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7月18日「生きているだけでエライ」

どんな事情があろうとも、亡くなってしまった人より今を生きている人を大切にしてほしい。

成功しない限り、基本的には誰にも知られることはないことだ。ビニール袋をかぶって息を止めたことがある人も、ためしにロープに首を引っ掛けてみた人も、鳴り響く踏切に吸い寄せられてしまった人も、「何もなかった」とされて当たり前に生きているひとりになる。失われる寸前で抵抗した強いいのちが、この世には無数にあるはずだ。

自殺とは無縁みたいな顔をして、まるで、前向きに生きているみたいな生活をしていく。すると誰にも知られず、じさつ未遂は泡になって消えていく。じさつした人の何万倍もの数の人がおなじように苦しんで、それでも死ねずに生きたままでいるという事実を忘れる人が多すぎる。

“おなじように“と苦しみの重さを表現すると語弊があるかもしれないが、あえてそう書いた。それぞれの苦しみを私が勝手に推し量ることなどできない。

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