神田F# 無銭無双 2024.2.18(日)昼部
会場が“神田F”でイベントのシリーズ名が“#無銭無双”だと思っていた…。Xに流れているタイムテーブルだと、英数字も全角だからそう見えるんだよね。でも、実際は最近出来た“神田F#”というのが会場名で(正確には神田CLUB F#)で、“無銭無双”というのがイベント名らしい。
そして、この手の無銭ライブではおなじみの2ドリンク代強制徴収というシステムになっていた。
1ドリンク代の強制徴収はライブハウスやライブスペースの多くが実態がないのに“飲食店”として営業届を出しているから、“飲食店”であるフリをするために客にドリンクを買わせなくてはいけないためというのは一万歩くらい譲って仕方ないとしよう。
でも、ホールを名乗っているところでも徴収されるのはおかしいよねって思う。しかも、地下アイドルの対バンに使われるような会場だけでなくTDCホールのような地上アイドルや洋楽アーティストが単独公演を行うところでも取るのは明らかにおかしい。
そして、会場がライブハウスだろうとホールだろうと、こうした無銭ライブのほとんどが無銭ライブをうたっておきながら2ドリンク代を徴収するのはおかしい。
そのハコなりイベント主催なりの基本ドリンク代が500円なら500円、現在主流となっている600円なら600円、最近増えつつあるらしい700円なら700円の入場料を取ればいいんだよ。小銭のお釣りを用意するのが面倒くさいとか、チケットサイトに手数料を取られるのが腹立つというのであれば、当日払い限定で小銭の用意がいらない1000円にすればいい。それだけのこと。
だいたい、地下アイドルの対バンに来る客で開演から終演までいる奴はまずいない。地上も出てくるフェス形式のものなら物販(特典会)に行かず、朝から晩までずっとライブを見ている人もいるだろうが(やったことある)、地下の対バンならせいぜい指名入場を含めた目当ての数組を見るだけだし、なんなら、指名入場したアイドルとその直前に出てくる1〜2組を見るだけで終わることもある。
これだと、通常の1ドリンクですら引き換えるタイミングを逃してしまうことだってある。それが2ドリンクだから、尚更、引き換えずに会場を去る客も増える。せいぜい引き換えても1杯だけという人も多い。
ハコ・イベント主催側としてはドリンクを引き換えに来なければその分が丸儲けになるから(ただでさえぼったくり価格で徴収しているが)、こういうことをしているのだろう。
でも、少額でも最初から入場料を取った方がハコや主催の収入は多いはずなんだけれどね。全員が全員2ドリンクをきちんと引き換えない客ってわけでもないしね。
そう考えると、無銭という言葉に騙されて来場する客が多いってことなんだろうね。実際は2ドリンク代支払いという形で入場料を払っているのにね。
でも、このイベント、このハコに関してはそういう一般論は通じなかった。どうやら、このイベント、このハコ、というか主催者のファンが多いようだ。しかも、普通の対バンだと演者と演者の間の調整タイムは数時間に1回だけれど、ここは演者ごとに調整タイムが設けられている。つまり、ドリンクを引き換えに行く余裕がきちんとあるということだ。
しかも、現金払いの際の定価は600円、再入場時に必要なドリンク代も600円というレギュレーションを考えると、本イベント入場時に2ドリンク代として徴収されるのは1000円だから200円割引ということだ。定価が600円なのに入場時に700円取るイベントとか、入場時に受け取ったドリンク代ではアルコール類とは引き換えられずに差額を払わなくてはいけないハコとかあるのに比べればかなり良心的だ。
入場時に受付担当だったオッサン(失礼…)が途中で“アーティスト”としてステージに立っていたし、その際はバーカウンター担当スタッフが不在となっていた(=この間は受付業務をやっていたと思われる)ことを考えると、ハコとイベント主催がイコールで、その中心人物が本来はアーティスト寄りだった自分のやりたいことをイベントの合間のつなぎの時間でやっているって感じなのだろうか?
⚫︎Be!Alert
先月、ゆゆちゃんの生誕祭には参戦したが、それにはびあらの他のメンバーは1人しか出演していなかったので、びあらとしてのライブを見るのは今年初めて。そして、新衣装(完全に切り替えたわけではないようだが)でのパフォーマンスを見たのも初めて。今まで、ゆゆちゃん以外のメンバーの顔と名前がなかなか一致しなかったが、先月の生誕祭に出ていたくれはは認識できるようになった。
そう言えば、チェキ券を買う時に“1枚”と言ったら、運営の人に“え?”みたいに聞き返された。
どうやら、ここは3枚セットで買うオタクが多いようだ。だから、“ポイントカードを持っているのに1枚しか買わないこいつは何?”と思われたのだろう。
⚫︎#ういらぶ
頭に#が付いているとはいえ、実写映画化もされた人気コミックと同名って大丈夫なのだろうか?
