見出し画像

男性の草食化に対する考察

今回は、男性が女性にアプローチするスタイルの変化について考えてみます。
近年、「男性の草食化」という言葉がよく使われますが、これは本当でしょうか?

草食化という実態


まず、男性の女性へのアプローチ方法を以下のように定義します。

  • 肉食系:自ら積極的にアプローチするタイプ

  • 草食系:自らアプローチしないタイプ

この定義に基づくと、日本には昔から「肉食系男性」はほとんど存在していなかったと言えるでしょう。
戦前の日本では約9割の結婚が見合いで決まり、恋愛を前提とした結婚はごく一部でした。
また、ナンパを肯定する文化も根付いていません。
現在でもナンパを経験したことがある男性はほんの少数派です。
つまり、「男性が草食化した」という表現よりも、日本の男性はもともと草食系だったといったほうがより適切かもしれません。

現在、家族や親戚が見合いをセッティングしてくれる時代は終わり、自分自身で出会いを作り出さなければならない社会になっています。
この変化によって、男性も女性も積極的に行動しなければ結婚に結びつかない状況が生まれている現状は、時代が肉食化を強制しているともいえます。

一方で、日本人をとりまく状況、環境は、さらに複雑に変化しております。
職場環境では、ここ20年ほどでセクシャルハラスメントへの意識が高まり、結婚歴や恋愛観といったプライベートな話題に触れることがタブー視されるようになりました。
会社が飲み会や社員旅行を強制する時代でもなくなり、社員同士のプライベートも含めた関係は間違いなく希薄化しています。
その結果、職場の恋愛も減少しつつある環境が進んでいると言えるでしょう。
上場企業等、特にコンプライアンスを重視する企業ほど、この傾向は顕著です。
職場以外でも、異性にアプローチをかけることが、人や状況によってハラスメント扱いになり、場合によっては警察に通報ということも、別に冗談ではなく一般的になりつつあります。
そういった異性にアプローチしづらくなりつつある背景が「男性が草食化した」と言われる一端を担っているとも考えられます。

また、結婚に対して、何の期待もしない、メリットを感じない男性が増えたことも、「草食化」と言われる事につながっていると思います。
結婚したいと思っている男性は、明らかに減っています。
結婚を望まない男性を、草食化と定義するならば、間違いなく草食化は起こっています。
結婚を望まないのだから、絶食化や、摂食拒否化とも表現するべきかもしれません。

日本の未婚率が高い理由は既に書きました。

この中で書ききれなかった結婚を望まない男性が増えたことについて、別の視点から深堀りしたいと思います。
俗に言う・・・「結婚にメリットを感じない男性達」が増えたことの根源を考えてみましょう。

結論から述べるなら、
「男性が食べたい肉が存在せず、世の中には草しかなくなったから」とは考えられないでしょか。
本当は肉を食いたい、草を食うぐらいなら、食わなくてよいと考える男性が増えたという表現が適切かもしれません。

肉とは何か・・・・
そう、もうタブーに近い存在になってしまった、
現代の私たちが、悪しき風習、文化とみなした、「女性らしさを持つ女性」です。

女性らしさとは?

家事、料理などができる、家庭的な女性で、
処女性、貞淑性があり、
性格がやさしく、おもいやりがあり、怒らず、母性的、
男性に従順で、男をたてる、
自己中心的ではなく、他人の幸せを優先する献身的な女性です。

今の時代に、そんな女性がいたら間違いないく、モテることでしょう。

しかしながら、そんな女性を希望すると明言すること事態、世間から叩かれ、キモいと言われるような世の中になってしまいました。
そう、昔の男性が当たり前に望んでいた男性の好む肉は、もう当たり前に手に入るものではなくなったわけです。

男性が望む女性が少なくなったことが、男性が結婚に希望を見いだせなくなった、期待しなくなった理由の一端ではないでしょうか。

男らしさ、女らしさの否定

大原則として、男性らしさや、女性らしさを望むことは、生存のためにある生物としての本能です。
そのため、男らしさや女らしさを拒否する人は、おそろしくモテない人となります。

