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2022年に買ったクリスマスCD
今年購入したクリスマスCDはたったの3作品しかない。過去5年間は洋楽・邦楽合わせて6〜8枚買っていたので激減していると言っていいと思う。
まぁ、なにわ男子の最新シングル“ハッピーサプライズ”はタイトルにはクリスマスとは入っていないけれど歌詞を読むとそれっぽいし、カップリング曲“#MerryChristmas”はそのタイトルからも分かるように明らかなクリスマス・ソングだし、この曲のMV収録のDVD/Blu-ray付きの形態のCDシングルも出ているからこれをカウントすれば4枚だけれどね。
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≠MEの最新シングル“はにかみショート”ははっきりとクリスマスのことを歌った曲ではないけれどアレンジや歌詞の内容にはクリスマスっぽい雰囲気もあるので、さらにこれをカウントすれば5枚となる。
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また、ClariSの季節をテーマにしたミニ・アルバム・シリーズの第3弾となる「WINTER TRACKS -冬のうた-」がリリースされ、この中にはクリスマス・ソングのカバーも含まれているので、これをカウントすれば6枚ということにもなる。
でも、明確なクリスマス・アルバム、クリスマス・ソングとなると、購入したのはたったの3枚となる。
買ったのは以下の通り。
ルイ・アームストロング
『サッチモ・クリスマス~ルイ・ウィッシズ・ユー・ア・クール・ユール』
バックストリート・ボーイズ
『ア・ヴェリー・バックストリート・クリスマス』
アリシア・キーズ
『Santa Baby』
洋楽ばかりだ。しかも、アリシアは輸入盤のみのリリースだから、国内盤というこで言うと、2タイトルしか買っていないことになる。
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さらに、サッチモに関してはいくら、意外や意外、サッチモにとって初のクリスマス・アルバム、しかも未発表音源収録と言っても、所詮は51年前に亡くなったアーティストの既発曲をまとめただけのベスト盤だから国内盤として流通しているクリスマス作品となると、バックスだけということになる。
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そのバックスだって、メンバーの過去の性暴行疑惑が報じられて、このアルバムに合わせて米国で放送される予定だった特番がお蔵入りになってしまい、事実上、今年のクリスマス・シーズンからは無視せざるを得ない作品になったのだから、自分が買った今年のクリスマスCDは限りなく皆無に近い状態となってしまっている。
ところで、この疑惑が解決していない状態だけれど、バックスの来年の来日公演って大丈夫なのか?
話を戻そう。
洋楽に関してはストリーミング時代になって、新曲のクリスマス・ソングが求められなくなってしまっている現状を考えれば、今年は結構、人気アーティストのクリスマス・アルバム、クリスマス・ソングがそれなりにリリースされている方だと思う。
自分が買った3作品だって、サッチモ、バックス、アリシアとジャンルもバラエティに富んでいるしね。
話は逸れるが、最新の全米シングル・チャート(Billboard Hot 100)のトップ40内には19曲ものクリスマス・ソングがランクインしているけれど、その全てが今年のリリースでない楽曲なんだよね。しかも、マライア・キャリーの94年発表曲“恋人たちのクリスマス”は4シーズン連続でナンバー1になっている。
さらに、それより10年も前の84年にリリースされたワム!“ラスト・クリスマス”なんて、今更ながらに自己最高位を更新している。
こうなってくると、ストリーミングで聞かれている曲って、本当にヒット曲なんだろうかって気がしてくるよね。
