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9月8日「阪急にある阪神電車」

電車の乗り換えを間違ったり梃子摺ったりして、最寄り到着のころには最短よりも二時間ほど遅くなっていた。とてもつかれた。関西の電車、いまだに慣れない。

空腹で、ふらっと立ち眩みする。わたしは空腹という状態がきらいじゃなくて、なぜかというと神経とか感覚が研ぎ澄まされて鋭くなるからなんだけど、それによっていろんな匂いが混ざり合った電車の空気に酔ってしまった。


乗り換えが得意なほうだと自負していた。乗り換えで迷うこと皆無とはいわないが、それは駅構内で迷うことを意味している。

正確には電車から降りたあと、初めての駅で「何番出口にどう向かえばいいのか?」が難しいのだ。どの電車に乗ればいいのかわからぬ、間違えた電車に乗っちゃう、みたいな失敗はほとんど経験がない。快速や急行が止まる止まらない問題ならまだしも、ホームの異なる電車に乗り込んでしまうだなんてドジっ子都市伝説だと思っていた。

地方からきた人が「東京の地下鉄ごちゃごちゃしてわからへん」というの、「そうかなあ?」とへらへらしていた。でも、いまなら共感できる。土地勘がないというのは圧倒的に不利だ。

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