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映画『ゆるキャン△』

「ゆるキャン△」はこれまでにテレビアニメ2期、実写ドラマ2期+スペシャルが放送されているが、いずれも1話たりとも見ていない。

自慢するわけではないが、1話も見たことがないテレビアニメやテレビドラマの劇場版を見てしまうことはよくある。それはあくまで映画ファンとして、現在、劇場公開されている新作映画をチェックしようという意識が働いているからだ。

それに、古今東西問わず、「ルパン三世 カリオストロの城」とか、「サウスパーク/無修正映画」のように、テレビシリーズの劇場版でも名作映画として評価されている作品は多く、こうした作品は仮にテレビ版を1話を見たことがなくても、その1作品だけで楽しめるものになっている。
こうした作品と遭遇する可能性もあるから、つい、自分はテレビ版を見たことがないアニメやドラマの劇場版を見てしまうのだ。

テレビアニメにしろ、テレビドラマにしろ、よく、毎クールごとに10本も20本も見ていると自慢する人がいるが、おそらく、こういう人はアニメやドラマ以外の趣味がないんだと思う。そもそも、こういうことを言う人って、アニメは10本以上見ても、ドラマは特撮モノを除けばほとんど見ていないという人が多いし、ドラマを10本以上見ている人も実写化されている作品のアニメ版とかでもない限り、アニメは見ていないという人がほとんどでは?

というか、金持ちのボンボン・嬢ちゃんでニートの引きこもりでもない限り、毎クール、ドラマだけにしろ、アニメだけにしろ、10本も20本も見るのは無理でしょ。きちんと仕事をして、家のこともしていて、それ以外の趣味もあったら、まず無理だよ。それでも見ているという連中は、ながら見か、倍速視聴で見ているだけでしょ。そんなの見たうちには入らない!

自分は、仕事もそこそこ忙しいし、家の用もしているし、アニメにもドラマにも興味があるし、それ以外の趣味もたくさんあるから、各クールあたりにシリーズもののアニメやドラマにさくことができる時間は、朝ドラを除くと4時間半くらいが限界かなと思っている。
朝ドラは15分と放送枠が短いので、気合いを入れなくても風呂を沸かしている間とかに録画したものをさらっと見ることができるので、この視聴可能枠にはカウントしていない。

ちなみに、21年10月期はアニメ 4本+毎週再放送のアニメ 2本、1時間枠ドラマ1本、30分枠ドラマ1本で計4時間半。22年1月期はアニメ4本+毎週再放送のアニメ2本、30分枠ドラマ2本で計4時間。4月期はアニメ4本+毎週放送の再放送アニメ1本、1時間枠ドラマ1本、30分枠ドラマ1本なので、計4時間だった。7月期で見たいと思っているのが、アニメが5本、1時間枠ドラマ1本、30分枠ドラマ1本でやはり計4時間。これに放送開始日がアナウンスされていないが、夏に放送予定とされているアニメをカウントすると4時間半になる。だから、マックスで4時間半。本音をいえば4時間でもきつい。余裕を持たせたければ3時間半くらいというのが自分のキャパだ。4時間とか4時間半とか見てしまうと、YouTubeなどで配信されているMVやミニドラマ、ドキュメンタリー、CDの付属DVD収録のMVやライブ映像なんてもののチェックもほとんどできないのが現状だ。なので、どうしても、テレビ版を見逃してしまう作品って出てくるんだよね…。

そうしたテレビ版を見逃していた作品の劇場版を見た際には、テレビ版を見ていない者には全く楽しめかった、楽しめたけれどテレビ版を見ておけば良かった、純粋に映画として楽しめたといった具合に様々な感想を抱くことになる。

そして、本作は完全にテレビ版を見ていない者には楽しめないタイプの作品だった。

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いや〜、いくら、タイトルに“ゆる”という言葉が含まれているとはいえ、このテンポはゆるすぎるでしょ!というか、退屈で仕方なかった。
テレビアニメ版やテレビドラマ版のファンでもつまらないと思った人が多かったのでは?
空席を挟んですぐ右隣に座っていた、いかにもなオタク体型の男は舟をこいでいるような感じだったし、上映終了後にトイレで“途中で腕時計を見てしまった”と言っていた人もいたし、後ろの席に座っていた若い男子グループは終わった途端、“もう1本見に行こうかな”とか言っていたということは、本作を見て不完全燃焼だったということだと思うしね。

