議員を「先生」と呼ぶべきではない
区議会議員になって初めて、議員待遇者懇親会に参加させて頂きました。現職の江東区議と引退された方々、区長や副区長、総務部長や議会事務局の皆さまが参加し、区政報告したり、区長へ提言したり、懇親する場が設けられました。議会とは違い、肩の力を抜いてざっくばらんなお話を致しました。職員や元区議の皆さまにご挨拶すると、のぼり旗を自転車に挿して移動しているところや、街頭演説をしているところ、街中の私のポスター、選挙の開票所に全身青色でいつもいるところなどさまざまな場所で、すでに知っていただいているということを非常に嬉しく心強くもありました。
1点、職員の方と話していて、やはり気になることがあります。それは、もう議員に先生というのをやめませんかということです。行政視察での懇親会でもお伝えしましたが、議員に先生というのを一刻も早くやめた方がいいです。
以前にも書きましたが、私が函館中部高校そして早稲田大学卒で、その仲間や先輩、後輩が多数、公務員試験を経て、市の職員、県や都の職員、霞が関で働いていて、毎度フィードバックを聞いています。ボロカス聞いているというのもあるし、何より議員より明らかに職員の皆さまの方が、年齢が上、キャリアも上、経験も上で、それでもなお「先生」というのは、民間出身者としては非常に違和感があります。確かに、霞が関でも銀行でも信用金庫でも、議員のことを「先生」、お客のことを「社長」など呼ぶのは、名前が思い出せない、覚えてもいないという理由があることも知っています。そうであっても「先生」はおかしいです。滑稽にすら映ります。「先生」は役職でもないから。私は個人的に、議員同士でも呼びません。いくら上でも。唯一2人だけ、8期も務められ既に引退した議員を先生と呼んでますが、それはまさに恩師で尊敬しているからこそ先生と言っているのです。逆に、議員も、もしそれが不本意と感じたり、または呼び名が変わったことで、不本意な扱いをされたなら、それをバネに努力すればいいのです。むちゃくちゃ努力して認められるほど成長すればいいのです。それは成り行きであって、元からそう呼ぶように強制してはならないと思います。
繰り返しますが、議員を「先生」と呼ぶのは止めた方がいいです。最近はいちいち「やめてください」と言わなくなった私自身も自己嫌悪に陥ります。少なくとも、まだ右も左もわからない私みたいなぺーぺーのあんちゃんを「先生」と呼ばないでください。初歩的なことも聞きづらいし、距離も詰めづらいし、良いことない。「高野さん」でもいいし、なんなら「高野くん」でもいい。議員の先輩は「たかのん」「高野」と呼んで、かわいがってもらっています。そこまではさすがに個々人で変わると思いますが、「先生」はおかしいです。社会人経験の乏しい若者なら勘違いします。勘違いしたまま、成長してしまうことほど惨めで恥ずかしいものはありません。
議員は究極的には選挙です。議員という特権がなくなったら、即終わりです。ただの人です。でも違うのです。元から、ただの人なのです。先生でもなんでもないのです。朕は国家なりではなく、朕こそ国民なりなのです。江東区全体が学舎であり、区民や職員の皆さまこそが私の先生。もっともっと私を大きな木に育ててください。甘やかさないでください。
議会で提言することでもないかもしれませんが、区役所の内規は変えるべきです。区長、意思決定してください。
高野はやと@江東区