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迷わぬ羊#9 「ひつじが九匹」

 土曜日の私は、夕方まで同期の美女であるアラキレイと会う予定があったので、道枝くんがうちを訪ねてくるのは夜になっていた。

 ちなみに、レイちゃんは二日酔いで顔色が悪かった。聞いたところによると、どうやら昨夜は飲ませ上手な松葉さんとふたりで乾杯したらしい。

 かなり楽しかったみたいだし、私も参加したかったような気もする。誘ってよ、と言いたくなったけど、昨日は誘われてもどうせ行けなかったから仕方ない。まあ、もちろんすべて口には出さなかったけど。

 そんな彼女を介抱しながら、仕事の愚痴と、おいしい食べ物の話をした。つまり、人生の全てである。

 あと、道枝くんのことも話した。この件については質問責めにあったので、私はほとんど答えただけである。ロビーで待ち合わせをした結果、やはり目立ってしまったようだ。

 きのう、恋人になった。ああ、いきなりじゃないよ、前から少し仲が良くて。きょうの夜、泊まりに来る。け、結婚?!それは話が早すぎるよ。みたいなことを、長々と話した。内容は薄っぺらいので、凝縮したら10分で話せるようなことを3時間くらい費やしてお喋りした。

 
 アラキレイという人について語るには、どうやっても言葉が足りない。変わった人だなあとよく思うけど、私の屈折した精神を「最高だな」と言ってくれるので悪い人ではないと思う。

 職場の同僚、頻繁にふたりで遊んだりはしないけどたまにこうしてお喋りをする仲ではある。これ以上近づくと私が嫉妬しちゃったり、これ以上離れると私が寂しくなったりする、ちょうどよい距離感を保っている。

 
 そんなわけで、私は最寄り駅まで道枝くんを迎えに行った。まだ浅い夜のことだ。

 私の住む街に現れた道枝くんは、当然ながらいつものようにスーツを着ておらず、てろんとした素材のシャツにゆるっとしたズボンを合わせていた。それにリュックを背負っているので、ちょっと洒落た大学生に見えなくもない。

 とはいえ、道枝寧路そのもののルックスが極上なので、シンプルな装いがよく似合っている。あまりの格好良さに、駅にいたみんなが注目していた。というように見えたのは、私の贔屓目かもしれない。

「小林さん、かわいいですねえ」

 彼同様に仕事着ではなく、かわいいワンピースを選んだ私を、会ってすぐに褒めてくれた。どうも、と短く言葉を返す。こちらの下手くそな照れ隠しなんて、どうせ彼には見透かされている。恥ずかしくなるほど、恋人っぽいやりとりだ。

 ごっこ遊びのテンプレをなぞるように、ふわりと微笑んだ道枝くんは私の指先に自分のそれを甘く絡めた。指先どうしだけが、ゆるく繋がれている。熱を共有するその鎖が外れそうになると、きゅ、と柔い握力で私を引き寄せた。彼はときどき、どうしようもなく色っぽいことを平然とやってのけるので大変危険である。

 数分の距離をふたりで歩く。途中でコンビニに立ち寄って、一本ずつレモンサワーを買った。あと、バニラと抹茶のアイスクリームをひとつずつ。

「きょう、お泊りしてく?」
「家主がだめと言うなら、しませんよ」
「だめとは言わない、あ、そこ右です」
「ほう、なかなかいいところに住んでますねえ」

 必要以上のスキンシップはなされずに、指先のみが重なって絡み合っている。ただそれだけのことなのにものすごい艶やかに思われるのは、道枝くんが持つ色気か、あるいは、これからの夜を私が期待しているせいだろうか。