「男らしさがゼロの人間」を想像してください。

男性が女性におごる?ありえないよね、自分の分は自分で払ってね。
自分の荷物は自分で持ってね。
レディーファースト、女性をエスコートなんて前時代的。
男が女を守るとかありえない、お互い自分のことは自分で守る、
自分のことは自分で行う、そのうえで、できる範囲で協力し合おう。
金、育児、家事、すべて折半・・・・

おそらくこのようなことを訴える男性は、モテない男性となるのはわかっていただけると思います。
正しさとモテるモテないは関係ありません。
女性は、今でも男性に「男らしさ」「頼りになる男性」を求め続けています。
一方で、「女性らしさ」を拒否する女性が増えました。
「女性らしさ」を持たない女性が、男性にとってどれくらい魅力がないか・・・上記の「男らしさがゼロの人間」の女性版と考えれば明らかでしょう。

男も女も対等だから、男を上にたてるとかありえない。
家事は半々、自分のことは自分でやってね。
男女平等が基本、男性優位とかありえない。

と日常的に主張する女性がいれば、おそらくモテない。
繰り返しますが、正しさとモテるモテないは関係ありません。
主張する内容が特におかしいものではないのにも関わらず、男女平等を声高に訴える人は、モテないでしょう。

では、女性らしさを持つ女性はモテると思いますか?

では、家事、料理などができる、家庭的な女性なモテると思いますか?
男性がどのような女性を好むかといえば、誰もが理解しているはずです。

しかしながら、「女性らしさ」は、時代が否定的です。
男性たちが望む肉(女性らしさを持つ女性)は、非常に手に入りづらいものになってしまいました。

男性諸君には「残念ですね。これも時代です」としかいいようがありません。
女性たちは、「女性らしさ」を持つ女性が少なくなったことを利用し、「女性らしさ」を武器に男性にアピールすることも婚活の有効な手段の一つだと思います。
検討してみてはいかがでしょうか。

さて、せっかくなのでこのテーマもう少し深堀りしてみましょう
なぜ、このような環境となったのか・・・
私は、ある意味において、男性達が望んだ結果、いわば自業自得ともいえると言えるのではないかと思っています。

その理由を、説明しましょう。
たった100年前までは、「女性らしさ」を持つ女性が当たり前の時代から、ここまで時代が変化したのか。 
最も簡単に、わかりやすく、説明できる原因は「避妊具」です。

避妊具がもたらしたもの

完全な避妊具が手軽に手に入るようになって、変わってしまったものがあります。

避妊具が破壊したのは、貞操観念です。
妊娠しても問題ないと思える人としか、性的な行為をしない時代から、
素敵だと思える人となら性的な行為をする時代に変わりました。
親も子供に対して「結婚まで性行為をするな」という注意喚起から「避妊だけはしっかりしろ」に変わったわけですね。
結婚相手としか性行為をしないという貞操観念は今や跡形もありません。

少なくとも、昭和までは「行為をしたら責任をとって結婚する」という話が日常的に存在しました。
しかし、今では、そんな話はもう全く聞きません。

男性はこの環境の変化を大歓迎したわけです。
当たり前ですよね。
以前は、「一生あなたを守ります」と誓い、結婚して初めて食べることのできる、いわば究極とも言える肉料理。
それが、少し甘い言葉を囁いて口説けば食べることができ、さらに飽きたら捨てて、次の肉料理を食べに行っても許される世界に変わったわけです。

そう、一生に一つ(一人)しか味わえない究極の料理が、食い荒らし、捨てて、新しい料理に手を付けてもよいことにルールが変わったわけです。
いわば、ファストフード化したわけですね。

劇的といってもよい変化です。
そして劇的に社会を変えたわけです。

結婚したい女性、性的な行為をしたい女性

この性的行為のファストフード化が何をもたらしたか。
男性にとって、結婚したい女性を探すという行為の前段階、性的な行為をしたい女性を探すという段階が重要になりました

結婚は基本として、一生に一度、生涯を共にすごす相手を選ぶものです。
今の平均寿命を考えると、結婚して50年から~60年連れ添う相手です。
女性が男性を選ぶように、男性も当然に女性を選びます。
女性も以前は”花嫁修業”という言葉が普通にありました。
男性に好かれるための努力がそこに存在したわけです。
そう、男性のために「女性らしさ」を磨いた方がメリットがあると世界があったわけです。
男性も一生に一人の相手を真剣に探し、女性も同様に真剣に探す世界において、ある意味において対等な関係だったとも言えます。

