批判に対して何でもかんでも誹謗中傷だと言い逃れするのはやめよう!
ここ最近、誹謗中傷とは何かと考えさせられる問題が相次いでいる。
法律的には、たとえ明らかに反社会的な行為を働いた者を批判しても、その人間が自身のイメージを損なわれたと訴えれば、名誉毀損は成立してしまう。
また、女子プロレスラー木村花がリアリティ番組(とされているが、実際は演出が多かったようだが)「テラスハウス」に出演した際の言動を批判され、その批判の声がエスカレートしたことによって、彼女が自殺したことから、ネットやマスコミ報道における過度なバッシングは誹謗中傷だという考えが定着するようになった。
一方で、そうした考えを悪用して、明らかな問題発言や行為をした者およびその支持者が、その問題から逃げるために、バッシングの被害者ぶるケースも目立っている。
いわゆるネトウヨと呼ばれる連中が、安倍政権や菅政権、自民党に対する批判に対して誹謗中傷だと喚いているのは明らかな悪用だと思う。
個人的には、政治経済や国内外の社会に悪影響を与えたり、権力を使って犯罪行為に対する贖罪から免れようとしたりしている連中に対する批判は誹謗中傷に当たらないと思っている。
①与野党問わず政治家に対する批判。
②不正行為を行った企業トップや権力者に対する批判。
③被害者の精神に生涯にわたるをダメージを与えるいじめやパワハラ、セクハラ、児童虐待などの陰湿な行為を働いた者に対する批判。
こうした批判に関しては、仮に問題を起こした者が謝罪したとしても、追及し続けていくべきだと思っている。
最近のニュースでいえば、①のケースでは木下ふみこ。②のケースでは飯塚幸三。③のケースではコーネリアスこと小山田圭吾があげられるのではないだろうか。
まずは木下ふみこ。
都議選の選挙期間中に人身事故を起こしたにもかかわらず、それを当時の所属政党だった都民ファーストの会が把握していたにもかかわらず、自ら立候補を取り下げる、あるいは党から取り下げさせることをせずに、のうのうと投票日を迎え、当選してしましたことに対しては怒りしか感じない。
木下本人や都ファのみならず、これだけの悪質な案件なのに、選挙期間中だからということで木下を逮捕しなかった警察に対しても憤りを感じている。
そして、この事件が明るみになっても、議員辞職しない本人や、議員辞職させず除名処分で済ませた都ファ、そして、木下が除名されれば繰り上げで自民の候補が当選となることから、木下批判をしない立民や共産など野党陣営にも腹が立って仕方なかった。
さらに呆れさせてくれたのが都ファを除名された木下が1人会派の「SDGs東京」を立ち上げたことだ。何だよSDGsって!自分の都議としての特権を持続可能にするための運動かよ!アホか!
しかも、都民に対して情報を発するのが仕事のはずの都議が批判から逃れるために、自身のツイッターアカウントを承認された者(要は自分をマンセーする連中)以外には非公開とするという政治家としてはありえないことまでやってしまった(国政で大臣を務める者でありながら、自分に対する批判的な意見を述べる者を次々とブロックする河野太郎も酷いけれどね)。
こうした木下に対する怒りの感情を伴う批判が、支持政党に関係なくあらゆる層から巻き起こったため、普段はなかなか意見が一致しない自民・公明と立民・共産が共同で木下に対する議員辞職勧告決議案を出さざるをえない状況になったのは当然だと思う。
続いて飯塚幸三。
飯塚が2019年4月に母子が死亡する暴走事故を起こしたにもかかわらず、官僚出身で、大手企業の役員の経験もあることから忖度が発生し、逮捕されなかったので、上級国民だから逮捕されないという批判が巻き起こったのは記憶に新しいところだ。
そりゃそうだ。一般人なら死傷者が出る交通事故を起こしたら即刻逮捕されるからね。先述した木下もそうだが、やっぱり、特権階級の連中は優遇されているとしか思えない。
そして、本来なら母子を死亡させる事案を発生させれば大騒ぎして批判するような野党や野党支持者ですら、逃走する意思がないのだから逮捕しないのは法律的には問題ないと擁護したことから、尚更、上級国民批判は高まった。
さらに、ことあるごとに飯塚は乗っていたプリウスの不具合のせいで事故は起きたと主張していたが、トヨタは不具合はないと述べる程度の反論にとどめている。普通なら名誉毀損で訴えてもいいレベルなのに、そういうことをしないのは、とどのつまり、大企業のトヨタですら、飯塚やその周辺の権力には逆らえないということなんだろうと思わずにはいられない。
Wikipediaの飯塚幸三のページから、事故に関する記述が一切なくなっているのも権力側からの圧力にしか見えないしね。
