ゼロワン Others 仮面ライダー滅亡迅雷
いくら、Vシネの先行上映とはいえ(アニメでいうところのイベント上映)、ゼロワンというのはそれなりに人気のあるシリーズだと思っていたので、上映館をチェックした際に、やけに上映館数や上映回数が少ないなと感じていた。
そんな疑問を抱きながら、ふと魔がさして、劇場への移動中にSNSで“ゼロワン”と検索してしまったが、“駄作”という言葉がサジェストされたので、もしかすると、上映館数、上映回数が少ないのは作品の出来に自信がない=ヒットすると思っていないからなのではないかと思ってしまった。
そして、いざ鑑賞となったが、確かに酷評する人がいそうなのも納得といった感じの出来だった。まず話がつまらない。そして、画がショぼい。Vシネがテレビシリーズや劇場版よりもショぼいというのはいまだに変わらないんだなと思った。そして、上映時間が1時間にも満たないのに、1600円もの入場料を取るのはぼったくりに近いと思った。この出来と上映時間なら高くても1300円までだね。というか、これ1作で完結しない内容なんだから、1300円でもぼったくりだな。
館内には女性観客が多かったが、もしかするとゼロワンというのは腐女子人気の高いコンテンツなのかな?こういうことを言うと、今では女性差別になってしまうのかも知れないが、腐女子に媚びた作品というのは、イケメンキャラがカッコよく見えるシーンや台詞があればOK。それだけで彼女たちは喜ぶから、ストーリーがおざなりになる傾向が強い。だから、かつて、こうした腐女子向け作品は、ヤマなし・オチなし・イミなしで“ヤオイ系”と呼ばれていたわけだしね。
本作で一番意味不明だと思ったのは、“(量産型兵士は)自分の弟や妹のようなものだから、父親として彼等を守らなくてはいけない”みたいな台詞があったことだな。弟や妹を守るのは、兄だろ!
ただ、社会性とか政治的メッセージは感じることができた。外国からの圧力で兵器を買うはめになる日本政府というのは、安倍政権時代にトランプ前米政権から兵器を押し付けられていたことを想起せずにはいられないしね。もっとも、本作の日本政府は自民党の連中とは違って、裏で策略を巡らすほどの頭を持っていたが。まぁ、仮面ライダーというシリーズは元々、反権力的なものだったから、こういう展開はおかしくも何ともないんだけれどね。
とりあえず、世の中には必要アーク(悪)というものは必要なのだろうかということを考えさせてくれる作品だった。つまり、前半はクソつまらなかったが、後半はそうでもなかったということかな。
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