回数を増やすことで対応してくれって頼めば済む話だしね。
「るろ剣」のワーナーは現在公開中の新作は「トムとジェリー」しかないし、「バンドリ 」のブシロードは自社アニメの劇場版を配給しているだけだから、現在公開中の新作はない。だから、穴をあけた分の補償なんてできないから強行公開せざるをえないんだろうね。
というか、先週末の観客動員数ランキングって、1位から6位まで全て東宝作品(共同配給含む)だからね…。コロナ前から東宝の寡占状態は続いていたけれど、コロナ禍になって、それはさらに加速したって感じかな。
ディズニーが劇場公開に消極的になり、配信優先の方針に転換したことで、東宝・東映・松竹などの大手の劇場がディズニーの新作の上映をボイコットする事態となり、小規模上映を余儀なくされていることから、今まで以上に東宝の一人勝ち状態になっているからね。
東映や松竹は、アニメや特撮を除くと、客足が戻ってきていない中高年向け実写ばかりだし、アニメや特撮も東宝よりも低年齢層向けだし、洋画は本国の方針に合わせて、新作がなかなか供給されないから、結局、世間的に露出している映画のほとんどが東宝作品になってしまうんだよね…。
でも、本音を言えば、今週末公開予定の3本の中で一番、感染拡大防止の観点から公開延期すべきだったのは、「るろ剣」だと思うけれどね。
「クレしん」は家族連れ、「バンドリ 」はお一人様のオタクがメインターゲットだと思う。
一方、「るろ剣」はカップルや友達連れが客層の中心になると思われる。
家族連れやお一人様なら、自宅と映画館の往復の間の飲食はがまんできるけれど、カップルや友達連れなら、映画見てそれで終わりとはいかないからね。前後で飲食したり、買い物したりするしね。
まぁ、「るろ剣」は本来は去年公開されるはずのものだったから、これ以上延期するとプロモーション費用がかさんでしまうから、とっとと放出したいってのもあるのかな?
それから、「るろ剣」にしろ、「バンドリ 」にしろ、2部作構成にしているから(今回のRoseliaメインの話とは別に関連バンドのライブシーンを集めた映画も年内に公開されるので、それをカウントすると3作)、スケジュール調整が難しいってのもあるのかな。
そして思う。先週末の時点で既に緊急事態宣言再発令の雰囲気はあったのに、「クレしん」と同じ東宝作品の「コナン」は何故、公開を強行したのかと。
というか、東宝はことし1月の2度目の緊急事態宣言発令の時には3月公開予定だった「ドラえもん」映画最新作の公開を延期していて、いまだに新たな上映予定を発表していないんだよね。
「クレしん」や「ドラ」に比べて、「コナン」は家族連れの比率が少ないから、大人に対しては自己責任で鑑賞しろって言えるということか?
あるいは、「クレしん」や「ドラ」は純粋な新作だけれど、「コナン」は去年公開予定だった作品の蔵出しにすぎないし、しかも、五輪という、いつ賞味期限切れになるか分からないネタを扱っているから、とっとと消化したいって感じなのかな?
個人的には、「コナン」新作映画の評判が悪いから、興行的に苦戦しても、緊急事態宣言のせいにできるとの思いもあるのではないかという気もするかな。
キネ旬のアニメ映画紹介欄は筆者の考えが若干古くさくて、イマイチ信用できない部分はあるものの、「クレしん」最新作は高評価されていたので、出来に自信のある「クレしん」や、リメイク作品ということで幅広い層にアピールできる「ドラ」は良いタイミングで公開したいが、信者以外からは酷評される出来の「コナン」はとっとと世に出したいって感じなのかな?
それにしても、五輪を中止しろと主張する人たちが、飲食店や映画館の休業は必要ないとか、ライブを中止する必要はないとか言っているの矛盾しているよね。
勿論、まだ3ヵ月の“猶予”がある五輪の中止・延期の判断はともかく、最低限でも進行中の聖火リレーは即刻中止もしくは中断すべきなのに、そちらは続行したままで、飲食店や商業施設の休業を要請する国や自治体のやっていることも意味不明だ。
結局、○○を中止しろと言っている人も、する必要がないと言っている人も自分の好きなものが中止や休業になると文句を言うが、そうではないものはどうでもいいという単なる自分勝手な連中だらけなんだよね。
自分は大して注目されていない競技だけれど五輪の観戦チケットも購入したし、GW中に開催されるライブのチケットも購入している。それに、映画館が営業していれば、毎週足を運んでいる。そういう人間から見れば、五輪は中止すべきだし、ライブも今はやるべきではない。映画館だって営業をしばらく停止すべきだと思う。
もっと、複眼的な視野を持とうよ!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?