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現実から目を逸らす [600字日記 DAY.5]

好調真っ只中にいると、すぐそばに来ている危機に気づきにくい。それはそれで問題だが、それより危険なのが「危機が来ているのは認識してるが、見ないふりをする」ってことではないかと思う。

ガラケー事業が好調だった多くの会社が「スマホなんて流行らないよ」と言い聞かせるように言っていた。危機を感じてる人、本当に来ないと思ってた人。様々だが、往往にして「見ないふり」スタンスであったように思う。

(僕もそうだった。僕は「来ない」と思ってた類だが、セルリアンの偉い人が「これは革命だ!生活が変わるぞ」と熱く語っていた。さすがだな。)

市場という大きな話ではなく、現実を歪ませて「大丈夫」と言い聞かせるという話は事業単位でもある。既存事業が上手くいってると、それが永遠続くような錯覚に陥ることがある。例えジリジリと数値が下がっていたとしてもだ。冷静に、客観的に見ればその事業は終焉を迎えているのに。

前に某大手SNS運営会社の偉い人がこんなことを話してた。「自分たちもこのサービスが止めようもない下り坂にいることわかっていた。このサービスを再び続けるには同じ領域の別のサービスを作るしかなかった。わかっていたが、できなかった」と。

一時代を築いた既存サービスのユーザーを確保し続けるには、既存サービスと食い合う別のサービスを立ち上げなければならないという話。QQと食い合うWechatを作ったテンセントの成功を見てると正しいのかなと思う。

ゆるゆると書いています