大晦日の嫌がらせ
クリスマスや大晦日、正月、節分など季節のイベントの時期に飲食店やスーパーの食品売場に行くと、店舗側が売りたいその季節の特別メニューしか売っていないことが目立つようになった。
昔からその傾向はあったと思うが、この10年くらいはそれが顕著になっていると思う。
クリスマス当日にケンタッキーフライドチキンに行ったところ、23〜25日は予約だろうと当日販売だろうとクリスマス用の特別メニューしか売らないと言われて呆れてしまったほどだ。
料亭とか高級レストランが正月とかクリスマスに特別メニューしか提供しないというのは理解できるが、ファストフード店が特別メニューしか売らないというのは意味不明だ。
しかも、ケンタッキーに関しては基本中の基本メニューであるオリジナルチキンを販売しなかったのだから、本業を否定しているようなものだ。
特別メニューのセットの中にオリジナルチキンが入っているとか、特別メニュー以外では8本とか10本とか大容量のバケツ入りのものしか販売しないというのならまだ分かるんだけれどね。
これと同じことが大晦日のスーパーやデパ地下の食品売場にも起きている。
天ぷらを買おうとすると、エビ天かエビのかき揚げしか売っていない店がほとんどとなっている。
自分くらいの世代だと、エビやカニが嫌い・食べられないというと、かわいそうな人、味が分からない人扱いされることが多かったが、自分より年下の世代の話を聞いていると、結構、エビやカニが嫌いという人は多いんだよね。
ということは、大晦日でも普通にさつまいもやちくわなどの天ぷらを売れば、それなりに売れるはずなんだよね。
でも、それをやらない。
そうしている理由として考えられるのは2つあると思う。
まずは、人手不足だ。クリスマスや大晦日、正月など、多くの人が休みたいのに客が押し寄せる時期には通常よりも多くの従業員を呼び出さなくてはならない。しかも、通常より払う賃金も色をつけなくてはならない。
でも、店舗側にそんな余裕はない。また、以前なら売れ残ったものを従業員に買わせたりしていたが、それも、批判されてできなくなった。
だから、なるべく人員を増やさずに、売れ残りを出さないために、必要最小限のものしか作らなくなり、その手段として売りたい季節ものだけを作るようになったということなんだと思う。
そして、もう一つの理由は季節限定商品だと高く売れるからだ。さつまいもやちくわの天ぷらはどうやったって高級感は出せない。
でも、エビ天やエビのかき揚げなら、プラ容器に入れてシールを貼れば普段とほとんど同じ内容のものでも豪華に見える。
普段、簡易ビニールに入れて200円くらいで売っているものが、ちょっと豪華に見せただけで倍くらいの値段で売れる。
ぶっちゃけて言ってしまえば、ぼったくり商法だ。ケンタッキーが23〜25日にクリスマスメニューしか売らないのもそれだよね。
やっぱり、日本って貧しくなっているんだなというのをこういうので実感するな…。
そして、予想通り、大晦日にエビでない天ぷらを探すことは難航した。自宅の最寄り駅から各駅停車で8駅先の西新井まで行くことになってしまった。
エビを含まない唯一の天ぷらとして野菜のかき揚げを売っていた。最近、年末は西新井か亀有でエビでない天ぷらを買うのがデフォルトになりつつある。
というか、イトーヨーカドー アリオ西新井店で買ったが、2枚で税抜き395円って、普段、近所のグルメシティで買うより安いぞ!おそらく、このかき揚げって季節商品ならではの便乗ぼったくり価格になっているはずだよね?それなのに、墨田区のスーパーで普段買うより安いのか?もしかすると、足立区の物価って墨田区より安い?