Billboard Hot 100の今年度の年間ナンバー1は年間チャート入り2年目のグラス・アニマルズ“ヒート・ウェイヴス”だし、Billboard JAPANの年間チャートでも、2018年リリースのあいみょん“マリーゴールド”とか、2019年リリースのKing Gnu“白日”など発表されてから何年も経っている曲が入っているから、世界的に新曲は求められていないってことなんだろうね。
とはいえ、邦楽はアイドルやアニソンを中心にしたCD文化というのが根強く残っていて(固定層がイベントなどの特典やチャート操作目当てで複数枚買うのは全然、健全ではないけれどね)、そういう需要に向けた季節ものの楽曲はリリースされていたんだけれど、今年は夏曲もクリスマス・ソングもリリースが減っているようにも感じた。やはり、接触系イベントの場がコロナ禍で減ってしまったことから、こういう何でも買う信者の需要も減ったということなのだろうか。
そんなわけで、クリスマス・ソングが大好きな自分が選んだ歴代クリスマス・ソングの名曲を紹介したいと思う。
①ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?/バンド・エイド
“クリスマスなのに雪が降らないアフリカの人々はかわいそうだ”とか、“クリスマスの夜に食べるものがなく苦しんでいるのが自分たちでなく彼らであることを神様に感謝しよう”みたいな歌詞はヨーロッパ人目線、キリスト教目線で書かれていて、はっきり言ってクソとしか言えない。
しかし、ポール・ヤング、ボーイ・ジョージ、ジョージ・マイケル、スティング、ボノなど80年代洋楽世代にとってはたまらないアーティストたちが次から次へと歌のリレーをしていく様子はたまらないし、全盛期のフィル・コリンズのドラムさばきも最高だ。そして、何よりもアレンジ自体がクリスマス・ムード全開、80年代洋楽テイスト全開だから、この時代の音楽に影響を受けて育った世代としては、この曲を全否定できないんだよね。
②ラスト・クリスマス/ワム!
イントロを聞いただけで、クリスマス気分が上昇するクリスマス・ソングと言えばこれでしょ!あと、“ハッピー・クリスマス”って囁くところもたまらない。かつては米国では日英に比べると人気のないクリスマス・ソングだったけれど、ストリーミング時代になって、完全に米国でも人気のクリスマス・ソングになったよね。
そういえば、2019年の「ラスト・クリスマス」という映画はすごかったね。この曲の歌い出し、“Last Christmas I Gave You My Heart”をそのまま映画の話にしてしまったからね。しかも、作中で描かれた“Heart”は“心”ではなく“心臓”だから、なかなかの衝撃(笑劇)だった。
③ニューヨークの夢/ザ・ポーグス
英国では、“ラスト・クリスマス”よりも好かれていると言ってもいいクリスマス・ソングだけれど、日米での知名度は低いよね。
そういえば、リーアム兄さん主演のサスペンス・アクション映画「ラン・オールナイト」ではおどろおどろしい使われ方だった。
④ハッピー・クリスマス(戦争は終った)/ジョン&ヨーコ
自分が本格的に洋楽を追うようになったのは85年の5月だから、バンド・エイドやワム!はちょっと遅れて知った感じではあるけれど、まぁ、ほぼリアルタイムと言っていいので、そういう意味では、後追いで知ったクリスマス・ソングで一番好きな曲と言っていいのがこれかな。普通の欧米人アーティストだと人種問題を歌うと、ブラック(黒人)とホワイト(白人)にしか言及しない人が多いけれど、イエロー(アジア人)やレッド(ネイティブ・アメリカン)にまで触れているのは、ジョン・レノンがアジア人のオノ・ヨーコと結婚していたからこその発想と言えると思う。そういう意味でも名曲。
⑤恋人たちのクリスマス/マライア・キャリー
90年代以降にリリースされたクリスマス・ソングでこの曲以上のインパクトを持った曲ってないと思う。そりゃ、全米チャートで4シーズン連続でナンバー1になるわけだ。
次点:クリスマス・イブ/山下達郎
邦楽のクリスマス・ソングでこの曲を上回る名曲はないと思う。まぁ、カノン形式で親しみやすいってのはあるよね。
あと、“きっと君は来ない”とか“雨は夜更け過ぎに雪へと変わる”とか名フレーズも盛りだくさんだしね。