 お邪魔しますと告げながら、丁寧に脱いだスニーカーを揃えた道枝くん。それを見つめながら、自分の家に彼がいることの不自然さを改めて感じていた。

 他人が我が家に訪れること自体、それなりの珍事だ。お客様という存在も、私が嫌いなもののひとつである。

 不躾にならない程度にちらりと私の家を見渡した道枝くんは、「綺麗にされてますね」と可もなく不可もないコメントをした。見る人によれば、殺風景だとかつまんないだとか独房だとか言われそうな白を基調とした部屋だ。収納は見事に隠されているだけで、実際はふつうに快適で、月給と見合った一人暮らしである。

 買ってきたばかりのアイスクリームを冷凍庫にしまいながら、レモンサワーのためのグラスをいちおう2つ棚から取り出した。

 美少年は、申し訳なさそうにソファの端っこで姿勢正しく座っている。いつもの世間をなめた態度はどこへやら、借りてきた猫みたいになっていた。

「わたし、マグカップでお酒も飲んじゃうんだよね」
「あ、!」
「とか言うと思ったでしょう、実際はふつうにグラスを使います」
「〜〜っす、きです」

 
 緊張を解そうとして、レモンサワーが先に置かれているローテーブルに2つのグラスを並べながら、冗談を添えてみた。上目遣いの道枝くんは絞り出したような声で、弱々しい愛を返してくる。

 これが日常だというのなら、愛おしい奇跡の連続かもしれない。恋人が暴力的に可愛いせいで、きゅうと締め付けられた胸がくるしい。無表情を貫こうとしたけど、思わず、口元が緩んでしまった。気付かれていないといいな、いや、気付かれてもいいのかも。

 私もすぐ隣に腰掛けて、わざわざグラスに注ぎなおしたレモンサワーを乾杯させる。向かい合った距離じゃなくて、隣どうしで行われるそれは、これまでとは異なるイベントだ。年下の彼が控えめにグラスを低く下げて合わせるところだけが、いつも通りで安心した。

 ふたり、レモンサワーを飲みながら、その先に進むタイミングを水面下でうかがっていたと思う。わたしたちの低い温度感を、あまい空気が茶化すようにくすぐってくる。

 コンビニで買った100円のレモンサワーは、そこそこおいしい。部屋はよく片付けられていて、シンプルな家具も気に入っている。嫌なことはたくさんあるけれど、仕事も、会社の同僚もわるくない。

「どうしよう、道枝くん」
「どうしましたか、小林さん」

「私、幸せかもしれない」

 おもしろいことなんて、何ひとつ言えそうにもない。これまでに用意してきたユーモアは、幸せ者と似合わないのだ。そんな私に「よかったね」と、めずらしく砕けた口調で声をかけてくれるのは、たったひとりの恋人である。整った横顔は、視覚的なときめきに直結している。

 世の中顔がすべてとは言わないが、私は道枝くんのビジュアルを好ましく捉えている。これは認める。

 ようやくリラックスしてきたらしい彼は、こちらの熱視線に気付いてから、すぐそばにあった私の頭をまるく撫でた。

「幸せだなあって口に出せる瞬間は、たまに訪れます。そういうときは迷わず口に出して、幸せな自分を実感したほうがさらに幸せになる気がします」
「だけど、これを幸せと定義したら、幸せ以外の瞬間がよけい苦痛に感じたりするのでは?私、幸せ追求人になっちゃうかも」
「それでいいんですよ、幸せを求めるのは自然なことですから」

 なるほど、理解はできる。理解はできるけど、幸せになろうとしてる私って、なんだか嫌だ。不幸自慢がしたいわけではないけれど、痛みに酔っている自分のしんどさをなんだかんだで愛していた。

 自ら進んで刺すような棘を抱きしめてみたりする、そういうのが私だった。

「やっぱり、いっときの幸せなんて知るべきじゃなかったのかもしれない」
「精神が屈折しすぎて、もはや蛇腹になっていますね」

 道枝くんは、さっきまで頭を撫でてくれていた手をやさしく滑らせて、私の顎に手を掛けた。半ば強制的に、私は彼を見つめることになる。彼自身も私をまっすぐに見据えてきたので、近い距離で向き合った。

