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初めての帰省

今年も猛暑でしたね。
だいぶ時間が経ちましたが、思い出深い出来事になったので残しておこうと思います。

世間のお盆休みには混んでしまうとのことで、早めに長期の休暇をいただいて高松に来てから初めての帰省をすることになりました。

高松には関東組が僕含め3人いるので、車で埼玉茨城に目掛けて帰ることに。

運転は好きな方なので、あっという間に関東に帰ってきた印象でした。

帰省一発目のイベントは高校の同級生とランチする予定でしたが、お子さんが手足口病発症でキャンセルに。暗雲立ち込めるスタートに。

親戚と集まってご飯食べたり、行けなかった盆栽園さんに寄れたり、友達の家に泊まったり、THE帰省っぽい過ごし方に。いつも都合を合わせてくれる友人家族には本当に頭が上がらない。

僕は大学時代は上京していたので帰省という感覚はそれ以来なのだが、2泊3日が個人的には限界だ。多分、土地的な愛着は無く、友人にも会える人だけ会えればいいと大分冷めているような感覚。悪い意味ではなく、シンプルにずっと地元に居れる人は凄いと思う。みんなはどうなんだろう。

茨城で一番好きな景色

いや、しかし地方の盆栽園は軒並み盗難に入られていましたね。見るだけでもかなり悲惨でした。こうなってしまうと盆栽園側もせっかく興味を持って来てくれたご新規さんを受け入れ辛いですし、入れても監視されているようで双方にとって気分は良くないな〜と、そんな印象でした。

東京に行く用事があり、たまたま桃松園さんが六本木でポップアップイベントをしていたので、お邪魔することに。
桃松園の笠井さんは僕が盆栽を始めるきっかけになった方なのでご挨拶できて嬉しかったです。僕も修行には入っていない身なので笠井さんのご活躍にはいつも励まされています。若手の堀さんにも会えて、今度は是非園にもお邪魔したいですね。

笠井さんと

時間は過ぎトシさんと合流。どんだけ会うねん。
トシさんはお客さんが展示会に出すために木を探しに、自分はそれについていく形で埼玉県は川口方面の盆栽園を回ることに。
萬園の深野さん、所沢園芸の鈴木さん親子、生産家の豊田さん、そして盆栽マスターの木村先生と充実の盆栽園巡りでした。同じ盆栽家同士苦労はありますが、楽しいことも待っていると話が弾みました。
何より勇気を貰ったのは、木村先生ですね。とてもパワフルで、これからデモンストレーションが控えているようなのですがプロの方でも驚くような仕事がしたいと、とても野心あふれる眼差しでした。トップがこうなら若手は2倍も3倍もやらなきゃいけないですね。押忍。


木村先生と

関東は早めに出発し、トシさんと高松方面へ。
そのまま帰るわけではなく、静岡の苔聖園さんにも寄らせていただきました。SNSで拝見したり、展示会などではご挨拶させていただいたことはあるのですが、盆栽園にお邪魔させていただけることになり、正直この帰省旅で一番の楽しみでした。(笑)
個人的に園主の漆畑大雅さんは憧れの人で、その創作のスタイルにはいつも勉強になっています。
大雅さんの木は絶対に実物で見たほうが良いですよ。私が何が好きかというと、大雅さんはちゃんと創る人なんです。自分への戒めでもありますが、小手先でちゃちゃっと作らずじっくり作る素晴らしさを教えられているような気になります。

盆栽園さんは秋冬はシーズンに入ってしまうので、棚場の土木工事などは夏場に作業することが多いんですね、例に漏れずお弟子さんも猛暑の中作業されていて、ご苦労さまでした。

一通り園を見させていただいた後、やはり盆栽談義に。
僕からはただ一言。盆栽職人が日の目を浴びる世界を作る。これに尽きます。
昨今盆栽ブームが訪れているのはとても嬉しいことです。小島鉄平さん率いるTRADMAN'Sさんや福岡のScapesさんなどなど盆栽との掛け算を次々と広め、日本の伝統文化を推進していく姿は見応えがあります。

しかし私がしたいのは職人が輝ける環境や、後進が後を絶たないような市民権を得るような地位にすること。
側だけやっていても仕方ないんですよね。日本は良くも悪くも逆輸入の文化になってしまいました。未だに自分から発信するなど端ないという意見もある世の中です。
しかし、それでは失われていくスピードには耐えられないのではないでしょうか。

課題は山積みですが、若手が奮起して親方達を巻き込むくらいにハッスルしていきたいものです。頑張ろう若手。やれるよ若手。

苔聖園を後にして、三重県の伊勢へ。
伊勢には前々から行ってみたいと思っていたことと、いつも高松に遊びに来てくれる若手盆栽家辻󠄀井君に会うことを目的に訪れました。THE観光と美味しいご飯を堪能できました。話はズレますが地元に愛着の無い私なので次移住するならどこだろうと候補の一つが伊勢だったのでそれを体験できたのは良かったです。いや、普通に高松に盆栽がなかったら伊勢に行くレベルで気に入りました。

伊勢神宮にて

なんやかんやで最終日を迎え、私トシさん辻󠄀井くんの3人で高松方面へ。
しかしまだ帰りません。京都に寄ります。
京都での目的は西陣織を世界的に推し進めた細尾真孝さんに会いに行くためです。同じ伝統工芸品を扱う中で、既存のルールに囚われず、革新していく姿にはとても勇気をいただいています。高松にも行きますと言っていただき、楽しみが増えました。
細尾真孝さんは自分もトシさんも別の文脈から認識し合っていて面白いなと思いました。トシさんは真っ当に伝統工芸として、僕は写真が好きでよく建築物を巻き込んでスナップを撮ることが好きでここで線が繋がるかと驚いたのを覚えています。
細尾真孝さん直々にギャラリーを案内していただき、最高の旅の締めくくりになりました。

細尾さんと

高松への帰路につき、また盆栽三昧の日々を送っています。

総括としては、
・考えるだけでなく動く
・何でもあるって何もないということ
・謙虚と自信の無さという課題

ということですかねぇ。

文字に起こしたくなったらまた書こうと思います。

あざした!!


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