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モンスターハンター

海外で去年の年末に公開された際に酷評されていたことは知っていたので正直なところ、見に行くかどうかは非常に迷った。

でも、観客動員数ランキングでは今年公開の外国映画としては最高位となる2位を記録しているので(というより去年9月日本公開の「テネット」が首位を獲得して以来の好成績)、今年上半期を代表する洋画になることは間違いないと思い、仕方なく見に行くことに決めた。

今年は、アニメーションやアジア映画も含めて外国映画がランキングのトップ10内に1本も入らない状態が5週間も続くという異例事態になるほど洋画の需要も供給も激減している。

マーベル映画「ブラック・ウィドウ」は7月に劇場での上映と同時にディズニープラスで配信するという公開方式に変更されたので、おそらく、現状では、上半期終了までの間に本作を上回る興行成績をあげる可能性がある洋画は、同じく東宝が海外と提携して送り出す作品である「ゴジラvsコング」くらいしかない。

なので、上半期2番目の洋画ヒットになるであろう作品を見逃していては、映画に関するウンチクを語る資格がないと思ったのが鑑賞理由だ。

本作が海外で公開された時にアジア人蔑視とされる童謡(チャイニーズ、ジャパニーズ、ダーティ・ニーズ)が使用されていると問題になったが、自分が鑑賞したバージョンには含まれていなかったので、どうやら、そのシーンは削除されたようだ。

というか、日本の東宝と中国のテンセントが製作会社に名を連ねているのに、何故、タイトルからして中国人や日本人を蔑視している楽曲を使うのか意味不明だ。

そして、実際に本編を見てみると、この楽曲を削除したくらいでは解決しないくらいアジア人を蔑視するような描写が満載だった。

トニー・ジャー演じるハンターを野蛮で無礼な奴扱いしているし、ミラ・ジョヴォヴィツチ演じる主人公が、ハンターがお祈りの際に使っている用具を破壊しようとしたりもしている。仏教を野蛮な宗教と見ているとしか思えない。これが仏教でなくイスラム教だったら、上映館でテロが起きていたぞ。

また、山崎紘菜の扱いも酷い。出番が少ないのは予想通りなので構わないが、キャラクターが典型的なバカな日本の女の子という感じだ。

最近、やっとアメリカでアジア系差別が問題視されるようになったけれど、黒人問題以上に根深いと思うな。というか、米国でアジア系を差別している者には黒人が多いからね。

それにしても、山崎紘菜は最近になって、やっと話題作に出られるようになり、単にTOHOシネマズの幕間でハリウッド・スターを呼び捨てにしているだけの傲慢な人ではないというのが認識されつつあるが、本作にしろ、純粋な日本作品の「ブレイブ 群青戦記」にしろ、クソ映画ばかりだな。本来なら、浜辺美波や上白石姉妹、福本莉子あたりが演じるような役をやってもいいのにね…。

まぁ、本作はアジア人蔑視問題とか関係なく純粋につまらないし、打ち切られた少年漫画の最終回みたいな終わり方も酷いんだけれどね。

それにしても、ゲームの実写映画化作品って凡作・駄作が多いな…。アンジェリーナ・ジョリー版「ドゥームレイダー」の1作目は本当、例外的な良作なのかな?最近だと、「名探偵ピカチュウ 」が健闘していたくらいかな?

ポール・W・S・アンダーソン監督は「バイオハザード」シリーズや「モータル・コンバット」といったゲームの映画化作品で有名だけれど、彼だって、傑作は放っていないしね。

それにしても、冒頭で国内向けに通常の東宝ロゴが出た後、東和ピクチャーズのロゴも出たが、東宝と東宝東和系のレーベルが共同で配給って珍しいな…。東宝系の配給会社同士の共同配給だからね…。昔、松竹が今はなき松竹富士と共同配給したことがあったが、そんな感じなのかな?

そして、その後にオリジナルの国際仕様の映画会社ロゴが出るけれど、東宝マークの下の文字がいつもの東宝株式会社ではなく、TOHOとなっているのが新鮮だった。東宝マークはそのまま、漢字なのに下の文字だけ英語だから、なんか中華系の映画会社のロゴに見えるよね。東宝のロゴの何社か後にテンセントのロゴも出たけれど、それがまさに漢字と英語が混じったものだったから、尚更、中華感はしたかな。

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