ホリミヤ(映画版)
現在放送中のアニメ版「ホリミヤ」はやけにストーリー展開がはやいなと思っていた。今回の実写劇場版鑑賞時点でアニメは4話までしか放送されていないが、普通のアニメなら1期最終回くらいでもいいような内容まで話が進んでいる。
この実写劇場版は間もなく放送されるドラマ版の冒頭3話プラスアルファと聞いているが、既にアニメ版4話までよりも先のストーリーまで進んでいる。ドラマ版はさらにアニメ版よりも展開がはやいようだ。
とりあえず、この手の見ていてこっぱずかしくなるような学園青春モノは大好きなので、十分に楽しむことはできた。
そして、ヒロイン・堀役の久保田紗友は可愛いと思った。戸松遥演じるアニメ版の方のヒロインも良いとは思うし、やっぱり、戸松遥って女子生徒役が合うよねとは思った。でも、こっちの実写版ヒロインの方が個人的には好きかも。
ただ、宮村の方はアニメのイメージが強いせいで、鈴鹿央士がイケメンには見えなかった。まぁ、アニメの方はイケメン度が強すぎて、学校では根暗イメージになっていることに違和感があったので、学校での描写に関していえば実写の方が良かった。でも、メガネをはずすとイケメンという設定は実写版の鈴鹿はイマイチにも思える。ファンの方、すみません…。
それから、タトゥーがいかにもシール貼りましたみたいな安っぽいやつなのはどうにかならなかったのかなとは思った。
あと、アニメ版では原作に合わせて登場人物たちが使っているのがガラケーだったが、実写版ではスマホに変えられていたこともちょっと気になった。
そのくせ、語尾が“だわ”みたいになる昭和の作品のような口調はアニメ版から引き継がれていたので、それは謎だと思った。携帯をアップデートしたなら、言葉遣いもアップデートすればいいのにって思った。
ところで、この「ホリミヤ」のようにテレビアニメ版とテレビドラマ版を同時期に発表するマルチメディア戦略を行う場合、製作委員会に名を連ねるテレビ局はどちらも同じであることがほとんどだ。「ホリミヤ」もアニメ版、ドラマ版ともにMBSの名前が入っている。つまり、本来ならアニメもドラマも関東の地上波ではMBSの系列であるTBSで放送されるはずである。
ところが、ドラマ版はTBSで放送予定だが、アニメ版はTOKYO MXで放送中だ。このように、MBSのアニメが関東ではTBSでは放送されずにMXやBS系のチャンネルで放送されるというケースは本当に多い。今はNHK作品になってしまったが、「進撃の巨人」だって、元々はMBS作品なのに関東ではMXで流れていた。
そのほか、過去には関東でもTBSで放送されていたのに、新シリーズはTBSでは放送しないというパターンも多い。現在放送中の「真・中華一番!」はそのパターンだ。前期はTBSで放送されていたが、今期はMXで放送されている。
「まどマギ」も無印はTBSで放送されていたが、外伝の「マギレコ」はMXでの放送になったしね。
また、MBSではなくTBSがメインで放送していた作品でも他局に移った作品は多い。「シンカリオン」なんて、子ども向けアニメの枠をこえた人気を集めていたのに、TBSは打ち切ってしまい、新シリーズはテレ東で放送されるしね。
よく、ネット民はテレ朝はアニメ嫌いとか、フジテレビはアニメ嫌いとか言うけれど、一番、アニメを毛嫌いしているのはTBSだと思うな。
テレ朝は、「ドラえもん」や「クレしん」を土曜日の夕方枠に追いやったことで、アニメ嫌いのイメージが強くなっているけれど、「ドラえもん」や「クレしん」の劇場版は毎年作り続けているし、「プリキュア」はシリーズ開始から17周年を迎え、18シリーズ目が間もなく放送されるからね。
フジテレビも確かに朝のワイドショーはアニメ映画やアニソンを見下している傾向はあるけれど、深夜のノイタミナ枠では、オタク・サブカル・一般どの層にも受け入れられるアニメを送り出しているしね。
日テレは「金曜ロードSHOW!」でジブリやコナン、ルパン、細田作品などアニメ映画ばかり放送しているし、テレ東やMXは言わずもがな。
NHKなんかは、元々、他局のコンテンツだったものを巨人軍のごとく強奪しているしね。
そう考えると、在京地上波で一番アニメを嫌っているのはTBSだというのはよく分かるよね。