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ライフライブ in 東京 milk&honey 望月琉叶 民族ハッピー組 2023/05/28

民族ハッピー組(以下、民ハピ)のライブを見るのも、望月琉叶(以下、るかち)のライブをみるのも、去年の年末のるかちの卒業コンサート以来だ。milk&honey (以下、ミルハニ)は今月開催されたアイドルフェス「コトネの日」で一度見ている(たった1曲のパフォーマンスではあるが)。

というか、9月末に消滅(解散)すると発表してから民ハピを見るのも初めてだし、ソロ歌手になってからのるかちを見るのも初めてだ。

民ハピの解散に関しては何の驚きもないというファンが多いのではないだろうか。

一番知名度のあるメンバーだったるかち(何しろ日本レコード大賞最優秀新人賞候補である新人賞を受賞したくらいだからね。この談合的言い回しはどうかと思うが)が所属事務所はそのままでグループを卒業し、現メンバーのほとんどが岡本真夜プロデュースという非オタ以外にもアピールする要素をもつミルハニと兼任となったことを考えれば、まぁ、事実上、民ハピが路線変更して改名したのがミルハニと見られても仕方ないと思うしね。


そんなわけで本公演はミルハニのパフォーマンスからスタートした。

岡本真夜の代表曲“TOMORROW”や“そのままの君でいて”、彼女が広末涼子に提供した“大スキ!”といったカバー曲をやっているのに、オタクがMIXやガチ恋口上、家虎をぶち込んでいるのには感心した。

そして、民ハピでは年長イメージのある杏樹がすんなりとこの中にハマっていることにも感心した。そりゃ、民ハピ年長組3人の中で唯一、ミルハニを兼任しているわけだ。ちなみに自分の推しは民ハピのメンバーでもある馬渕先生です。

それから、ミルハニは先日、「コトネの日」に出ていたけれど、今後は民ハピには縁がなかったTOKYO IDOL FESTIVALとか@JAM EXPOといったアイドルフェスにも出そうな気がして仕方ない。岡本真夜プロデュースというのはマスコミが飛びつきやすい材料だしね。あと、見た目は王道清楚系アイドルだからね(現時点ではファンの多くが民ハピと兼任だと思うが)。


続いて登場したのはるかち。若干、本調子じゃないのかなと感じる所はあったが、それでも十分に魅せてくれるパフォーマンスだった。
“失恋慕情”や“面影・未練橋”という正統派の演歌曲ではさすがになかったけれど、昭和歌謡曲風の“ピンクのダイヤモンド”では、通常のコールをぶち込んで来たオタクにこれまた感心した。

それから、ボカロ系プロデューサーと組んだ楽曲の1曲である“緋炎歌”も披露してくれた。
音楽番組「令和歌謡塾」に出演した時と同じようにバックダンサーに馬渕先生らを迎えてのパフォーマンスだった。
“ピンクのダイヤモンド”はギリ、演歌・歌謡曲にカテゴライズできる楽曲だけれど、最近のボカロPとのコラボは違うんじゃないのと思っている人も多いと思う。
でも、この“緋炎歌”は演歌とボカロ曲がうまくミックスされていると思う。だから、「令和歌謡塾」でも演歌・歌謡曲と認められ披露できたんだと思うしね。

個人的には演歌・歌謡曲というジャンルを絶やさないためには、アイドル曲が歌謡曲と呼ばれていた80年前半の楽曲っぽい“ピンクのダイヤモンド”とか、ボカロPと組んだ“緋炎歌”のような楽曲を発表し、若者に聞いてもらうことが必要だと思うんだけれどね。ただ、現時点ではそういった層に広がっていないから、演歌歌手としてのるかちが好きな層には敬遠されてしまうというのはあるんだろうね。


そして、最後に登場したのが民ハピ。全アーティストが同じ事務所ということもあり、アイドルの対バンライブでは珍しいアンコールもあった。
オシャレと下世話、シティポップやクラブミュージックと地下アイドルソング、その辺のバランスがうまく取れた音楽性は見事なんだけれど、結局、ブレイクしきれずに解散となってしまうのか…。

自分が参戦したライブでは実に1年10ヵ月ぶりに“代田橋ラプソディー”を聞くことができた。先述した様々な要素がミックスされた最高傑作だと個人的には思っている。そして、会場の盛り上がり方を見ていると、この曲が発表された2021年あたりがもう少しでブレイクできるタイミングだったのではというのを改めて感じた。この頃、地上波の番組に出たりしたけれど、結局、話題になったのは事務所やメンバーの守銭奴的な稼ぎ方ばかりだったからね。どんなに良い曲をやっても守銭奴イメージだとブレイクは難しいよね。

この年の年末にるかちがソロ演歌歌手としてレコ大に出演し、民ハピの名前もあがったりしたけれど、結局、コロナ禍でも接触イベントを開催する民ハピのイメージはあまり良くなかったから、結局、るかちが所属するグループがあるくらいの紹介で終わってしまったしね。

それから、対バンやフェスだと独自の守銭奴商法ができないから、そういったものへの出演は限定的で、ほとんどが吉祥寺のライブハウスなどでやっている定期公演中心のライブ活動というのもファン層が広がらない要因の一つだと思う。

2021年はメジャー再デビューを果たし、るかちがソロでも注目された時期だったわけだから、この年から翌年にかけてTIFやアトジャなどに出て、新規ファン獲得に動けば良かったんだよね。

でも、そうはしなかった。

最近のアイドル界で最も下世話な存在と言えば9時間1500円だと思うが、彼女たちは話題になった直後に地上も出てくるアイドルフェスや他の地下との対バンライブにも出て結果を残したりしている。

うまくやれば、民ハピだって自分たちのホームでの下世話な路線との両立ができたはずなんだよね。

まぁ、ミルハニなら定期公演と対バンやフェスとの両立はできると思う。
ただ、ミルハニは下世話路線ではないから、今後、民ハピのはコアなファンは離れていきそうな気はするかな。

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