「僕は、ありのままの小林羊を笑っちゃうほどかわいいと思っているし、あなたが優しいことも知っているし、あなたが話すことぜんぶをおもしろいと感じます」

 私のことをかわいいなんて本気で思ってくれているのは、この世で道枝くんだけだと思う。私が優しいだなんて自分でさえも思えないし、人前でおもしろいことを言えたのなんて、これまでの28年間で数えられる程度である。

 愛を伝える言葉というよりも、まるで、聞き分けの良くない子どもを説得するような話し方をする道枝くんが、ゆっくりと、私に言った。

「だから、いまの自分を嫌う必要はどこにもないし、無理に変わろうなんてしなくていい」
「っ、」
「だけどね、あなたは、変わったっていいんです」

 私を逃がさないように固定していたはずの手が、いつのまにか、ふんわり頬を包んでいた。とても大切そうに扱うその手つきが、あんまりにも、どうしようもなく甘いから。視界のピントが合わなくなって、つんと、鼻の奥のほうから込み上げてくる。

 その親指が、きゅ、と私の目元を拭ったとき、じぶんが涙を溢れさせていたことに気が付いた。

「しょうもない話に感動して泣いてもいいし、ラブソングに自分を重ねてしんみりしたってそれもいい。そういう人を見下していた僕が、そういう人になったっていいと思うんです」

 ずっと、刺すような棘を抱いて生きてきた。手放したらもっと生きやすくなるのだろうけど、いちど手放したらもう二度とそれを抱き締めることはできない気がしていた。ずるくてやさしい自己防衛だけが、私を肯定してくれる気がしていたのだ。

「道枝くんは、そういうじぶんが許せないとき、ないの?」
「あります、ダサい俺を俯瞰で見たら吐きそうになりますね。正直にいうと、今だってそうです」

「道枝くんがダサいときなんて、見たことないけど」
「これから見ちゃっても、幻滅しないでくださいね」

 
 肩をすくめてふざけたように笑うのは、私を肯定してくれる、たったひとりの、ずるくてやさしいひとだ。

 今ならもう、棘を手放したって、彼は私を許してくれる。そして私も、ゆるしてあげる。

「不器用に生きていた小林さんが、どこか遠くに行ってしまったわけじゃない。あなたが、ここまで来たのですよ」

 私の心に清い部分なんて残っていないと思っていたけど、頬を伝う涙のしずくは濁りもなく透明だ。それを掬う道枝くんの指先は、こんなにも甘ったるいのにきっと塩の味がする。

 音もなく、泣いていた。抵抗する隙も与えられずに、大きな水滴が次から次へとまぶたの内側から溢れてくるのだ。べつに悲しくもないけれど、間違いなく、これは泣いている。

 静かななみだを拭っていた彼の手が、また後頭部に戻ってゆるりといちど撫でてから。

「どうせもう、愛さずにはいられないので、どんなあなたも僕が全力で抱きしめます」

 泣き顔を隠すように、道枝くんがていねいな力で私を自分の胸元に抱き寄せた。ぽすん、と気が抜けた音がして、私は清潔な匂いがする彼のシャツに鼻をぶつける。反論らしき何かを言おうとしたけれど、「ふは、」という空気が抜ける音しか口から出てきてくれなかった。

 化粧がシャツに移っちゃうかも、とか、泣いたせいで不細工になってるかも、とか、この状況ってセクシーから程遠いなあ、とか。へんなことばっかりを考えてしまう。

 そのまま泣き虫な私をあやすかのごとく、後頭部がぽんぽんと一定のリズムで優しく叩かれた。不思議とゆっくり落ち着いてきたので、赤ちゃんの気分になってしまう。

 すっかり泣き止んだ私を、そのままじぶんの腕のなかに閉じ込めて。

 至近距離の道枝くんが、耳から脳へと直接流し込むみたいに、蜂蜜色の声で囁いた。

「僕は、小林羊の味方です」

 どうしてわかるの、道枝くん。私はずっと、その言葉だけを欲していたのだ。

 ほんとうは誰からも嫌われたくないし、傷つけられたくもない。そしてなるべく、誰のことも傷つけたくないと思っていた。でも、そんなのは無理な願いだ。私のことを嫌う人も傷つけてくる人もいるし、私が誰かを傷つけてしまうことも避けられないことである。