しかし、先日の公判では、これまでのトーンとは打って変わったように、飯塚に対して、禁錮7年が求刑された。
おそらく、その背景には国や自治体の五輪やコロナを巡る対策に対する怒りが日々高まっていることがあるのではないだろうか。
本来なら自治体での高齢者の接種を優先すべきだったワクチン接種も、自分たちが仕事をしたフリをするために、大企業や大学での接種をはじめさせてしまったので供給不足が起きてしまい、結果として本来の自治体での接種計画が滞ってしまった。
また、重症化することが少ない若者に接種すればウイルスがばらまかれるケースも減るだろうという考えから、若者優先の接種をする自治体なども増えてしまった。
そうした高齢者と若者を優遇する接種計画の結果、職場で重要なポジションにある40〜50代の重症化が増えてしまった。
しかも、コロナの感染者数は再拡大しているしね。
そして、五輪の観客の有無を巡る対応もお粗末すぎる。
あれだけの規模のイベントであれば、半月前に無観客を決定するなんてありえない。しかも、来日しているIOCのバッハ会長から“状況が落ち着いたら有観客にしろ”と言われても、はっきりと菅政権はノーを言えないんだから、本当、呆れるばかりだ。
しかも、五輪チケットの公式からは無観客を発表して1週間経つのに、今後の払い戻しの方針に関する案内どころか、無観客という事態になって申し訳ないといった感じのお詫びメールすら来ていない。
公式側から来たメールは五輪の公式アプリをダウンロードしようという広告メール1通だけだ。
ふざけんな!
そして、政権運営に対して最も大きな批判が浴びせられているのが、酒類提供をやめない飲食店に対して金融機関に取引停止を求めたことだ。
確かに、感染が拡大しているのだから、飲食店での酒類の提供は停止すべきだと思う。
でも、国や自治体の支援は全然足りていないし、五輪関係者の飲酒は容認されている。
また、無観客開催が発表される前は、飲食店での酒類提供は制限されているにもかかわらず、公式スポンサーにアサヒビールが入っていることから、会場での販売は認めるなどという案が出されたこともあった(当然、反発されてボツとなったが)。
そういう一部の特権を持つ連中だけが飲酒や酒類の販売を認められるというのはおかしいという意見を持つのは当然のことだ。
だから、取引停止要請のことを知った飲食店は猛反発した。
普段は権力に流されやすい者も多い飲食店業界の人たちが、“秋の衆院選では自公以外に投票しよう”というキャンペーンをネット上で展開しだし、結構拡散してしまった。
これに慌てたのが政権側だ。今までは何を言っても業界団体はおとなしく自民の犬になってくれると思っていたんだろうね。
そして、このキャンペーンと歩調をあわせて、菅内閣の支持率も下降してしまった。
自民寄りの論調の読売新聞ですら支持率が低下しているんだから、そりゃ、取引停止要請を撤回せざるをえないって感じだよね。
そうした様々な政権に対する怒りを抑え込めるために、これまでは無視を決め込んでいた飯塚幸三問題を利用して、国民のガス抜きをはかろうとしているんだろなという思惑が透けて見えるよね。
そして、最後に小山田圭吾。
障害を持つ同級生をいじめていた小山田が東京五輪・パラリンピックのセレモニーの音楽に関わるというのはありえないことだと思う。
本当、今回の小山田問題に限らず、東京五輪・パラリンピックのセレモニーやデザインなどに関してはおかしな人選ばかりだ。
国際的なイベントで、海外からの目も光っているのだから、普通は身辺調査が通常のイベントよりも厳しくなるべきなのに、これまでに名前があがった人物は呆れるような人選ばかりなんだからね。
エンブレムに盗用したデザインを提示した佐野研二郎。
セレモニー出演予定者だった渡辺直美を豚にする“オリンピッグ”という演出を提案した佐々木宏。
等々…。
それに、佐々木から追い出された側の人間とはいえ、ネトウヨ思想の椎名林檎を起用しようというのだって、周辺アジア諸国のことを考えたらありえないしね。
今回の小山田に関しては過去に、そのいじめていた事実を笑い話にしていたんだから、五輪・パラリンピック、特に、障害者スポーツの祭典・パラリンピックに関わる資格はないと思う。
いくら本人が辞任しないと言っても、運営側からクビを切るべきだと思う。
また、これだけ批判されても辞任しない小山田はクソもいいところだが。
まぁ、こういう過去なんて簡単に掘り起こされるのだから、身辺調査を行わずに、単に海外でも知名度のあるアーティストってことで選ぶからこうなるんだよ!
