SPY×FAMILY Season 2
Season 1は分割2クール放送(計25話)だったが、今シーズンは1クール全12話となっている。
しかも、このうちの半分にあたる6回が豪華客船を舞台に展開されるエピソードだ(後日談含む)。スケール感や面白さから言えば、劇場版は微妙なストーリーのアニメオリジナルではなく、このエピソードで作れば良かったのにと思った人も多かったのではないだろうか。
まぁ、ヨル中心に展開するので、ロイドやアーニャの出番は減ってしまうし、ボンドはお留守番で客船には搭乗していないから、お祭りコンテンツとしての劇場版には向いていないという商業的な判断なんだろうが。
とはいえ、今シーズンの客船絡み以外の残りの6話は日常系の話が中心だし、しかも、このうちの4話はAパートとBパートが異なるサブタイトルのショートストーリー集構成だ。
無理矢理、Season 2を作ったと言われても仕方ないと思う。
人気があるうちにとりあえず作っておきたい。でも、原作のストックは少ないから、そんなに選り好みはできない。それに劇場版も公開したい。そうした諸々の商業的な事情を考えた結果が中途半端な構成のSeason 2とアニオリの劇場版ってことなんだろうか?
今シーズンの最終回でははっきりとSeason 3もしくは、Season 2の第2クールの制作決定のようなものは発表はされず、次のミッションに期待する的な予告を流して終わっていたのも原作のストックを考えると、いつ頃できるか分からないからそういう曖昧な形にしているんだろうなというのは何となく分かるが。
というか、思ったよりも早くSPY×FAMILY人気は失速しているような気がする。
劇場版は観客動員数ランキングの首位を独走しているとはいえ、現時点での興収は44億円にとどまっている。
同じジャンプ系アニメの劇場版のここ最近の話題作を見ると、「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」404.3億円、「劇場版 呪術廻戦 0」138億円、「ONE PIECE FILM RED」203.3億円、「THE FIRST SLAM DUNK」157.3億円といった辺りが記録的な大ヒットとなっているが、このレベルに到達するのは難しいと思われる。おそらく、100億円超えも難しいのではないだろうか。
また、Season 1の第2クールでは卓球の中継で放送時間が二転三転した際にネット民が大好きなテレ東が珍しく酷評されるという異常事態となったが、今シーズンでは、良くも悪くもそこまでの盛り上がりはなかった。
そう考えると、テレビアニメの続きは劇場版の最終成績を見て放送時期を判断するということになるのだろうか?
それにしても、2023年10月期の種﨑敦美はすごかった…。メインキャラのアーニャ役を務めた本作以外にも、タイトルロールを演じた「葬送のフリーレン」、出番は少ないが「薬屋のひとりごと」、劇場公開作品では「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」など話題作への出演が相次いだし、プライベートでは結婚も発表している。こんなに多忙で大丈夫なのか?
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