しかし、今は男性にとって、結婚したい女性の前段階、性的な行為をしたい女性を探す場合、この関係は完全に壊れます。
性的な行為をしたい女性に、女性らしさがあればもちろんよいが、なくても全く問題ありません。
今が楽しければよいのです。
家事ができない女性、家庭的でない女性とは性的行為をしたくないと訴える男はいないのです。
そう、若くて、可愛ければよい、さらに性格がよければ何も言うことがない・・・・

ここで、若い、容姿がよければすべて肯定される女性の時代が幕を開けたわけです。
男は、常に女にどうすればモテるのか考えてます。
性的な行為をしたいから。
当然、「女らしさ」なんてなくても全肯定してくれるでしょう。
性的な行為をしたいから。

逆に女性は、男の為に「女らしさ」なんて磨かなくても、男性に求められる時代となりました。
花嫁修業という言葉がゴミ箱行きになったわけですね。
そう、今の女性は、「ありのままの自分を受け入れてくれる男性」を求めることが当たり前になったわけです。
そう、若い女性の優位性がそこに生まれたのです。

結婚について理解しよう

女性の若さと容姿が優位性を持つ立ち位置となりました。
しかし、結論から言うならば、結婚という点のみを考えるならば、女性にとっても厳しい状況になったと私は考えています。
今の時代、自分の価値、人生について、深く理解し、より賢くならないといけない時代になっていることを理解しなければならないと思います。

1.結婚について逃げずに真剣に考えよう

もはや結婚が必須の時代ではなくなりました。
結婚してもいいし、しなくてもいいのでです。
自分で稼いで、自分で家事をすれば、別に一人で生きていけます。

そう、30歳になっても独身が当たり前の世の中です。
普通といっても問題ない世の中です。
独身であることに危機感を煽る社会は存在しなくなりました。
ただ、そこから生まれる結果は『自己責任』です。
たとえば、女性なら平均寿命は87歳です。
30歳から・・・・57年・・・
平均寿命ということは、それより前の人も、それより後に亡くなる人も居るという事です。
婚活をしない方は、60年以上・・・・ 本当に結婚しない人生をおくる覚悟ありますか?
「そこまで生きるつもりがない」と言う人、多いですよね。
でもそういった人も結局90歳近くまで、結局生きるんですよ。
だから・・・平均寿命が87歳なんです。
本当に覚悟をもって、決断しているならばいいんです。
しかし、多くの人は、ただなんとなく、いつか誰かいい人と結婚できるような根拠のない漠然とした期待とともに、何も考えずに毎日を過ごし・・・
気づけばすぐに30歳、そして40歳です。
そして、その時、失ったものの大きさに気付くわけです。

30代の婚活は当たり前の時代です。
ですが、30代と20代の婚活は、自分が選べる選択肢の数、難易度が全く違ってくるはずです。
だからこそ、20代のうちに、結婚について、よくよく、本当によくよく考えるべきです。

2.自分が持つ魅力を理解しよう

時代は、肉食系を要求しています。
そう、結婚するためには異性を引き付ける魅力を理解し、有効に活用する必要があります。

この点で注意が必要なのは、特に女性でしょう。
婚活において、女性の価値は「若さ」、「容姿」、「女らしさ」です。
そして「若さ」は有限です。
それが本当に理解できている若い女性は稀です。

若い、容姿がよければすべて肯定される女性の時代なので、甘く考えてしまうのはわかります。
ですが、男性もさすがに結婚相手は、相手を選びます

何を基準に選ぶのか・・・「女性の若さ」が男性にとって絶対的な基準であることを、婚活に一歩でも足を踏み入れたことがある人なら思い知っていることでしょう。
若さが大前提、そこから性格が合う女性を探すのが一般的な男性です。

逆にいえば、女性の教養やキャリアなど評価されないということです。
「女の若さなんて気にしない男を探す」なんてことを言う女性は、「男の年収なんて気にしない素敵な女性を探す」と言う男性と同じです。

「今の自分を受け止めれくれる人がほしい」というのであれば、
できるだけ若いうちに、自分の価値が高いうちに相手を探さなければなりません。
ですが、世の女性のほとんどは・・・「結婚?まだ早い早い(笑)」でしょう。

