万引きの瞬間 #58
皆さんは万引きの瞬間というのを見た事ありますかね。
私は珍しく過去に何度か見た事あるのですが、、、
その中でも衝撃的だった万引きの瞬間がありまして。
それは小学校の頃、月に一度家族で回転寿司に行くのが唯一の贅沢だったのですが、そこで見た万引きでした。
その当時は一皿100円の回転寿司チェーン店はなく、皿によって値段が違う店しかありませんでした。
一皿100円のものは数種類しかなく、そこから一皿400円ぐらいのモノまであるのです。
そして、白が100円、黄色が200円、赤が400円みたいな感じで皿に寄って色分けがされておりました。
親に気を遣いながら安いお寿司をいっぱい食べていた記憶があります。
ある日、家族でいつもの回転寿司屋に行った時の事です。
カウンターに家族4人で座りました。
日曜日という事もあって店は混雑していました。
僕の横は一席空いておばさんが一人で座っていました。
おそらく50歳ぐらいだったと思います、記憶では髪の毛は白髪まみれでボサボサで、Tシャツとロングのスカートでした。
そのおばさんが気になった僕はチラチラ見ていました。
そのおばさんは300円以上のお皿をガンガン取って食べていました。
贅沢してていいなぁ〜と最初は思っていました。
かなり食べていてテーブルに20皿ぐらい乗ってたと思うんです。
そして、一息ついてデザート的なのも食べていました。
そしておばさんの手が止まりました。
僕は気になってチラ見を続けておりました。
すると、、、
皿を軽くサッとおしぼりで拭き出すのです。
そして、
赤い皿(400円)の皿を一枚ずつ周りを見ながら鞄に入れていくではありませんか。
何をしてるか最初は理解できませんでした。
皿を鞄に入れて持ち帰りたいのか、いや、違う、そんな訳がない。
すると高い皿から順番に鞄に6、7枚入れたのです。
そして、店員さんを呼び会計して貰っていたのです。
もちろん店員さんはテーブルの上の皿だけを数えて、会計をしました。
ババアやってんな、
さすがの小学生の僕でもわかりました。
ババアやってんな、
こいつの家には赤い皿めっちゃあるだろうなと思いました。
床から天井まで回転寿司の皿が積み重なっているだろうと想像しました。
ちょっと笑ってしまいました。
もしかしたらそれを普段使ってるかもしれません。
でも浅過ぎて他の使い道無いやろなぁとも思いました。
ババアやってんな、
ババアは鞄からカラカラ音を鳴らしながら帰って行きました。
変な万引き?食い逃げ?だったので、今でも記憶に残っています。
これが僕が万引きを目撃の中でも一番変なやつです。
まあまあまあまあまあ。
2021/05/26
細々更新しております。気に入ったらサポートして頂ければありがたいです。出来る範囲でお礼させて貰います。たかのりのnote楽しんで下さい。