 だから、ただ。ただ、無条件に、私の味方をしてくれるひと。そのたったひとりが、すぐそばにいてくれるなら。

 私は無敵になれるって、ずっとずっと思っていたのだ。

 じぶんが守ってきた弱い部分をあっさり盗まれてしまったみたいで、なんだか敗北気分になった。それがくやしいので、私のほうから仕掛けてみる。

「、してもいいですよ」
「ん?しても?」
「キス、とかいう、アレです」
「ああ、なるほど、アレでしたか」

 どきどきしながら顔を上げた私と、余裕のある表情でこちらを見下ろす道枝くん。彼はにやりと意地悪そうに微笑んで、ぺろりと色っぽく舌なめずりをして見せた。

「───では、お言葉に甘えて」

 いただきます、ね。そう告げるやいなや、ほんの少しも外すことなく重ねられた。あつくてやわらかい彼のくちびると、私のそれ。

 柔和な容姿と獰猛な仕草は似合わないのに、そのギャップが彼の色気を高めている。その色香にあてられた私がまんまと口を薄く開けば、隙間からにゅるりと舌が差し込まれた。

 ふたりの熱が、どろどろに溶け合う。口のなかはあつくてあつくてたまらないのに、外側はなんとも変化しないのがおかしい。冷静な部分が、ちりちりと焼き切れていくようだ。

「っはあ、」

 
 激しくなるその行為に私の呼吸がうまくついていかなくなったのをすぐに見つけて、道枝くんは呆気ないほどさらりと離れた。身体の奥底が高められたまま、急に突き放されてしまったみたいで、物足りない私が貪欲に問う。

「つづき、しないの?」
「するけど、ここでいいの?」

 こちらの口調をまねたせいで、標準装備の敬語が解除されている。それだけのことに心臓の下のほうがぎゅうううときつく締め付けられたので、もう、末期患者になってしまった。

 心臓のあたりを手でおさえて、ううう、と蹲る私を、冷ややかに笑って見せた道枝くん。彼は、またひとつの小さなキスを落として言った。

「おいで、欲しがりさん」

 耳によく馴染む甘い低音は、人を酔わせる魅力がある。彼は私を引き寄せて上目遣いで甘えながら、「ベッド、連れて行って」とお客様の立場を利用してきた。

 道枝くんは、やっぱり、ぜんぜん天使じゃない。だけど、たまに天使みたいなときもあるし、天使な美少年も彼という人間のいちぶなのだろうと思う。

 大人の人格は多面体なので、いろんな側面があってしかるべきだ。そのぜんぶをひとりに見せる必要もないし、誰かのぜんぶを知る権利もない。

 もちろん道枝くんだって、私のぜんぶを知っているはずはないし、私のほうは彼の知らない部分のほうが多い可能性だってある。でも、それでいい。むしろ、そうでないとだめだ。

 私たちは、知っている部分───たとえば、すきな音楽やきらいな人、わるい癖やかわいい嘘とか───だけを、抱きしめていけたらいい。

 さりげない日々は、私を味方してくれる。ハッピーエンドなんて、睨みつけておけばよいのだ。

 私がドアを開けたあまり広くない寝室は、灯りがついていないかわりに、窓からの月明かりに照らされていた。

 糖度の高い空気のまま、縺れこむようにベッドに倒れていくかと思えば。

「服のまま、ベッドに乗ってだいじょうぶですか?」

 道枝くんが、真剣な声色で確認をとってきた。思わず呆れたし、なんだか緊張が解けてしまう。

「こういうのって、ムードが大事と聞きますが」
「刹那的なムードごときを重視したせいで嫌われたら、元も子もないでしょう」
「ちなみに我が家のベッドは外出着のまま乗ってはいけませんし、お風呂の後の清潔な私だけの聖域です」

