Fall2019: Jenny Fax
ロッタ・ヴォルコヴァとジェンファンによる東京の夜。
“I want to drink shochu in the park alone.”とだけ書かれたブルーのインビテーション(というかハガキ)が印象的だったJenny Faxのランウエイショーは、表参道の裏手にあるハウススタジオ、JASMAC AOYAMAで披露された。
エントランスを抜けると、真ん中に螺旋階段が設けられ、地下に降りたところがメインフロアだ。もう何年も前に後輩がここで結婚式のパーティをした記憶が蘇ったが、ひょっとしたらその時からは改装されているのかもしれない。そういう、内装のディテールに80年代っぽい派手さのある、ちょっと不思議な空間だった。
(photo: Jenny Fax/Amazon Fashion Week)
先シーズンに引き続き、人気スタイリスト、ロッタ・ヴォルコヴァ(Lotta Volkova)がスタイリングを担当。ぐっと大人っぽく、“ガーリー・モード”なニュアンスが感じられたのが最初のルック(上)だ。
前回服の上からパンティを重ねた逆転発想のレイヤードテクニックは、今回はズルッとオーバー・ローライズにしてブルーマー状にもたつかせたボトムスとだらりとしたスーパー・ロングヘアに発揮。一見アンバランスなようで、ボーダータイツと一体化したようなポップなグラディエーターのようなサンダルがなんとも「カワイイ」。昨年、文化の学生が先シーズンのピンク色のパンプスを履いていたのを思い出す。
彼女のクリエーションには、(年齢を問わず)オンナノコであるか否かをジャッジさせる魔法がある。
前回は昔のアメリカのTVドラマのシーンのようだったが、今回は、実は「気がついたら終電なくなってた〜(笑)」という、つい最近の高円寺あたりをゆらゆら歩くキラキラした女の子たちのリアルなシーンを彷彿させ、とってもチャーミングなショーでした。ひょっとして、2人で呑みに行ったワンシーンなのかな、、、今度展示会で聞いてみよう。
・March 18, 2019/19:00-