Fall2019: tiit tokyo

会場に入った時には暗かったので気づかなかった広いランウェイに敷き詰メられていたのはコットンレース。レインボーカラーのように配されていたが、そこには特に大きなメッセージはなかった。

のっけからいい曲だったのでShazamったら、“O Shall Love 1”というJulia Holter(https://juliaholter.com/)という、“LAの才女”と『INDIE NATIVE』というウェブサイトで紹介されていたミュージシャンによるものだった。シーンが変わった時に起用されていたのは、“Beautiful Mother”という、Dirty Projectors + Bjork。モデルさんたち全員が出て来るフィナーレでは電気グルーブの“虹”だったことをショー終了後の“囲みインタビュー”で指摘されると、「あ、たまたま前回のコレクションの時にも使おうと候補にあがっていた曲で、今回のテーマにも合うなと思ったので使用しました」とデザイナーの岩田さんは話す。

そういう、いい意味での“軽さ”が同ブランドの魅力というか、ゼロ年代以降の東京のカルチャーっぽい“自由なミックス感”を表象しているようでもある。

ショーの最中に、隣に座っていた20代の女子たちが「カワイイ!」「あれいい😊」と目をキラキラさせながら話す。
たしかにリボンの配し方や、スカートのシルエット、カラーバリエーションなどディテールや、ネオンカラーでアクセントを効かせたスタイリングなど、このところ、ぐっとセールスの実績がアップしているからこその“小ベテラン”(つまりは中堅?)のMDは魅力的で、ファッションが、“批評”なんかよりも“エモ”が優位であることも気づかせてくれる。
インフルエンサーたちによる華やかなフロントロウもパブリシティ的には有効。実はきちんと現代のファッションマーケティングに則っている点など、若手ブランドが参考にするポイントがいっぱいあるので



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