男にとっても若さは、結婚に重要な要素です。
しかし、男性は、20代を散々遊んで若さを浪費しても、収入といった自身のアピールできるところで勝負することが、ある程度可能です。
もちろん、男性も収入がないとモテません・・・・
しかしながら、男なら、それは20代のころから嫌と言うほど理解していることのはずです。
「収入がないとモテないのか?知らなかった」と気づく30代の男性などいないのです。

しかし、女性は違う。
若いというだけで男からアプローチをうける絶対優位の世界から、
結婚という「男も女性をともに選びあう世界」にぶち込まれます。
婚活のブログを見てれば、
「こんなに申し込みが来ないものか」
「こんなにいい男がいないものなのか」
「ここまで厳しいとは思ってみなかった」
といった感想だらけです。

若さがない、女らしさがない30代の女性が、「高収入で、ありのままの自分を受けいれてくれる男性」を望んだ場合、非常に苦しい戦いが待っているのは必然です。
高収入のいい男は20代の女性にアプローチします。
まぁ、当たり前の話ではありますが・・・。

3.義務がなくなった事を理解しよう

時代によって変わった事として、男性も女性も、気に入らなくなったら離婚しても全く問題ない、社会的に責められることのない世の中になったということも重要です。
今では、例え子供がいたとしても、性格の不一致で全く問題なく離婚できる時代です。

まして、結婚していない恋人の状態なら、別れる前提のおつきあいと考えている人はいくらでもいます。
というよりも、20代前半で、結婚を考えてない人がほとんどでしょう。

レオナルド・ディカプリオの恋愛歴は実にわかりやすいですが、若い女性に乗り換える、今より良い女性に乗り換える・・・
男も女も気に入らなければ別れる、それが普通の世の中です。

婚活の世界において、若さとは女性の価値そのものです。
女性ほど力を持ちませんが、男性も年齢は重要なファクターです。

何が言いたいか。
「恋人を選ぶときに結婚相手としてどうか」を常に考えるべきです。
でなければ、あたなたは大切な若さを浪費することになるかもしれません。

結婚するならば、若いうちに・・・つまり自分の価値が高いうちに、良い亜相手を探さなければなりません。
自分と一生を共にしてくれる、真面目な相手を見極めなければいけません。

50年以上連れ添う相手を探すのです。
男性は、女性の容姿や年齢よりも、もっと重要なところを見るべきです。
女性は、男性の年収よりも、もっと重要なところを見るべきです。

考え方、価値観、日々の習慣、行動、コミュニケーション方法等・・・内面ですね。

一生かけてあなたを幸せにしてくれる相手を、自分で見つける必要があるという極めて難易度の高いことを強いられているということを忘れないでください。

最後に

時代は変わりました。
男性・女性ともに結婚することなく、つきあう時間が生まれたがゆえに、結婚について、相手について、真剣に考えることが後回しにされる時代となりました。

だからこそ、その状況を理解し、
結婚についてよく考え、若さについてよく考え、恋人についてよく考えて行動しなければなりません。
せめて、現状を正しく認識したうえで、どのように生きるか決め、行動しなければなりません。
結婚するのか、しないのか、するならば何歳ぐらいで婚活をするべきなのか・・・・考えることが本当に重要です。
適当に、漠然と若さを浪費してしまった場合、そのつけは非常に高いものとなるでしょう。

これほど人生に重要なことにもかかわらず、基本的に適切なアドバイスが若者になされることは、ほとんどありません。
「結婚しないの?」「結婚したほうが良いよ?」等、個別にアドバイスをしてくれる人はもういないのです。
それは今のご時世では、ルール違反、マナー違反のハラスメント行為です。
親ですら子供にそのアドバイスをしない時代になりました。

結婚は30歳になってから考えればいいぐらいな適当な考えでいる若者がなんと多いことでしょう。

本来は、『限られた時間の中で』、この現実を理解し、逃げずに向き合わなければいけない超重要なテーマであることは、この記事を読んだ方には理解いただけると思います。

若いうちにどのように行動するか・・・当然、それぞれの自由です。
ですが、その自由な行動の結果は、必ず自らの人生でとらなければなりません。
50年以上という時間をかけて・・・・

以上です。

いいなと思ったら応援しよう!