そもそも、いじめやパワハラ、差別や虐待などに関しては、どんなに加害者側が謝罪したって、被害者側としては一生許せないものなんだよね。
小山田を批判する人たちに対して、“これはいじめやリンチと同じ”だとか、“これで小山田が自殺したらどう責任取るんだ”なんてことを主張する勢力がいるが、いじめ加害者を追及することは誹謗中傷でもなんでもないんだよ。
小山田を擁護する人はおそらく、いじめやパワハラなどをする側の連中だったのでは?
いじめやパワハラなどの被害に大なり小なりあったことのある人間だったら、自分に危害を与えた人間のことなんて一生忘れられないけれどね。
自分は今でも、小学生の時に家庭科の道具箱の中に入っていた用具をトイレに流した村○のことは許せないし、高校生の時にそっちから嫌がらせをしておきながら、こっちが反撃したら担任をグルにして、こっちを停学にしようと仕組んだ区議会議員の息子だったらしい反○のことは許せないからね。
前者は38年前、後者は34年前のことだ。
また、社会人になってからの出来事でも、忘年会や打ち上げに自分だけを呼ばなかった番組プロデューサーや、こちらが勤務体制の問題点を指摘したら逆ギレして、“パワハラされた”とかほざいてこちらを追い出した(=クビにした)某ローカル局の社員連中に対する恨みも一生消えることはない。
多分、こいつらと今、遭遇したらぶん殴っていると思うよ。
いじめやパワハラの被害者の心情ってのはそういうものなんだよ。
だから、今後も小山田に対する追及がやまず、仮に彼が自殺したとしても何の同情もできないね。
そして改めて思う。いじめやパワハラをする側の連中ってネトウヨ的思想の者が多いよねと。だから、旧日本軍が中国や朝鮮半島でやったことや、ナチスがユダヤ人にやったことをいまだに謝罪するのはおかしい。とっくの昔に謝っただろうと主張するのが多いんだろうね。過去のいじめやパワハラに対して、いつまでも批判するなという意見と同じだしね。
被害者の恨みは一生消えないんだよ!
そして、小山田が所属していたフリッパーズ・ギターといえば、最近、同じく元メンバーの小沢健二の不倫騒動があった。
相手は今年、映画「花束みたいな恋をした」のインスパイア(イメージ)ソング“勿忘”でブレイクしたAwesome City Clubの女性ボーカル、PORINだ。
映画には実際に使われていないにもかかわらず、“勿忘”がヒットしたというのは、予告やCMで耳なじみになっていたことが要因だろうから、いかに世の中の人って、映画をエンドロールまで見ないかってのがよく分かるよねって感じかな。
それと同時に、本編にPORINが役者としても出演していて、地下アイドル的な可愛さを見せていたこともオーサムの人気上昇に貢献したのではないかと思う。
だから、不倫騒動発覚というのは、映画で見た彼女のアイドル的可愛いさでファンになった人の支持をあっという間に失うことになるのではないだろうか?
もっとも、不倫騒動が報道されるよりも前に、既にオーサムは一発屋状態になってはいたが。
“勿忘”や同曲収録のアルバム『Grower』をリリース後、“またたき”などアルバム未収録の新曲を何曲かリリースしているが、非常に薄いリアクションとなっているしね。
そして、“勿忘”でブレイクする前は、J-WAVEのTOKIO HOT 100やスペースシャワーTVのようなメディアが支持基盤だったが、彼らが地上波志向になってしまったせいで、こうしたメディアからの支持は薄れてしまったから、まぁ、まだ、2021年は後半戦に入ったばかりだけれど、今年を代表する一発屋になるのは確実だろうね。
「鬼滅の刃」関連楽曲で知名度が上がったLiSAが実写作品の主題歌ばかりを歌うようになり、従来のアニソンファンからは“なんだかな…”って目で見られているのと近いのかな。
まぁ、いまだにラジオや音楽専門チャンネルでコアな音楽ファンに支持されたり、特定のファン層からの熱い支持を受けたりするよりも、Mステや紅白に出る方が大事と思っているアーティストが多いってことなんだろうね。
話を元に戻すが、小山田にしろ、オザケンにしろ、バブル世代の連中というのは、いまだに昭和の倫理観で生きている老害が多いというのがよく分かるよね。
木村花のリアリティ番組での言動を過度に批判したネットの声や、三浦春馬や竹内結子の自殺の原因について、あることないことを書いたマスコミに関しては完全に誹謗中傷だが、木下や飯塚、小山田のように、社会や被害者にダメージを与えてしまった連中に関しては、批判がやまず、結果として自ら命を絶つようなことになったとしても、仕方ないとも思う。
一生かけても償えないほどの罪を犯しているということを認識してほしい。