やっぱり二人旅もいいよね。長野のキャンプフィールドで過ごした「最高」の時間
今年のGWに、長野県・八ヶ岳エリアにあるキャンプサイト「ist-Aokinodaira Field」に宿泊した思い出をnoteに書き残そうと思いつつ、あっという間に1ヶ月以上経過してしまいました。
撮った写真を見返し、記憶をゆっくりと掘り起こしながら、筆を進めていきたいと思います。
このキャンプサイトは、私の好きな写真家さんであるSyuheiinoueさんがウェブサイト等の写真を撮影していることもあって1年ほど前から気になっており、夫とのGWの旅行先として提案していました。
しかし、夫と旅行の計画を立てる中で、お互いの行きたい場所が噛み合わなかったこともあり喧嘩になり、じゃあもうGWは別々に過ごそう!ということになりました。
・・・とはいえ、別々に過ごすことについてはしっくりこない感情が残っていたのか、数週間後に改めて旅行について話しているうちに、気づいたら一緒にistに行くことになっていました笑
こうして迎えた旅行の日は、早朝は曇っていたものの、段々と澄んだ青空が広がるようになりました。
私は周囲からもよく雨女だと言われるのですが、夫と一緒に旅行をすると晴れることが多いので、きっと夫は晴れ男なのだと思います。
渋滞を回避するため真っ暗なうちから出発し、istへのチェックインまでに時間が空いたため、周辺で観光を楽しみました。
この日はちょうど、ケンコートキナーさんの超広角ズームレンズをお借りしていたので、風景のダイナミックな写真を撮影することができました(そのレンズで撮影した写真はこちらに掲載されています)。
チェックインの時間が近づき、いざistへと向かいます。
istに辿り着くまでの直前の道は、MT車でしかも車高が低い我が家の車にとっては、なかなか高度な運転テクニックを要する道でした・・・笑
istには自分でテントを持ち込んでキャンプができるサイトと、hutと呼ばれる小さな小屋に泊まれるサイトがいくつかあります。
今回宿泊したのは、nestという名前の小さなhutです。
坂を登った森の中に静かに佇んでおり、すぐ近くには川が流れています。
木製のドアを開けると、部屋のいたるところで使用されている木材の、温かで落ち着いた色合いがまず目に飛び込んできました。
寝る場所、料理をする場所、仕事をする場所、食べる場所・・・
暮らしを営むためのあらゆる場所が、この一つの小さな部屋に収まっています。
デッキに続く大きな窓があるためか、こじんまりとした空間でも閉塞感はありません。
面白いなと感じたのが、建っている場所の地形を生かす形で、部屋の中に段差が設けられているところです。
段差になっている部分の、カクカクっとしたカーブの具合が愛らしいと感じました。
寝室は他のエリアから区切られており、外からも見えないようになっているので、プライバシーが保たれていて心からリラックスできます。
夢中で写真を撮っていると、荷物の運び入れをしていた夫からあるものが手渡されました。
それは、istに向かう途中に立ち寄った道の駅で購入したビールです。
この旅行のために買っておいたピーコックのクーラーバケットに入れておいたので、キンキンに冷えています。
まだ明るいうちですが、手渡されてしまったものは仕方がない。
ほんの少しの罪の意識は、ビールを喉に流し込んだ瞬間に消え去りました。
そこからは、ビールを片手にお料理タイムです。
私がアヒージョとアクアパッツァの下拵えをする間に、夫はデッキで火おこしに励みます。
まな板、包丁、調味料など、調理に必要な道具は基本的にhut内に揃っています。
いくつか使いたい調味料を持ち込んだところ、キッチンに一気に生活感が出てしまいました。
火がついたら、下拵えの完了した料理から焚き火台で加熱していきます。
※istのウッドデッキに備え付けの焚き火台は焚き火専用で料理はできないので、料理用に別途焚き火台をレンタルしています。
ひととおり料理が揃い、既に飲んでしまっていますが乾杯しました。
