非情
今年度始まってから仕事が忙しく、齢五十のキャパ縮小年代にも関わらず、ガンガンに働いた。
ホワイト企業の制度に守られながらも、生来のおかしな真面目さ故、身を削って取り組んだ。
呼吸と睡眠が浅くなり、週末も仕事のことばかり考える。家から離れ、非日常的な休暇を求めた。家にいたら、いつでもリモートワークしているみたいだったから。
車で出かけ、キャンプしたり、車中泊したり、家族を巻き込んで、健康的週末を過ごしていたつもりだった。
そうしたら。
大事な、大切な、犬が死んでしまった。
車中泊の旅行から帰った、その日。