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政権を取りに行く側は、ビジョンとセンターピンとなる政策を示し、攻めの姿勢を見せろ
「うちの政党は、総合デパートですから」というのは、けっこうな違和感で、やはりそれぞれのカテゴリでセンターピンとなる具体的な政策を提示すべき。民主党のマニフェストは、ビジョンとセンターピンが明確であった。当時の記憶が鮮明な人にとっては、現在において目新しい政策などほぼない。
「社会全体で子育てする」→子ども手当、高校授業料の実質無償化、生活保護の母子加算復活と父子家庭への児童扶養手当支給
「誰もが安心のくらし」→最低保障年金
「地域のことは地域が決める」→高速道路無償化、ガソリン暫定税率の廃止、自主財源拡充
「新しい公共」→NPO団体などへの税額寄付控除
行財政改革、企業団体献金の禁止、天下り禁止、選択的夫婦別姓、地球温暖化対策、今でもすらすら思い出せる内容が多い。もちろんすべてが上手く行ったわけではないが、ここ10年を見ても、あの時に「もう一つの選択肢」を示すことには確実に効果があったと思う。
「うちは総合デパート」だからではなく、ビジョンとセンターピンとなる政策を。大企業がスタートアップの事業をTTPしてるのと同じように見えてしまう。攻めの政策を。当時と状況は違っても、エッジの効いた政策を小政党の専売特許にすべきではない。
函館の片田舎から鼻を垂らしながら、上京してきた少年に火をつけたマニフェスト、あの時の高揚感を、もう一度、今の若者にも。
自分自身へのメッセージとして、定期的に書き記す。
高野はやと@江東区