そもそも、テレビアニメ版にしろテレビドラマ版にしろ深夜放送だったわけで、こういうゆるゆるの話が酒でも飲みながらゆるゆる状態で見るのに適していたということで受けただけなのでは?しかも、チョイチョイ、飲食のシーンが出てくるから、いわゆる飯テロ番組として人気が出たのではないかと思う。

だから、コロナ禍で飲食に限界がある映画館で2時間も集中して見るには向いていないんだと思う。

というか、テンポに限らず、ストーリー展開や設定もゆるゆるだった。
元々は同じグループに属していていたはいえ、今は異なる自治体に住んでいる者がちょくちょく、キャンプだなんだで会えるのはおかしい。しかも、中にはプライベートなんてほとんどないマスコミ関係者や自治体職員もいるんだしさ。

しかも、その自治体の観光プロジェクトの建設作業をこのキャンプ仲間でやってしまうのも意味不明。ボランティアなの?そうでなければ、この自治体はかなり酷いことをしているよね。これだけの規模の工事を職員1人とその友人4人、しかも女性に押し付けているんだからね。

あと、せっかく、作品に登場するキャンプ地と配給会社の松竹のロゴをかけてオープニングを富士山の画にするんだったら、最初に通常の松竹のロゴを見せてからオーバーラップしてアニメの富士山にするなんていうダサいことをせずに、最終から通常のロゴに似せたアニメの富士山を見せて、そこからタイムラプスか何かで夜のシーンにしてキャンプの様子を見せるとか、そういう風にすれば良かったんだよ。ハリウッド作品だと、その作品に合わせてオープニングのロゴを通常とは異なるデザインにするケースをよく見かけるけれど、日本の映画会社だと、頭のかたい老害どもが本来のオープニングを見せないなんてありえないとかほざくから、こういうダサい演出になってしまうんだろうね。

それから、劇場版なのに止め画が多すぎる!本当、ゆるゆるな作りの映画だよね。

ところで、やけに金曜日なのに人が多いなと思ったが、今日って、毎月1日のサービス料金の日だったのか。自分は定価で見ることに何の抵抗も持っていないけれど、世の中には割引デー乞食(不適切な言葉を使って申し訳ない)みたいのが多いってことか。
でも、これだけ混んでいるのに上映開始前の男子トイレはガラガラだった。というか、自分しかいなかった。普通はオタク向けアニメ映画の上映開始直前のトイレって混むんだよね。オタクって、グッズ購入や入場待ちで長時間トイレに行くのをガマンしているから、映画の上映開始直前とか、ライブの開演直前になると、ためていたものがガマンできなくなって、大小問わず、一気に放出しに行くことが多いんだよね。それで、コミケ会場とか、声優アーティストのライブ会場でしか見られないような独特のフォームの列を他の作品目当ての一般人も多いシネコンでも作ってしまうんだけれど、今回はそういうのはなかった。おそらく、酷暑で水分が汗として奪われてしまっているから、大にしろ小にしろ出るものが出なくなっているんだろうね。

それにしても、ここ最近、異常な高温が続いているが、世の中には気温につられて体温もも上がってしまう人って結構いると思うんだよね。自分は元々、平熱が低く、真冬だと35度ないこともあるけれど、平熱が36度8分とか9分というギリギリ36度台の人なんて、ここ1週間くらいの気候だったら、あっという間に38度近くまでいってしまうのでは?それで、映画館とかコンサート会場とかの入場を拒否られるのはかわいそうだよ。さすがに、夏場は体温測定の結果で入場可否を判断するのはやめた方がいいのではと思う。

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《追記》
ところでタイトルには△マークがついているが、これって、ネット用語みたいに“ゆるキャンさんカッケー!”みたいな読み方をするわけではないんだね。まぁ、読まないのは分かっていたけれど、原作、テレビアニメ、実写版テレビドラマ、全てについているとは知らなかった。これまでのアニメ もドラマも見たことないし、原作も読んだことないから意識していなかった。てっきり、アニメだけについているとか、アニメの2期のみについているとか、そんな感じのものだと勘違いしていた。

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