 ほらね、と言うように道枝くんが深々と溜息を吐く。何度も見てきた光景であり、きっとこれからも飽きるほど見ることになる絶景だ。もっと見つめていたかったけれど、私は彼の腕を引っ張って、笑ってみせた。

「でもね、きょうは、ゆるします」

 待ちきれないので、と付け加えると、彼は一瞬で瞳を濃厚な色に変えて、隠していた本性を見せる獣みたいにくちびるの端っこを持ち上げた。

 それからこちらが抵抗する隙もなく、乱暴なのに丁寧な手つきで肩口からベッドに押し倒された。ワンピースのまま仰向けで寝転ぶのは、セクシーとは別物の背徳感もある。

 そんなな私を雑念ごと封じ込めるみたいに、音もたてずに覆い被さってくる道枝くん。私の服を脱がせるために手を掛けて、吐息のような言葉を落とした。

「奇遇だね、俺も待ちきれねえわ」

 そうしたら、もう、この狭い世界はあなたに夢中だ。

 

エピローグ

 腕のなかでは、さっきまであつい熱を分け合っていた恋人がやさしい寝息を立てている。

 俺に素顔を見せるのが嫌だったらしく、長ったらしい御託を並べていたのは、つい数時間前のこと。いまでは無防備な素顔を曝け出して、すやすや、子どもみたいによく眠っている。

 あまりにも幸せそうなものだから、どんな夢をみているのか教えてほしくて、身体をゆすって起こしたくなった。まあね、もちろんしないけど。

 眠りについたら、また、彼女が消えてしまいそうで怖いから、きょうは徹夜を覚悟している。俺って、いつもなにかに怯えている自覚がある。でも、あしたは日曜日なのでデートできたらいいし、そうなるとしっかり寝たほうがいい。あと、たぶん、恋人のことは信用したほうがいい。

 紅の塗られていないくちびるが、呼吸のためにすこし開く。暗闇に慣れた視界を占拠する、幼い仕草がかわいくてたまらない。飽きずにずっと眺めていたら、このままうっかり朝になってしまいそうだ。

 また朝になったら彼女はじぶんの嫌いなものを羅列して、屁理屈と駄々をこねこねにして、退屈しない日々を俺に教えてくれる。それを独り占めできる未来、なんて贅沢な人生だ。

 小林さんのくちびるに自分のそれをそっと重ねて、寝息を塞いだ。神聖な儀式みたいなこの行為を、接吻と呼ぶには色気が足りない。

 よいなあ、と心の中で呟いた。

 それ以上に当てはまる言葉を俺は知らないし、小林羊以上に〝よいもの〟なんて、この夜の隅から隅までを探してもどこにも存在しないと思う。

 すでに休んでいる恋人に、おやすみなさいを告げてみる。無意味なことをして、あなたがここにいる事実を何度も何度も確かめた。それから、翌朝のあなたを逃がさぬよう、月の明るい夜ごとまとめて腕のなかに閉じこめた。

 大人になっても、無性に泣きたくなる日はたまにある。大人になったせいで、泣きたいのに泣けないときもたまにある。

 大好きだったはずのものを嫌いになったり、どうも感じなくなったり、ぜんぜん思い出せなくなったりする。あんなに嫌いだったことを平気で忘れてしまったりもする。

 そんなご都合主義者のあなたを僕は抱きしめていたいのです。そこには理屈も理論もないけど愛があるのでゆるしてほしい。


 迷わぬ羊 了

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