BanG Dream! ぽっぴん'どりーむ!
本作で2022年の映画始めとなった。
これで6年連続で元日に映画館に行っている。
でも、元日の朝って寝不足気味だし、朝早くに初詣というひと仕事をしていいるので、あまり疲れるような作品は見たくないというのが本音だ。
とはいえ、元日は割引料金で見られるし、基本、元日に映画館に来る層は限られているからそんなに混んではいないし、家にずっといるのも嫌だしということで、何となく行ってしまう。そんなわけでこの6年間で元日に見た作品のちょうど半分にあたる3作がアニメ映画だ。というか、テレビアニメの劇場版だ。本作もそうだ。
ボーイズバンドプロジェクト作品を除くと、本作は5本目のBanG Dream!(バンドリ)映画となる。
過去4作品のうち、「FILM LIVE」シリーズの2本はシリーズに登場するバンドのライブシーンを集めた企画もので純粋な映画とは言いがたい作品だった。また、残りの2本はストーリー上の主人公ではないバンド(でも、主人公バンドのPoppin'Partyより人気がある)Roseliaを描いた2部作だ。
しかも、2部作とはいっても、前編も後編も上映時間が70分台という短い作品だから、実質OVAのイベント上映みたいなものだった。
ということで、本作はPoppin'Party(ポピパ)を主人公にした初のきちんとしたバンドリ映画ということで期待していたが、結局、本作も上映時間70分台の実質イベント上映作品なのかよ…。
それにしても、ガールズバンドとかアイドルもののアニメの劇場版って海外に行く話が多すぎだろ!
「けいおん!」もそうだし、「ラブライブ!」なんて、無印もサンシャイン!!も劇場版は海外に行く話だしね。
結局、こうしたガールズバンドものやアイドルもののアニメって、テレビシリーズでは
●コンテスト出場
●フェス出演
●単独ライブ開催
なんてあたりを目指してストーリー展開するものが多い。実に映画的な題材を既にテレビシリーズでやっているから、劇場版を作るとなると、さらに映画的にスケールアップしなくてはいけない。
だから、一番手っ取り早い方法として海外など普段と見た目が違う世界観を舞台にしているんだと思う。
本作の出来はまぁ、映画としてはダメかもしれないが、アニメでもゲームでも音源でもいいが、バンドリというプロジェクトに少しでも興味がある人ならそこそこ楽しめる作品だとは思う。
海外でトラブルに巻き込まれるというのもベタな展開だしね。
ただ、こうした海外ネタを扱った作品で、“シロちゃんが日焼けしてクロちゃんになっちゃう”っていう台詞はダメだよ!
こういうのを何とも思わないから、フェミみたいな連中にアニメ業界やオタクは批判されてしまうんだよ!
というか、この映画で海外(グアム)に行くのはポピパだけじゃないのかよ!他に2バンドも行っていたし…。
まぁ、Roseliaを行かせなかったのは、Roseliaメインの前後編映画を作っているのに、ポピパ主人公の映画でも一緒に海外に行ったら、ポピパのファンから“ふざけんな!”って言われるからなんだろうね。要は本作とRoselia映画は時間軸的には同時進行みたいな感じなのかな?
とはいえ、関連バンドで一番人気はRoseliaだから、客寄せパンダとしては必要。だから、冒頭の国内シーンには登場させたって感じなのかな。
まぁ、音楽の力というのを感じさせる内容ではあったと思う。
ライブ会場のシーンで最初、グアムの現地の人がペンライトを振っているのはおかしくないか?と思ったりもしたが、よく見たら、ペンライトではなく光るリストバンドだった。ちゃんと海外仕様に変更していて感心した。
ところで、これまではアニメを見ても音源を聞いても思ったことがなかったんだけれど、ポピパの曲って何気に80年代洋楽の産業ロックだったんだな…。海外開催フェスを描いた本作でそれに気づいた。
バンドリ関連の他のバンド、たとえばRoseliaなんて明らかにHR/HMだけれど、実はポピパにも、その血が流れているということを教えてくれる映画だった。