ビールはあっという間に飲み切ってしまい、楽しみにしていたオレンジワインをいただきます。
夫はクーラーバケットを足元に置き、いつでも冷えたワインを取り出せるようにしていました。天才ですね。
川のせせらぎと焚き火の爆ぜる音をBGMに、香ばしく焼けたスペアリブにかぶりつくと、自然と「最高。」という呟きが口から漏れていました。
いつもは表情の乏しい夫も、珍しく緩み切った表情で「分かる。」と頷き、ワインを飲んでいました。
日が落ちてからはあっという間に暗くなりましたが、部屋の中から差し込む灯りとランタンの灯りのおかげで、手元が見えないということは全くありませんでした。
料理とお酒に満足した後は、空が開けた場所まで歩いて星を撮影しました。
星撮影のためのカメラ設定は酔っ払いにはハードルが高く、まともに撮れた写真が数枚しかありませんでした。
それでも、夫とカメラの設定についてあーだこーだ言い合いながら写真を撮るのはとても楽しかったですし、撮れた数枚の中に流れ星らしきものが写っているショットがあり、偶然の産物に驚きました。
翌朝は、日の出の時間にアラームをかけて起きました。
デッキに出ると、川の音が一層大きく耳に届き、ひんやりとした空気が体を包みました。
朝焼けが見れたことに満足して二度寝をし、少しして目を覚ますと、夫が薪に火をつけてまったりしていました。
カメラを持って、周辺の散歩に出かけることにしました。
朝の光が木々を優しく彩り、足元には木漏れ日が広がっていました。
nestから少し歩いた場所に池があったのですが、木々の間から差し込む光が神々しく、しばらくの間見とれていました。
肉眼で見る方がずっと美しく、その美しさを写真で表現しきれなかったことが少し残念です。
nestに戻ると、夫がエスプレッソメーカーでコーヒーを淹れてくれました。
深くコクのある味わいが、まだ残っていた眠気を一気に取り払ってくれました。
朝食の時間になったので、場内中央の管理棟兼カフェラウンジへと向かいました。
夜はバー&ラウンジとしても営業しており、昨夜は星を撮影した後にカクテルを一杯いただきました。
ナチュラルワインやクラフトビールも色々と揃っていたので、お酒が好きな方にはおすすめです。
朝食として、2種類のモーニングプレートを夫と分け合いながら食べました。
カンパーニュの上に乗った目玉焼きの半熟具合がまさに好みの柔らかさで、嬉しくなりました。
また、ワッフルにかけたメープルシロップが窓からの光を受けてキラキラと輝いており、食べるのが勿体無く感じました。
こうして時間はあっという間に流れ、惜しみながらistを後にしました。
気になっていたistで一泊過ごしてみて、自然をできるだけ自然のままで残しつつ、人が生活しやすい環境を実現するための工夫が凝らされている空間なのだと実感しました。
他のhutもそれぞれ異なった魅力があるようなので、次に訪れる時は別のhutにも泊まってみたいと思っています。
また、もう少しキャンプに自信がついたら、テントでの宿泊にも挑戦してみたいです。
それから、今年のGWは2人で過ごさないとまで宣言したものの、結局は、夫と一緒に行けて良かったなと思っています。
少し前に淡路島へ一人旅をしたこともあり、一人の身軽さ・気軽さは確かに魅力だと感じました。
一方で、誰かと一緒の旅では、良くも悪くも感情をリアルタイムで相手と共有することになります。
今回の旅行では、「美味しいね」「綺麗だね」「気持ちいいね」といった正の感情を夫と共有することで、幸せを増幅することができました。
ちなみに、5月の長野の気温を舐めていたため、薄い長袖しか持っていかなかったのは失敗でした。
途中、「この格好では夜を乗り越えることができないのでは」と気づき、近くのホームセンターで急遽防寒着を購入しました。
夜に星を撮影した時なんて、マフラーを巻かないと耐えられないくらい寒かったので、皆様お気をつけください。
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