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BanG Dream! Morfonication

タイトルの「モルフォニケーション」とはどういう意味なのだろうか?

英語では動詞の語尾を一部変化させた上でtionを付けると名詞になる。

例:invite(招待する)→invitation(招待)

この「モルフォニケーション」というのは、「モルフォニカ」という言葉の語尾が変化してtionが付いたものだ。
でも、「モルフォニカ」というのは動詞ではない。言うまでもなく、作中に登場するバンドの名称だ。つまり、名詞だ。

となると、レッド・ホット・チリ・ペッパーズが1999年にリリースした名盤『カリフォルニケーション』みたいな造語なのだろうか?
もっとも、これも、カリフォルニア州のCaliforniaと姦淫するという意味のfornicateを組み合わせた言葉の語尾を変化させてtionを付けた言葉だから、一種の動詞の名詞化であることには変わらない。

なので、「モルフォニカ」にtionが付いて「モルフォニケーション」になった本作のタイトルの意味を解釈するのは容易ではない。

ただ、このタイトルを聞いて思い出す言葉がある。それは、何となく文字面や語感が似ているドイツ語の「メタモルフォーゼ」だ。変化、変身、変態など変わることを意味する言葉だ。

本作の主人公は、高校生バンド・モルフォニカのリード・ボーカルで作詞担当のましろだ。彼女は、空想に耽り、蝶々に話しかけるような内向的なところがある。
久々に再会した中学時代の同級生にそうした行動をしているところを見られて、“変わらないね”と言われたことで、悩み、スランプに陥り、歌詞が書けなくなるという話だ。

最終的には、ましろは歌詞を書き上げ、その新曲を披露するライブも成功を収める。そして、そのライブを見に来ていた中学時代の同級生も、バンドのボーカルとして活躍するましろに感心する。
つまり、ましろはきちんと成長していたし、変化していたということだ。

そうしたストーリー展開を考えると、やっぱり、「モルフォニケーション」というタイトルに「メタモルフォーゼ」という言葉を重ねていると見るのが妥当のような気がする。

ところで、本作と同じ「BanG Dream!」関連ではことし3月に「バンドリ! ガールズバンドパーティ! 5th Anniversary Animation -CiRCLE THANKS PARTY!-」という30分枠のアニメ作品が2週連続で放送された。
本作は2週連続ではなく2夜連続だが総尺は同じだ。

1時間の特別番組枠を確保するのは、いくら、ローカル局やBS局での放送でも難しいというのは分からないでもない。だから、通常、アニメや関連番組を放送している枠、しかも、同じスポンサーがついている枠で流そうとなったのだとは思う。
でも、どちらの作品についても、一気に見たかったと思うのがアニメファンの本音ではないかと思う。
テレビでの放送は2日に分割して、それぞれ30分枠で放送するのは仕方ないとしても、せめて、放送に先駆けて映画館で一気見できるイベント上映をしてくれれば良かったのにと思ってしまった。

※画像は公式ホームページより

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