そして、デビューして間もないということで、スタッフも不慣れなのかも知れないが、Wブッキングしていて、メンバーが2組にわかれて別々のライブに出るというありえないことをしていた。
普通はどちらかに頭を下げるか、場合によっては違約金的なものを払って片方にフルメンバーで出ると思うのだが…。
こういうやり方って、水商売的発想だよね。AKB48が選抜組、劇場公演組などにわかれて同時に活動するのは、AKBの売り方の基本思想にキャバクラのやり方があったからと言われている。金を多く使うことが愛という発想なんてもろ水商売だしね。
AKB運営に携わっていた者がやっている9時間1500円がはっきりと誰がメンバーで誰がやめたかをアナウンスせず、なおかつ、&DreaMyなど複数の別名義を使って同じ日に複数の対バンに出たりするやり方はAKBのやり方をさらに水商売寄りにしたという感じなのだろう。
最近、コンカフェ出身のアイドルやコンカフェが運営するアイドルが目立つが(9時間もそう)、ここもそっち寄りなのだろうか?検索してもあまり出てこないからよく分からないが…。
⚫︎Kleinod
見た目はゴスロリで、曲調はその格好から想像つく通りのロック系。でも、パフォーマンス中にメンバーがフロアーにおりてきて客を煽ったりしているので普通のロック系アイドルよりも本格派なのかも知れない。
⚫︎URA3
こちらが先述したハコ経営・イベント主催の人のステージ。基本はカラオケを使ってカバー曲を披露するというステージだった(たまにキーボードの演奏を重ねる程度)。選曲はアニソンと80年代アイドルだった。MCでは過去に演歌を歌ったこともあるようなことを言っていたし、客から桑田をリクエストされ、それは夜のステージでやるみたいなことを言っていたし、登場BGM(アイドル用語ではSEとかOverture)に布袋を使っていたことを考えると、多分、自分と同世代なんだろうなと思った。
そして思った。もしかすると、地下アイドル界隈って、地上アイドルのオタクだった連中だけでなく、声優やアニソン系のオタクだった勢力も来るようになっているのではないかと。
最近、地上アイドルや声優のライブに行くとやたらと女性ファンが目立つし、男も10〜20代の観客が多い。しかも、いかにもオタクって感じの風貌でないのが増えている。
地上や声優界隈の運営サイドの女子、若者、リア充優遇路線に嫌気がさしたオーバー30の男のオタク、10〜20代でもイケメンとかリア充にカテゴライズされないオタクが地下に流れてきているとしか思えない。
このオッサン(失礼…)のアニソンや80年代カバー、しかもカラオケ歌唱でこれだけ盛り上がっているのを見るとそうとしか思えない。
そりゃ、ハコやイベント、そして、このオッサンのファンになる人が多いわけだ。
⚫︎飯塚朋美
カバーバンドならぬカバーアイドルみたいな感じなのだろうか。そして、喉の不調だかなんだかよく分からないが不調をネタにしてパフォーマンスするなかなかアナーキーな人だった。
⚫︎篠咲くれは
せっかくなので、びあらメンバーでもある彼女のソロステージも見た。オリジナル曲とカバーをおりまぜたセトリだった。そして、カバー曲はアニソンだった。
コンカフェ嬢もアニソン歌うのが多いようだかやっぱり、地下アイドルのライブやコンカフェに来ている客って、地上アイドルや声優・アニソン界隈を追われてきた人たちが多いんだろうね。
制服姿が可愛いのでチェキを撮りに行こうかと思ったが、運営の人がおらず、自分一人でやっているのでイマイチ仕組みが分からなかったし、この会場の物販スペースはめちゃくちゃ狭くて居場所がないので今回は断念した。
あと、常連オタクっぽい人たちが“自分たちが鍵開けしちゃっていいのかな?”みたいなことを言っていたので、ちょっと面倒くさそうと思ったのもある。TOを気にしなくてはいけないのならいいやって思う。
それにしても久しぶりに神田駅で降りて街中を歩いたが、良くも悪くも雑多な街だなと思う。秋葉原とか上野、錦糸町なんて辺りが洗練されてしまい失ったものが神田にはまだ残っている気がする。でも、こじゃれた店が目立つようになっているので神田も近いうちに猥雑さがなくなってしまうんだろうなという感じもした。
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