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劇場版 BanG Dream! It's MyGO!!!!! 前編 春の陽だまり、迷い猫

予告編やチラシなどのビジュアルは楽奈メインになっているし、サブタイトルの“迷い猫”というのは楽奈のあだ名というか、リッキーが楽奈を呼ぶ時の名称である“野良猫”から来ているのは間違いないし、今回の劇場版のいわゆる追加シーンは楽奈がMyGO!!!!!の面々と知り合うまでのいわゆるエピソードゼロ的なストーリーを描いたものなので、この劇場版は楽奈を主人公にして再構築するのかと思ったりもした。

でも、全然そんなことはなかった…。結構な尺を割いてはいたけれど、ぶっちゃけ、本筋には大きく影響はなかった。

まぁ、つかみどころのない楽奈を主人公にするのは難しいよね。テレビシリーズを見ても、彼女がイマイチ、どういうキャラなのかつかめなかった人が多かったと思う。でも、この追加シーンを見て、ADHDとかASDなんだろうなというのは何となく理解できた。あと、「バンドリ」シリーズの重要なキャラクターの孫だということをきちんと描き、その関係性を再確認できたのもシリーズのファンにとっては嬉しいサービスだろう。



それよりも感心したのは、その追加シーンを除けばテレビシリーズの総集編映画なのに、総集編であることを感じさせない巧みな編集のやり方だ。

総集編映画には尺の都合もあるのだろうが、テロップやナレーション、モノローグで無理矢理、話をまとめたりしているものがあるが、本作にはそういうものはない。

同じガールズバンドものの「ぼっち・ざ・ろっく!」の総集編2部作なんて、いかにも総集編という作りだった。唐突にシーンが変わるし、曲を聞かせて映像は名場面集・ダイジェストみたいな編集も目立った。でも、本作はテレビ版の存在を知らない人が見ても違和感なく世界観に入り込めるのではないかと思う。
「魔法少女まどか⭐︎マギカ」の総集編映画の前編以来の出来の良い総集編映画と言ってもいいかも知れない。

ところで、本作の主な舞台となるライブハウスのRiNGはどうやら池袋にあるようだが、この名前のライブハウスというとどうしても渋谷を思い浮かべてしまう。まぁ、渋谷の方は表記はRINGだけれどね。
それに本作のRiNGはカフェやスタジオも併設されたライブスペース並の敷地面積があるけれど、RINGの方はめちゃくちゃフロアーは狭いし…。

そう言えば、今頃気付いたのだが、タイトルにあるビックリマーク5つって、メンバー5人分だったのか…。

後編はFILM LIVE(キャラクターの演奏シーンで構成された疑似ライブ映像)付きということだが、総集編の後半パートの後に流れるのだろうか?となると、いつのライブという設定なのだろうか?色々と気になるところではある。

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